今回は、抗酸化成分の中でも、特に種類が豊富なポリフェノールについてお伝えしていきます。

▼目次
1章 ポリフェノールとは?
2章 まとめ

説明:
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【ストレスから選手の体を守る】抗酸化成分の摂り方〜ポリフェノール編〜
執筆:管理栄養士 河村亜希

【ストレスから選手の体を守る】抗酸化成分の摂り方〜ポリフェノール編〜

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▼元記事原文
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これまでに、抗酸化成分の摂取が運動やトレーニングに与える効果について、「ビタミン」や「カロテノイド」を中心にお伝えしてきました。

前回のコラムはこちら↓
>>【ストレスから選手の体を守る】抗酸化成分の取り方 〜ビタミン編〜
>>【ストレスから選手の体を守る】抗酸化成分の取り方 〜カロテノイド〜

今回は、抗酸化成分の中でも、特に種類が豊富なポリフェノールに注目します。

ポリフェノールとは?

ほとんどの植物に存在する苦味や色素の成分ですが、なんと、8,000種類以上あるそうです。

ポリフェノールは、ビタミン類やカロテノイド類と肩を並べて、強力な抗酸化力を有する成分です。

代表的なポリフェノールとそれを高含有する食品は次の通りです。

・アントシアニン: ブルーベリー、なす、カシス、ブドウなど
・レスベラトロール:赤ワイン、ぶどう、リンゴンベリーなど
・カテキン:緑茶、紅茶など
・ケルセチン:玉ねぎ、アスパラガスなど
・クルクミン:ターメリック(ウコン)など
・カカオポリフェノール:ココア、チョコレート
・ルチン:そば、かんきつ類など
・コーヒーポリフェノール(クロロゲン酸):コーヒーなど
・イソフラボン:豆類など

これらの中に、運動の効果を高める可能性が期待できる成分があります。

ヒトレベルでの研究成果が出ている成分をピックアップしてみました。

持久系運動とカテキン

男性のサイクリストを対象として、カテキンを摂取させた研究においては、脂質代謝および運動パフォーマンスが改善傾向であったと報告されています1)。

一方で、カテキンを摂取したけどエネルギー代謝および持久力が改善しなかったという報告も見られます2)。

このことから、個人差はありますが、カテキンの摂取は運動時の脂質代謝を改善する可能性があります。

レジスタンス運動(筋トレ)とクルクミン

運動習慣がない方を対象とし、筋トレ前後にクルクミンを摂取させた場合、最大筋力の減少を抑制し,筋損傷マーカーであるCKの上昇を抑制したことが報告されています3)。

筋肉痛とタートチェリージュース(Tart cherry juice blend)

タートチェリージュースには、ポリフェノールの一種であるアントシアニンなどが豊富です。アントシアニンなどのポリフェノールがブレンドされたジュースを1日に340ml程度(コップ1~2杯程度)摂取することで、筋力の低下および筋肉痛(筋肉のダメージ)が軽減されたことが報告されています4)。

これらのエビデンスから、ポリフェノールの種類によっては、脂質代謝改善や筋肉のダメージ軽減などの良い効果が期待できるかもしれません。

参考にしてみてくださいね。

まとめ

これまでに、運動・スポーツ分野における抗酸化成分摂取の考え方を、「ビタミン」、「カロテノイド」、「ポリフェノール」の3回のコラムに分けてお伝えしてきました。

これまでの内容を整理すると次の通りです。

◆抗酸化成分には、多くの種類があり、また、それぞれの成分のはたらき(機能性)が異なります。

◆「抗酸化成分」と一括りにせず、「持久力UPには○○」、「筋トレ時後のリカバリーには△△」など、それぞれの目的に合わせて選択すると良いでしょう。

◆摂りすぎると運動による適応効果(adaptation)を妨げる可能性があるので、高用量の摂取はお勧めできません。

◆サプリメントを利用する場合は、摂取量に注意しましょう。

◆組み合わせて摂取すると、適応効果が増幅され、相互作用(chain reaction)が得られる可能性があります5)。

◆抗酸化成分を豊富に含む様々な食品を日常的に食べるとよいでしょう。

「1日30品目食べましょう」や「バランス良く食べましょう」とよく言われていますが、
食品から様々な栄養素を同時に摂取することで、栄養素・成分間の相互作用が期待できます。

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