大人気の「モキュメンタリーホラー」が映画・YouTube・小説に続き「展示会」でも沸騰 仕掛け人がさらなる楽しみ方を解説

撮影者の手元が揺れ、暗闇で激しく切り替わる映像画面――直後、不気味な人影が視聴者の眼前へと浮かび上がる……。そんな一連の映像がYouTube上に掲載されるや、瞬く間に数十万回の再生回数を記録するのは「モキュメンタリーホラー」と呼ばれるジャンルの動画である。

「映像作品に限らず、小説でもモキュメンタリーホラーは人気を集めています。モキュメンタリーホラー作家の代表格でもある雨穴さんの『変な家』(飛鳥新社)は、人気俳優の間宮祥太朗さん(31)と佐藤二朗さん(55)が出演して今年3月に映画化までされ、興行収入は50億円を突破しました。

 他にも、YouTubeチャンネル登録者数29万人超えのモキュメンタリー作家集団・フェイクドキュメンタリーQは、今年7月に『フェイクドキュメンタリーQ』(双葉社)を出版。帯に書かれた“読むと死にます”の煽り文句と、SNS上で広がった“めちゃくちゃ怖い”“最悪な気分になる”などの恐怖の口コミが人々の注目を集め、発行部数は5万5000部を超えています」(トレンドライター)

 今夏大注目のモキュメンタリーホラーの勢いは、止まるところを知らない。

「2023年から24年にかけて、『かわいそ笑』(イースト・プレス)などの著書がある人気モキュメンタリー作家の梨さんと、ホラーVR作品などの製作を行なう株式会社闇がタッグを組んで、展示会『その怪文書を読みましたか』が東京や大阪、福岡などで開催されました」(前同)

 その人気は凄まじく、会場によっては、チケットが発売と同時に完売することもあったという。

「そして今夏には、梨さんと度々コラボを組んでテレビ番組やイベントを成功に導いてきたテレビ東京のプロデューサーである大森時生さんを迎えて、『行方不明展』が東京で9月1日まで開催されています」(同)

 大沸騰のモキュメンタリーホラー。弊サイトは、『行方不明展』の仕掛け人の1人でもある株式会社闇の頓花聖太郎さんに話を聞いた。

 ホラーと聞くと何やら物好きが集まるマニアの世界にも感じられるが、モキュメンタリーホラーの世界を体験できるという『行方不明展』は、初心者でも楽しむことができるのだろうか。

「ホラーと言っても血飛沫が飛び交う様な恐怖体験を『行方不明展』は、提供するわけではありません。あくまでも梨という1人の作家が作り出したフィクションの世界を、来場者には展示物を通して体験してもらうのが目的です。モキュメンタリーホラーに詳しくない人でも十分、楽しめますよ」(頓花さん)

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