第五十回「届く声 届ける声~れろの会の朗読~」

届く声届ける声こんにちは栗原敬子です この番組は野形市レドの会の朗読をお届け いたし ますさあ今回は夢昼夜をお送りし ましょう夢中の作者は明治から大将にかけ ての小説か夏目石です我が輩は猫であるこ で分にデビューし坊っちゃん心など数々の 名作を世に送り出してきまし たそんな中でも夢昼夜は朝日新聞で連載さ れた作品 です特徴的な鍵だしこんな夢を見たから 始まる10遍の短編集となっております 突然なんですが皆さんは咲夜どのような夢 をご覧になったでしょうかうん会いたい人 とあった あるいはちょっとだけなくしたものを やっと見つけることができたあそういえば 宝くじが当たる夢を見て見事当選したと いう方もいらっしゃいましたっけ私の場合 は咲夜の夢をどう思い出しても思い出す ことができないだから夢というのかもしれ ませんちなみにちょっと調べてみたんです けれども1番いい夢っていうのは初夢の時 に当たるような1富2高3なすびだそう ですこれは江戸時代から言えられている いい夢の1つに数えられていますその他に 蛇の夢もいいそうですただし蛇の夢は怖い なと思った瞬間から悪夢になるそうです あくまでも白い蛇金色の蛇というのを狙っ てみてくださいそして3位が太陽の夢だ そうです太陽はエネルギーが湧くという ことでこれもいい夢になるそうですあ こんな夢の話はどうでもいいんですけれど もこの作品の今日お送りする第1話は1番 作品としては美しい作品になると思います シリーズでこれから取り組んでいければな と思っているまず第1作目からお送り いたしますお2人の朗読者です前半が田 教科さん後半が高橋しさんです夢 十夜夏目漱石 第1 [音楽] 夜こんな夢を見 た腕組みをして枕元に座っていると仰向き に寝た女が静かな声 でもう死にますと いう女は長い髪を枕に敷いて輪郭の柔らか な売り顔をその中に横たえ い真っ白な方の底に温かい血の色が程よく 刺し て唇の色は無論 赤い到底死にそうには見え ないしかし女は静かな声 でもう死にますとはっきり言っ た自分も確かにこれは死ぬなと思っ たそこ でそうかねもう死ぬのか ねと上から覗き込むようにして聞いてみ た死にますともと言いながら女はぱっちり と目を開け た大きな潤いのある目で長いまつ毛に包ま れた中ははただ一面に真っ黒であっ たその真っ黒な瞳の奥に自分の姿が鮮やか に浮かんで いる自分は透き通るほど深く見えるこの 黒目の艶を眺めてこれでも死ぬのかと思っ たそれで年頃に枕のそばへ口をつけて 死ぬんじゃなかろうね大丈夫だろうねと また聞き返し たすると女は黒い目を眠そうに見張った ままやっぱり静かな声 ででも死ぬんですもの仕方がない わと言っ たじゃあ私の顔が見えるかいと一心に聞く と見えるかいって空らそこに映ってるじゃ ありません かとニと笑って見せ た自分は黙って顔を枕から離し た腕組みをしながらどうしても死ぬのかな と思っ たしばらして女がまたこう言っ た死んだら埋めて ください大きな真珠外で穴を掘っ てそうして天から落ちてくる星のかを墓印 に置いて くださいそして墓のそばに待っていて くださいまた会いに来ますから 自分はいつ会いに来るかねと聞い た日が出る でしょそれから日が沈む でしょうそれからまた出る でしょうそうしてまた沈む でしょう赤い日が東から西へ東から西へと 落ちていくうちに あなた待っていられます か自分は黙って頷い た女は静かな調子を一段張り上げ て100年待っていて くださいと思い切った声で言っ た100年私の墓のそばに座っ 待っていて くださいきっと会いに来ます から自分はただ待っていると答え たすると黒い瞳の中に鮮やかに見えた自分 の姿がぼーっと崩れてき た静かな水が動い て移る影を見出したように流れ出したと 思ったら 女の目がパチリと閉じ た長いまつ毛の間から涙が頬へ垂れ たもう死んでい た自分はそれから庭へ降りて新珠外で穴を 掘っ た新珠外は大きな滑らかな淵の鋭い貝で あった 土を救うたびに貝の裏に月の光が刺して キラキラし た湿った土の匂いもし た穴はしばらくして惚れ た女をその中に入れ たそうして柔らかい土を上からそっとかけ たかけるたびに新珠街の裏に月の光が刺し たそれから星のかの落ちたのを拾ってきて 軽く土の上へ乗せ た星の欠は丸かっ た長い間大空を落ちてくる間に角が取れて 滑らかになったんだろうと思っ た抱き上げて土の上置くうちに自分の胸と 手が 少し温かくなっ た自分はコケの上に座っ たこれから100年の間こうして待って いるんだなと考えながら腕組をして丸い 破壊石を眺めてい たそのうちに女の言った通り日が東から出 た大きな赤い日であっ たそれがまた女の言った通りやがて西へ 落ち た赤いまんまでのっと落ちていっ た1つと自分は感情し たしばらくするとまたからくないのテトが のそりと登ってき たそうして 黙って沈んでしまっ た2つとまた感情し た自分はこういう風に1つ2つと感情して いくうちに赤い日をいくつ見たかわから ない感情しても感情してもしつくせない ほど赤い日が頭の上を通り越していっ たそれでも100年がまだ来 ない姉妹にはコケの生えた丸い石を眺めて 自分は女に騙されたのではなかろうかと 思い出し たすると石の下からハに自分の方へ向いて 青い茎が伸びてき た見る間に長くなってちょうど自分の胸の あたりまで来て たと思うとすらりと揺らぐ茎のいきに 心持ち首を傾けていた細長い一輪のつぼみ がふっくらと花びらを開い た真っ白な百が鼻の先で骨に応えるほどに よっ たそこへはかの上から人と梅が落ちたので 花は自分の重みでフラフラと動い た自分は首を前へ出して冷たい梅雨の したたる白い花びらに切粉し た自分がユから顔を離す表紙に思わず遠い 空を見たら赤月のがたった1つまたいてい た100年はもう来ていたんだなとこの時 初めて気がつい た夏目創石作 じ第1夜いかがでしたでしょうか100年 待って会うのでこれはゆりと読みますこの とろもやはり集め漱石ならではのセンスの 良さだと思いますこのシリーズでやって いきたいと思う夢10はなんですけれども 待っていただけますでしょうか100年お 待たせすることはないと思いますが次回も お楽しみによろしくお願いいたします届 届ける声ご案内は栗原敬子でしたではまた

2024年7月15日放送
案内人:栗原景子氏(かたりね代表)
朗読者:田代京子氏・高橋静江氏

毎週月曜日 11:30-11:45
FMちょっくらじお(86.1MHz)にて放送中。
リスラジ( http://listenradio.jp/ ) で全国のラジオ局から選んで頂ければインターネットの同時放送をお聴き頂けます。

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