【スカッと☆総集編】同居の義姉の執拗な嫌がらせで骨と皮だけになり追い出された母。息子「ばぁばと一緒に住みたい」夫「そうしよう」→町中華を営む我が家が引き取ると最高の展開にwww【修羅場】

[音楽] 私の名前は愛子36歳の主婦で夫の週1と 息子のたとの3人暮らしだ私が実家を出た のは大学に入学した18年前のことそれ 以来実家に寄生したのは親族としてどうし ても列席しろと言われた兄のかずの結婚式 と祖父母の葬儀くらいのもの私の中では 実家はほぼないに等しいものと位置づけ られている理由はとても単純なこと私に とって実家での記憶に楽しいものは ほとんどなく代わりにつ 悲しい悔しいという記憶しかないからだ私 の家は祖父父と2台続いた委員で私の兄が 生まれた時にそれまでの委員を取り壊し 入院施設のある大きな病院になった祖母は 地元の資産家の出だったのだが祖父の 女遊びと罪で 没落軍上がりだった祖父と生活のために 結婚せざるを得ず生涯それを不満として 暮らしたその祖母に若い頃から惚れいてい たという祖父は祖母のわがままを全て 聞き入れ何でも言うなりになっていたもの の私の人生こんなはずじゃなかった親が 作った借金さえなければこんな男となんか 結婚しなかったのにといつまでも自分の 境遇に不満を抱き生まれた子供のことも 可愛がろうとしなかったそうだそのせいで 祖父は祖母に対して憎しみを抱くように なったらしい私が覚えている限りでは祖母 が祖父に笑顔を見せたことは1度足りとも なかったし2人の間にはいつでも冷え冷え とした空気だけがあったそしてそんな両親 の元に生まれた子供つまり私の父は幼い頃 から祖父に出合いされて育った食べるもの 着るもの全て一流品だけを与えて甘やかし 偉大に現役で合格した際には父にねだら れるまま新築マンションと会社を2台 買い与えたそうだ当然父の結婚相手には 祖父のお眼鏡に叶う人を選ぶつもりだった のだそうだがそれに待たをかけたのが党の 本人である 父下手にいいとのさんとかをもらうと 父さんみたいに大変な目に会うからね俺は 頼れる身内が少なくて自分に自信のない 優しいのだけが取りえみたいな女を選ぶよ その方がただで永年雇用できる火政府とし て使い勝手がいいからなあと言い放った らしいその父が目をつけたのがインターン として務めていた病院出入りの クリーニング店に住み込みで働いてい 母海の母が早くに亡くなりその後に祖父が 再婚した母との間に次々と手前が生まれ 実家にいづらかった母は高校を出るとすぐ に桃園の営んでいたそのクリーニング店で 働いていたそうだそうした経緯を耳にした 父は母に猛烈に アプローチまさかその裏にあんな思惑が あるとは誰も気づか ずいくらざは実家の病院を継ぐとはいえ 教授のメとの円THもあったのにそれを棒 に振ってまでこう言ってはなんだがあんな 娘と結婚するとは奴も順序というかなんと いうかと半ば呆れられながらも心の 真っすぐな誠意のある青年意思という父の 狙い通りの評判を手に入れたらしいそして インターンを終えその後いくつかの病院で の勤務を経験した後祖父の待つ病院へと母 を連れて行ったそうだ殺そとした若先生と 散歩後ろをついていく素直な妻そんな2人 を当然周囲は歓迎した らしい最もあよくば父と結婚したいという 野心を抱いていた看護師や事務員の中には 油揚げを横からかっさらっていった形の母 に対して嫉妬混じりの嫌がらせをしてくる 人も少なくなかったようだしかし目ざとく そうした嫌がらせを見つけて はおいおい僕の可愛い奥さんをいじめない でくれよと半ば笑いにごまかしながら 素早く止に入っていたらしいそれが何度か 続くと ああ若先生ったら奥さんにべた惚れなんだ もんこうなるとこっちがまけみたいよね と言って母のことを認めてくれるように なったそうだその後も父の愛さかという 評判が揺らぐことはなかったが実態は そんなものでは全くなかった父にとって母 はあくまでも結婚前に祖父に宣言した通り ただで永年雇用できる家政府に過ぎず認め のないところでは母を下げコ使ったそれは 祖父母も同じこと祖父母にとっても母は口 が硬くどれだけ自分たちがコキ使っても いい人間でしかなかったのだちょうどその 頃母は第一師である兄を産んだのだがお前 が育てるとせっかくの後継に悪影響が出る という理由で小学校に上がるまでは父専属 のシターを雇い育てさせたそして母には朝 は誰よりも早くで家事をこなし病院の雑務 を片付けるように言いつけた父は兄がいれ ばもう子供を持つ必要はないと考えていた ようなのだがその頃母のお腹に宿ったのが 第2師である私だったそれまで母は父や 祖父母に何1つ逆らったことはなかった そうだが私の誕生だけは癌として譲らず さっさと自分が妊娠したことを周囲に 打ち明けたらしい 一目と自分の評判を何より気にする父には それが決定だとなったのだろうさらに ちょうどそのタイミングで祖母が不注意 から転倒して足を骨折それを気にネタきり になってしまったのだそうなっても わがままで高々な態度が改まることの なかった祖母の世話を任された人たちは ある人は祖母に腹を立てまたある人は うんざりしてやめていき結局は母が家事に 加えて祖母の介護一切を引き受けることに さらにその数年後には家庭内で父と同じく 某君として振る舞っていた祖父も認知症を 患うことになり祖母と同じく完全介護が 必要となってしまった祖母の世話も大変 だったが対格の良かった祖父の意識が錯乱 した時は小柄な母の力で抑え込むことは 困難で母の体には支青が耐えなかった私も 大きくなるにつれて母の苦労が分かるよう になり少しでも母が楽になればとできる 限り手伝ったしかし父はそんな私たち母の 奮闘を横目で見ながらも親父やお袋のこと をそんな乱暴に扱うなこの極つども目介護 や家事くらいしか取りがないだから グズグズするなと悪をつくそのくせ大先生 の具合はどうだと尋ねる昔からの患者さん たちを前に妻が見てくれていますがいかせ 専門ではないので行き届かないことも多く て私としては専門のケア施設に入れたら どうかと提案しているのですが妻が意字に なっていていうことを聞いてくれないん ですよ とまるで母がいい格好をしてみせたいが ために祖父母に不自由をかけていると匂わ せたりする始末手もかさず費用も最低限 しか出さずどの口がそんなことを言うのだ と思ったが母にごめんねあこお願いだから 辛抱してと言われると私は沈黙するしか なかったのだったその頃長男である兄は園 の家に下宿し私立小学校へと通った後南関 大学や医学部への高い進学率を誇る私立 中学高校へと 進学見事国内トップレベルの南関大学医学 部に入学した父は大喜びで早速新築のタワ マンと会社を購入加えて自分のゴールド カードの家族カードを兄に与えた 実の兄とはいえ夏休みや冬休みに23日 ずつ帰省してくるだけの存在だった兄には 元々兄弟という感覚はなくしいて言えば 親戚の1人という感じでしかなかった しかし成長するにつれ父や祖父母を真似し て母のことをまるで黒子のようにそこに 存在しないかのように扱う兄に対して嫌悪 感しか抱かないようになっいた一方その頃 私は地元の高校へと 進学兄よりずっと偏差値が低い田舎の高校 へと進学した私のことを父は影では全く兄 は奇跡的に私に似てくれたが妹の方は母に 似てしまったようでまけの極みだなあと あざ笑っ たしかし中学の全国模試の成績は同じ学年 だった時の兄よりもよく中学の先生たちに はもっと上の学校を狙えると太鼓版を押し てもらっていただが私にはお金を使いたく ない父に高校に行くなら家から1番近く 安い効率しか認めないと言われていた さらに年を負うごとにどんどん介護の負担 が重くなる一方の母を捨ててもおけず私は 選択す自由がなかったのだった走行する うちに高校3年になり大学への出時期を 迎えたのだが父はお前は高校を出たら家で 介護に専念しろ進学する必要はないと 宣言集めていた入試要綱も全て廃棄されて しまったしかしそんな私と父の様子を見て いた母はこっそり私にに1冊の通帳を 手渡した私名義のその口座には1000円 600円とコツコツ少しずつのお金が入金 されているそれを私の手に握らせると ごめんねこれぐらいのことしかしてあげ られなくてでも愛子にはなんとしてもこの 家を出て大学に進学してもらいたいのこれ 以上ここにいたらきっと一生ここであの人 たのいいように使われるだけ逃げなさい そして外の世界で自分の人生を切り開くの よと涙を流したその日から私は父に隠れて 受験勉強に励んだ母のお金はありがたかっ たが最初からあのお金を当てにはしたく ないそう思った私はランクを少し落として も成績優秀者には大学独自の特性度のある 大学にターゲットを絞ったそして見事に 合格すると滅多に顔を出さない病院の方へ と出向き古参の事務長や看護師さんたちに 見てください祖父や父お兄ちゃんには遠く 呼ばないけど私なりに頑張って大学に合格 しましたと大げさにアピールさらにでも 出来が悪いには違いないんで少しでも負担 を減らした 小学生になれるところを選んだんですこれ で父も褒めてくれるとすっごく嬉しいん ですけどと嘘泣きの涙を浮かべて熱く語っ たこともあって引っ込みがつかなくなった 父は仕方なく私の進学を認めたのだった そして旅立ちの朝介護があるので見送りに は行けないという母 はお母さんは愛子ならきっとやれるって 信じてるからねと言うと霧がなくなるから 早く行きなさいと私を玄関の外へと 押し出すとバタンとドアを閉めたそのドア の向こうにきっとまだ母はいるそう思った 私は閉められたドアに深く頭を下げて駅へ と走り出したのだったそんな経緯もあり 大学に進学して以降の私はほとんど実家に は帰らなかった 帰れば父やまだ存命中だった祖父母に嫌味 を言われ卒業後は必ず戻ってくるように 言われるのが目に見えていたからだ祖父母 の葬式にも本当は出たくもなかったが そんなことをしたら父に母が責め立て られるに違いないし親戚からも悪く言われ て立場をなくすだろうそう思って仕方なく 出席したのだそして私が最後に実家へ帰っ たのは兄のかずが結婚した時が最後だ もちろん母のために帰っただけで私に父や 兄を立てる気持ちなど全くないそれでも 最初は仕事が忙しいからと理由をつけて 欠席するつもりだったしかしその意向を父 に電話で伝えると立ちに激私だけでなく母 のことも足にののしったかと思う 金か金が目的なら恵んでやるお前ごきの せいでかずの経歴に毛の先ほどの傷がつく のも許さんと言い放ち翌日には現金 かきとめで50万円を勤務先に送りつけて きた実の妹が顔合わせにも出てこない ばかりか結婚式も欠席そんなことになっ たら1大事と思ったのだろう 長男である兄の天才を守るためなら父は いくらでもお金を使うに違いなかった半ば 呆れ半ば哀れにも思いながら私は結婚式に 出席披露宴が終わるとそのままタクシーを 呼び空港へと急いだこれでいいこれで義理 は果たしたし少しの間だったが母の顔も 見ることができた次に会うのは父が 亡くなる時だろうと思うとどこかさっぱり した気分だったしかしそうやって父や兄を どこか哀れむような捉え方ができるように なったのは夫である周一と知り合ったこと が大きかったと思う大学を卒業後女1人で も食べるに困らない硬い仕事につこうと 思った私は進学した大学のある県の職員 採用を受け 合格在学中に管理の資格を取得していた こともあり無事に希望していた県立病院で の勤務が決まったその病院の近くにワン ルームマンションを借りて暮らし始めたの だが夫と夫の家族はそのマンションの近く にある商店街で中華料理店を営んでいたの だ仕事では栄養バランスの良い食事や栄養 指導を行っているもののいざ自分の食事 作りとなると仕事疲れを言い訳にしおろに なるそんな時街角に漂ってきたおいしそう な匂いに誘われて入ったのが週1の店だっ た初めは週に1度だったのが2度3度と なり顔馴染みになってくると週1や週1の 両親に弟と一家袖手でとても親切に接して くれたまるで家族のようにこまめに世話を 焼いてくれるのだがそうしたかけなしのに 触れた私は初めのうちとても居心地が 悪かった自分のことを気にかけてくれる ことへの単純な嬉しさともしもそれが 裏切られたり亡くなったりしたらと考える 恐怖が心の中で入り混じっていたからだ しかしそんな私の堅くな心をゆっくりと 解きほぐしてくれたのもやはり周一たち 家族だったそんな毎日の中で自然と交際が 始まりやがてプロポーズされた私は喜んで それを 承諾母に打ち明けると本当によかった必ず 幸せになるのよと喜んでくれた父や兄には 手紙で知らせたが結婚式には初めから招待 しなかったせっかくの角手をあの人たちの 心ない言葉に傷つけられたくはなかった からだ父も兄も元より狂気はなかったよう で仮にも私の娘がそんな町の料理屋の嫁不 とはなあ恥ずかしくてかずの嫁の親族にも 言えないからこれで縁切りとしてくれと 言ってまたもや現金かきとめで50万送っ てきたそれを見た時は突き返すかとも思っ たがそんなことをすればもっと金が欲しい のかとあわわれるに決まっているそう思っ て封筒ごとしまっておくことにしたのだっ たそれから5年3年前には息子のたも 授かり週1の弟も結婚お店は週1兄弟と弟 の奥さんで切り盛りし義父母はランチ タイムなどの忙しい時間だけを手伝うよう になっている私も仕事を辞めて店を 手伝おうとしたのだが せっかく頑張って今の仕事に着いたんだ から愛子はあこの仕事に打ち込んでくれよ と周一も義家族も皆行ってくれたのだ育児 と家事そして仕事に追われ毎日とても 忙しく過ごす私たちだが朝ご飯だけは きちんと家族揃って食べるそれが我が家の ルール優しい夫と可愛い息子とともに充実 した毎日をしていたそんなある日今は兄 夫婦と2世帯住宅に建替えた実家に住んで いる母から私に会いたいと連絡が来た実は 祖父母がなくなり介護の負担がなくなった ことに加え父は病院長の座を兄に譲り自身 は理事長に就任今は地域医療に尽くしてき たという実績をアピールして次の市長選挙 への出場を模索して飛び回っているらし 家にはほとんどいない らしいそれで以前よりは私と電話やメール で連絡が取りやすくなっていたしかしそれ でも母が私の嫁先に自ら来るなんてと驚い たものの数日間お世になりたいのだがと いう話に週1もたも喜んでくれた駅まで 迎えに出た私の前に現れた母は最後に見た 時よりもずっとやれ痩せこけており実際の 年齢よりはずっとふけて見え た青黒い顔色のまま私の家に着いたのだが 母が滞在中に使ってもらおうと準備してい た和室に通した 途端着いたそそにこった話で申し訳ないん だけれど相談に乗って欲しいことがあるの と涙を浮かべながら切り出した ぽつりぽつりと母が話し始めたのは兄の 結婚以来の暮らしのことだった祖父母が 亡くなってからさほど費用かずに兄の家は 結婚したのだが新婦となった咲さんは県会 議の重人の祖父有力議員を父に持つ 女性かず同様に中学から県外の有名私立に 通いエスカレーター式のその大学を卒業し た後は父親の秘書をしていた らしい最も秘書というのはあくまで名目で 実際には父親に毎月給料という名の小遣い を もらい田舎は刺激がなくてつまんないと しょっちゅうしては買い物ざまの日々を 過ごしていたそうださすがに父親や祖父も そんな咲さんを持て余し始めていたところ に選挙の自慢がめ狙いで息子であるかずと のお見合い話を持ちかけたのが父だった らしい最初はお見合いに難色を示していた 咲さんだったが兄がそこそこイケメンだっ たことと大学の同級生たちもほとんど結婚 していたのでここらで手を打つかと結婚を 決めたようだ一方兄の方も最初は遊び慣れ た様子の咲さんにあまりいい顔をしてい なかったらしいが下心のある父からなんと 言っても一人娘なんだから先々はお前が 全ての財産を続するようなものそれに他 方面に顔が聞くからお前にとって損はない 両院だと言われてその気になっての結婚 だったようだそして結婚から3ヶ月が経っ た頃父と兄は実家を立て直して2世帯住宅 にすると言い出したらしい結婚以来祖父母 に使え父に使えずっと同居で苦労してきた 母は自分が姑とめの立場に立っても同居は 気が進まないと反対したそうだが母の意見 などそもそもあの人たちが聞くはずもない 無視される形で2世帯住宅が立ったそうだ が予想されたこととはいえ兄嫁である咲 さんは家のことは一切何もしなかったそう だ当然2世帯分の掃除に洗濯料理など家事 が全て母の両方にのしかかってきたのだが ことはそれだけでは済まなかったの だ家事だけなら結婚からずっとやってきた しね別に大声でとやかく文句を言う気も なかったのだ けれど咲さんは母が周囲で掃除や洗濯と 忙しくしていても我感せずリビングの ソファーにだらっと寝そべりスマホを いじってばかりいたらしいそしてお腹が 空くとちょっとばあさん軽めのパスタと サラダを作ってよこの前のナポリタン みたいなダサいやつじゃなくってこういう おしゃれなやつだからねと誰かがインスタ に投稿したおしゃれなランチみたいな写真 を見せてくるらしいのだがずっと家で家族 のために着くしろに外出も外食もしてこ なかった母がいきなりそんなバエルパスタ を作れるはずもない教えられた料理動画や サイトを参考に作っては見ても毎回毎回 センスがないとか手抜きとかと怒られる ばかりだったと言さらに咲さんは仕事 ばかりの兄に早々に見切りをつけ会合で 遅くなるという連絡が入るとチャンスと ばかりに男友達を呼び出しては飲みに行っ たり遊びに行ったりしていたそうだ兄に バレているのかのかは分からないが直接 とめられることもないと分かるとその行為 はさらに エスカレート何度か通ううちに馴染みと なったメズキャバクラのおしの子を出勤前 の昼間に家に連れ込み堂々と浮気するよう にまでなったというさすがにこれには黙っ ていられず母は父と兄にそのことを 打ち明けたらしいのだがお母さんは少し 認知症が始まっていてテレビのドラマと 現実がごっちゃになっているみたいなん ですでもそれにしてもそんなひどいことは 言うなんてと嘘泣き父と兄が咲さんの 言い訳をまると信じたかどうかは怪しい ものの波風立てたくないという点で利害が 一致した2人は母のことを周囲 に私を嫁に取られたような気になったん でしょうねいびりのようなことをするよう になって被害妄想も激しいみたいで嘘まで ついて嫁を貶めようとするん です長年私の父母の介護で苦労をかけた分 これからは人生を楽しんでもらいたいそう 思って2世帯住宅を立て息子夫婦に同居し てもらったのに残念ですとすっかり母の ことを息子可いさに若い嫁をいびる姑とと 風調して回ったようだ そのためすっかり孤立してしまった母は咲 さんからの嫌みに絶えて家事をこなし続け ていたもののボケたらすぐに山奥の施設に 入れてあげるからなどと言われて心身共に 参ってしまったらしい食欲もなくなり睡眠 も浅くなり文字通り骨か筋衛門状態になっ た母の支えとなっていたのは私が送る息子 ののや動画だけだったそう だもういつお迎えが来てもいいそうは思っ ているんだけどその前にどうしても本物の たにあって抱きしめてみたいそして愛子が 幸せに暮らしているところをこの目で 見届けたいと思った の涙を流しながらそう語る母今回こうして 私を尋ねるという思い切った行動に出られ たのはちょうど今父は関係者たちと地方自 についての懇会が北野大地で開催されると いうので2週間ルスにしているからだそう ださらには兄も最先端医療の研修に参加と いうことで渡米しているのでチャンスは今 しかないと思い咲さんに私のとろに行き たいと訴えたそうだすると母がいなければ 思う存分羽が伸ばせると思ったらしい咲 さんは いいわよなんなら2度と戻ってこなくても いいけどと半ば追い出すように母を 送り出してくれたそうだ母の話を聞くうち に私の頭の中は怒りで真っ赤になりそう だった2世帯住宅を立てると聞いた時は 内心心配はしたものの最終的には母が承諾 したならと何も口出しはしなかった しかしまさか兄の妻となった咲さんまでが 積極的に母を追い込み嫌がらせをするよう な人だとは思っていなかったの だそんなことになっていたのならもっと 早く言ってくれたらよかったのに私がそう 母の背中をさすりながら言う と今までおやらしことをしてやれずずっと 苦労をかけてきた愛子に頼ることだけはし たくなかったのよとまた涙を流し た確かにあの家での生活は私にとって最悪 なものだったがそれでもここまで たどり着けたのはどんな時も母が精一杯の 愛情で私を包んでくれたからだまだ押さ なかった私が父や祖父母から些細なことで 罵倒されて真冬の夜の寒い庭に放り出され た時も母は私を追いかけてきて私に自分が 着ていた砲義を着せると寒さから守るよう に抱きしめてくれたレキにさらされた母の 方が触れる方はひんやりしていたのに母に 抱かれた私の体は温かく私はすっかり安心 してお母さんお空の星がキラキラ綺麗だね と話しかけたのを昨日のようにはっきりと 覚えて いる自分自身頼る先がないからと夫である 父に侮られ祖父母に軽んじられる身だった 母そんな弱い立場の中でも一生懸命に私を 守ろうとしてくれていた母には祖父母が 亡くなった後くらい少しは穏やかに暮らし てほしかった幼い頃から医学部進学のため 親戚の元に預けられていたとはいえ兄だっ て母の息子そう無茶なことはすまいと信じ てもいたのだそれなのにまたこんなに 追い詰められ辛い思いをしているなんて私 は本当に兄や義士そして父が許せなかっ たもう何も心配することはないからね越 する母の背中をさすりながら私は兄や父に これまでの母と私2人分の苦しみの報いを 受けさせてやりたいという思いに駆られて いたのだった母が私のに来て2週間が経っ たあの後すぐに母の話を夫の周一と義家族 に打ち明けたのだが義父母も議定夫婦も そんな鬼みたいな連中の家にお母さんを 返すことはないと我がことのように怒って くれた特に議定の奥さんであるサバさんは 涙を流して分外してくれたどちらかという とクールビューティーなさわさんとはこれ まであまり深い話をしてこなかったのだが 本当はもっとお姉さんと仲良くなりたかっ たんですでもお姉さんは人当たりが 柔らかい割にあまり自分の話はしないし それで夫や父母に相談したら人には人の 好む距離感があるからねって言われたので ということだったらしいさらに知らなかっ たのだがサさんは議定と結婚する以前大学 を出てからは大手編集プロダクションに 勤務していたそうだ主に週刊誌などに掲載 される記者の署名入り記事の裏付け調査や 下調べを担当していたんですでも実家の 祖母が寝たきりになると介護に追われた母 まで友田になりそうになってそれで地元で あるこっちにUターンしてきたんですと 教えてくれた戻ってきてからはお母さんを 助けながら祖母のそして祖父の介護をして いたという祖父母たちを見送った後介護を 丸投げし家庭を帰り見なかったお父さんと お母さんは離婚その後お母さんはもう十分 すぎるほど助けてくれた私はこの先まで娘 に同じ苦労はさせたくないと財産分与のお 金でサービス付き高齢者向けマンションの 一室を契約 はそこでできた友人たちと意バス旅行やお 稽古ごを楽しみながら暮らしているのだと いうだからそんなに長い間自分を犠牲にし て家族に尽くしてきたお姉さんのお母さん のことが母のことのように思えるんです そして自分の家族のことなのに責任感も なくそのくせ外分ばかり気にして介護の プロの手を借りることを許さなかった父の 姿がお姉さんのおさんに重なるん ですおまけにその兄嫁って何なんですかと 怒った後そういう連中は自分たちの日は 決して認めないしこの先自分たちに都合の 悪いことが起きたらそれを全てお姉さん星 に押し付けてくるに決まってるだから臭い 匂いは元から立たなきゃだめですと きっぱり言うと私たち夫婦を含めて義家族 全員にサバさんが練ったという作を 打ち明けてくれたのだったその作戦に従う ことに決めた私は父や兄が地元に戻った タイミングを見計らって連絡を入れた久し ぶりに話す父も兄も母が勝手に私のとろに 来たことに多少怒っていたようだがどうせ 役立たずのババーだしなという態度で私が 母から聞いた義姉の打を説明してもお前 母さんの言うことなんて信用しているのか いびられていたなんてよく言うよそもそも 嫁が浮気していることは俺も父さんも知っ ていて知らんふりをしていたのにわざわざ 大げさに騒ぎ立てたのは母さんだぜと あざ笑ったさらに母が望んだ同居でもない のに同居してやった自分たちの顔に泥を 塗るようなことをしやがってこれだだから 無知無学な年よりは嫌なんだよまこんな 田舎でずっと暮らしていればどいつも こいつも似たりよったりだけどなあとまで 言い放ったのだそこで父に電話を変わって もらいだったらお母さんは離婚してこっち で一緒に住みたいって言ってるけどいいわ よねさっきから兄さんの話を聞いていると 兄さんや父さんたちにとってずなん でしょうそう水を向けてやると調子づいた 父も兄に負けずを取らず母の悪口を散々 並べたてるとまあ年を取っていくだけの 老人なんて医療費がかかるだけの金食い 虫それでも患者なら相手にしてやるがお前 の母さんにかける金なんてどぶに捨てる ようなものだからなあと高笑いすると離婚 届けに署名して私のとろに送ってくること に 同意ついでに私にも遺産放棄して今後一切 の関わりは持たないようにとダメ押しして きたのだ母の悪口を語る様子に内心は 腹立たしい気持ちでいっぱいだったがここ で怒ってはせっかくの作戦が水の泡私は 平成をよいわざと沈んだ声で電話を切った のだった その数日後父からの離婚届けが速達で届く と私たちは母にそれに署名して父と別れ 自由になって私たちと暮らそうと言った母 は私たちとの暮らしがずっと続くとは思っ ても見なかったらしく最初のうちは ためらっていたがこの2週間ほどの間に すっかり母になついたたから僕バーバと 一緒に住みたいそしたら僕は2人のバーバ とじじの3人もいるんだみんなに自慢 できるもんと頼まれ夫の週1からも お母さん是非そうしてくださいと言われた 母は泣き笑いの顔になってこくんと頷いて くれたのだったそして1ヶ月ほど経った頃 絶縁したはずの父と兄から鬼のように電話 がかかきた無視していると今度はLINE の着信音がひっきりなしに続くように仕事 中だったので着信音をオフにしたが2人 以外からの着信を逃す心配もあるので 仕方なくLEDフラッシュに設定すると 引き出しの中でずっとピカピカして 鬱陶しいことこの上ない仕方なく定時に 仕事を終えると駐車場に止めたマイカーの 中でちょうどかかってき兄からの電話に 出ることにするといきなり噛みつくような 勢いでおいあれはどういうことだなんだっ て俺や父さんさっきのことが週刊誌に すっぱ抜かれているんだよとっか成り立て たあああれはりを見せてもらったけどよく かけてたわよ ねそう笑いながら答えると横から聞いてい たらしい父がスマホひったくったらしく やっぱりお前らの仕業かよくも恩を仇で 返したな今すぐ出版社にあんなのは全部出 たらめお金欲しさに嘘をつきましたって 言ってこいと兄に負けずらずの怒号を 浴びせてきたがこんなこともあろうかと あらかじめ通話音量を小さくしておいたの でへっちゃら だそれこそなんでそんな嘘つかなきゃなら ないの全部本当のことじゃないそれに あんなのはまだ第1章も始まっていない プロローグ部分に過ぎないわと言うと父は 怒りに言葉をなくしたのか鼻息を荒くする だけで何も言わないそこで再び兄に電話が 変わりプロログってどういうことだ分かる ようにきちんと言えと怒鳴ってきたので私 があくまでも淡々と母を無事保護できたの で父や兄夫婦を地獄に落とすことに何の 障害もなくなったのだと言うと兄も父同様 に絶してしまった実は疑実家での話し合い の後私はサさんに紹介されたフリーの敏腕 記者に私たち母のこれまでを洗いざらい ぶちまけたすると黙って私の話に耳を傾け てくれた記者は ふーむお聞きしているとそういう人物が この先地方自治体の主張さらには高齢化 社会を担う医療現場のトップを務めている というのは問題ありですねそれにこういう 人間は家庭内だけじゃなくよそでも問題を 起こしているものですよと示唆してくれた そして現段階ではあくまでも身内の揉め事 と言い逃れされそれまで支援と言われて 追求も中途半端になるだからまずは父たち の新編調査をしてみてほしいその上で何か つめたら力になると言ってもらえたのだ そこで私は例の50万円を使ってサさんお すめの腕利き調査会社に父兄の調査を依頼 すると立町山のように不都合な真実が暴き 出されたのだ まさか事務職員を半ば脅して二重帳簿つけ させたり医療品の横流しをしたりしていた なんて知らなかったわおまけにバレそうに なったら因果を言い含めて首にしていたん ですってまさしく鬼の所行ねそそれ は兄さんも兄さんで若い看護師たちに直 出したり自分のことに従わないスタッフに 不当な圧力をかけたりしてたそうね精神的 にも問題を抱えるほどの打を受けた人も 少なくなかったそうじゃ ないそんな話は全部デマだ言いがかり だそう思うのならここで叫ばずに自分たち で記者会見なりなんなり開いて弁名すれば いいじゃないこれはぬれぎぬ全て出任せっ てね そう笑いながら言うと問題の週刊誌の報道 を受けて地方士だけじゃなく全国士も動き 始めているらしいこともちろん週刊誌も 独占スクープ第2弾第3弾と毎週報じる 用意があるらしいことを告げせいぜい 頑張ってねと言って通話を切ると父と兄 夫婦との全ての連絡手段をブロックしたの だったその後私の言った通りマスコミ各社 は後追い記事を連発父たちに見よを飲まさ れてきていた人たちもこぞばかりに証言し 始め 立ちどまるにわずかに残った昔からの支援 者や患者たちも私が母との離婚を頼んだ際 の通話録音をメディアに提供したのを聞い たらしいその中で父や兄が影で自分たの ことを無知無学な年寄りだの老人なんて 医療費がかかるだけの金食いだが患者なら 金次第で相手をしてやると言っていたこと を知り大激怒今や患者もスタッフも医師も 看護師も全員が去った廃墟のような病院で 父と兄とは幽霊のようにうろうろと徘徊 するだけになっている らしいさらに母を追い込んだもう1人 の咲さんはと言うと若い男性との浮気を 繰り返しているあられもない写真を 隠し取りされたことできのこが自分にまで 及ぶことを恐れた父親に感動され今では 行方もわからないそう だ一方母は義母とすっかり息統合まるで 女学生に戻ったかのようにお互いちゃん 呼びで毎日楽しそうにしているそんな様子 を見るたびに義父が自分だだ仲間外れだと いじけてみせるのもご 愛嬌さらに今年の秋には議定夫婦に念願の 第一死が生まれる予定たは今から僕 赤ちゃんすっごく可いがってあげるからね と張り切っているそれを見て全員で笑う時 私の気持ちは幸せに満ちているまさに人生 は上場だ 私が家に帰ると地下室から知らない人の声 がしたの だ耳を済ませると夫と女性がこんな会話を していたの だね今日は夜遅くまで一緒にいれるの あ妻は夜まで出かけているから安心してよ ゆっくり2人で楽しい時間を過ごそう 夫がデレデレした声で会話をしていた知ら ない間に浮気をされていたのだ私は頭に血 が登りすぐに乗り込もうとしたが冷静に なった今ここで私が言っても浮気現場を 抑えただけになる2人には地獄を味わって もらおうとたんだの だ私の名前は西堀彩子現在は40歳で文具 メーカーの事務員として働いている5年前 にほのカトと結婚をしたのだが年齢のこと もあり子供を作らない夫婦として一緒に 暮らしていこうと誓ったのだそれから2人 で仲良く暮らしているのだが最近は新婚の 時よりもお互いを異性として見ることが なくなっていっている今まではカイトの前 で化粧をしていない姿を見せるのは 恥ずかしかったのだが結婚して数年も経つ と恥らいもなく堂々と歩けるようになって いったの だカトも私と同じで慣れていったのか最初 はだらしない体だと思われたくないのか 少しでも太ったらすぐに運動を始めたりし ていたのにいつの間にか自分の見た目に気 を使わなくなっていたのである今では ビールバラでベルトの上に脂肪が乗って いるの だ最近太ったよねちょっとは健康のために 運動でもしたらあああうんそのうち なカイトはソファーで横になりながら携帯 に夢中になっている私が話しかけても生 返事をよくしていたのだ こんな堕落した生活で2人とも相手への 気遣いも忘れ年を重ねていくのだろうかと 思ってい たそんなある日カトはいきなり ファッションに目覚めたのだ休みの日に 大量に自分の洋服を買ってきて鏡の前で ポーズを取ってファッションショーを 繰り広げていた鼻歌まで歌ってご機嫌だっ たカトを見て私は珍しいと思った 私はいきなりファッションに目覚める なんてと疑問に思ったため聞いたので ある今まで洋服なんて安いもので十分だっ て言っていたのにどういう心境の変化よ私 がいることに気がつきカイトは広げていた 服を畳みながらこう答えてくれたのだああ なんとなくだよ自分の外見にも気をつけ ないといけない年になったなと思ってな それだけ言うとカイトは実質に洋服を持っ ていったのだ私はカイトがおしゃれに 目覚めて不思議と嬉しい気持ちになっ た結婚する前のかっこよかったカトを 思い出したのである私もカイトを見習って 少しはいい化粧品を買ってもう一度惚れ なしてもらおうと思ったのだなんだか新婚 時代に戻った気分にになり私は少しだけ 夜ご飯を豪華にしたカとも私の様子や料理 を見てなんだか嬉しそうにこう聞いたのだ 今日はなんだなんかの記念日だっ け違うわよあなたがおしゃれになって新婚 時代を思い出したからちょっと張り切っ ちゃった わ私が照れ笑いしながらそう言うとカトも 嬉しそうに笑った なんだそういうことかこんな豪華な夜ご飯 は久しぶりで嬉しいないただきますカイト は豪快に口に頬張り完食してくれ た私はその食べっぷりを見て張り切って 作ってよかったと思い嬉しかったの だ次の日会社に行くと同僚から声をかけ られたのである西さん さんの旦那さんを外で見かけたんですけど すごく楽しそうにして歩いていました ね同僚の藤井さんは私の腕をついて ニヤニヤしながら行ってきたの だ見たの最近おしゃれに目覚めたとかで 昨日は大量に服を買って帰ってきたから びっくりしたのよ私がそう言うと藤井さん は目を丸くしてこう言ったのだえ一緒に 買いに行ったんじゃないんですか違うわよ 私は昨日家にいたわ よ私が否定するとなんだか変な空気になっ たのを感じたそして藤井さんは昨日見た 記憶を語ってくれたのだが確かに昨日のお 昼西堀さんと全く背学校が一緒で髪型も 服装も似ていた人が旦那さんの隣にいたん ですよねでもたのは店の中だったので店員 さんかもしれない です藤井さんはそう言って自分の勘違いだ と言ったのだ私も少し焦ったが絶対に店員 だと思ったのであるカトがそんなことを するはずがないと思っていたのだ多分店員 さんよ朝からドキッとするようなこと言わ ないでよおかげで眠かったのが一気に 吹き飛んだ わ私はそう言って藤井さんの勘違いという ことにして笑い話にした藤井さんと修行 時間まで喋っていると会談が回ってきたの だ来月の社員旅行の参加家費についてだっ た私は参加に丸をして藤井さんと一緒に 回ろうと約束をしたのであるそして仕事を していると夕方になり私は大近して スーパーに寄ってから家に帰った屋にに 入るとカイトが台所に立ってガサガサと 何かしていたのだ普段私より早く帰ってき ても絶対に料理なんてしないため私は疑問 に思ったのであるただいま何しているの私 が声をかけるとカトは少しびっくりした後 すぐに台所からどいたああお帰りいや ちょっと喉が乾いたからお茶を探していた んだよはそう説明するがコップもお茶も 入っているはずのない調味料ケースから 探していたのだそこは調味料ケースよお茶 くらい冷蔵庫に入っていることなんて 分かるでしょうそう言いながら私はカイト にお茶を取り出して渡したお茶の場所さえ も分からないとは思わなかったため私は そんなカイトに呆れてしまったカイトは 人言のように笑いながら受け取って リビングでダラダラするのだ私はそんな カトのためにご飯を作り一緒に食べている 時に今日会社であった出来事を話したの だそういえば来月に社員旅行があるから 行ってくるわね今度の土曜日に同僚の藤井 さんと旅行用の買い物も済ませてくるわ ああ分かった楽しんでこいよそれから私は さんがカを見たという話を思い出したのだ あそういえば藤井さんが昨日あなたを見た んだって私と似た人が隣にいたからデート だと思われちゃったわ洋服店で見たって 言ってたけど店員さんよ ね私はそう言いながら恐る恐るカイトの方 を見たするとカトも首を縦に振りながら 話したのだああその店員さんに俺に会う コーデを組んでもらっていたんだよ ちょうど彩子と似ていたから隣に並んでも おかしくない服をリクエストしていたんだ よカイトの私のことを思って選んだという 言葉に嬉しくなった私はもうデートする こともなく家族のような関係で一生いるの だと思っていたからまた新婚の頃のように 手をついでデートできるんだと吹かれて しまったのだ私はカイトへの不安な気持ち もすっかり忘れて楽しく食事を済ませた そしてしばらく何週間かは平穏な日々を 過ごし金曜日の夜となった明日は藤井さん と旅行用の買い物してくるわ多分夜ご飯も 食べてくるから帰りは23時過ぎちゃうか も私が明日出かけることを告げるとカイト は携帯を閉じてこう聞いてきたのだ分かっ た 楽しんできてよちなみにどこら辺にいるん だ えっと3駅向こうの大きなデパートの ところにいると思うわ了解時間なんて気に せずに楽しんでこいよ遅くなったら迎えに 行くからカトは帰りのことまで心配して くれた最近なんだかやけに心配してくれて 優しくなったカイトにまんざらでもない ような口調で私は礼を告げたのだっ た土曜日の朝になり私は朝早くから出かけ た藤井さと交流する前に自分の夏用の洋服 を買っておきたいと思っていたのだ洋服は 試着に時間もかかり藤井さんに迷惑をかけ てられないと思い早くから行って1人で 選び購入もした予定よりも大荷物になって しまい藤井さんが来るまであと2時間は 残ってい 私は荷物をロッカーに預けようと探したが どこも空がなかったのである時間は たっぷりとあるし一度家に起きに帰ろうと 思っ た家の近くの道を歩いていると私が好きな ブランドのワンピースを着ている女性が 歩いていたのだそのワンピースはちょうど 買うか悩んでいたものだった髪型も体型も 私と似ておりてかなと思いながら見ている と私の家の前でその女性はピタリと止まっ たので あるその時なんとなく私は女性に見つから ないように電柱に隠れてみていたのだ 案の定カトは玄関のドアを開けて キョロキョロと周りを確認した後手招きし て女性を家の中へ連れ込んだので ある私は不審感がつり から入るのをやめて台所にある勝手口から 音を立てないように入ったのだすると リビングでカトと女性の声が聞こえてきた のである今日は夜まで一緒に入れるのあ妻 が夜ご飯も食べてくるそうだから22時 ぐらいまでは一緒に過ごせるぞカトは私が 夜までいないと言いその女性を安心させて いた 嬉しいこの前はショッピングだけで変られ て寂しかったんだから ねごめんごめんあの日は妻も家にいたし 遅くなると怪しまれるから さ女性の甘いた声にデレデレしながら返事 をしているカイトの声が聞こえてきた私は 一瞬にして寒気がしたのだこの前藤井さん が見たのは店員ではなくこの浮気相手だっ たと確信した私はカイトが今までこの女性 のために服装に気を使っていたのだと思う と腹が立ってきたのだねえ調味料は ちゃんとどこにあるか探しておいた探して なかったら美味しいご飯作れないよこの前 探しておいたよ忘れないうちに案内する よそう言って2人の声がどんどん近づいて きた 私は洋服を置いて出るはずだったがバレる と思いまた荷物を持って外に出たの だ物音も立てることなく間一発のとろで家 を出ることができた荷物は外の倉庫に入れ て私はそのまま悔しくて泣きたい気持ちの まま家を飛び出してきたの だ私は歩きながらいつからカは浮気してい ただろうと考えていたカイトが最近私の ためにしてきたと思っていた努力は全て あの女性のためだったんだと思うと気に 入らなかっ たモヤモヤしながら私は藤井さんと合流し た買い物している時も2人がいつから浮気 していたのかあの浮気相手は誰なのか気に なって仕方なかっ た絶対に白させたいと思ったわ私はある たみを思いついたの だ藤井さんとの食事を済ませ22時頃に家 に帰ったするとお昼のことが嘘のように 平然と家でくつろいでいたのだおかり 楽しかったか私がお昼に見たのは夢だった のかと思ってしまうほどにカトはごく自然 に振る舞っていた ええとても楽しかったわ私も嘘には嘘で 対抗した絶対に言い逃れできない集中をし なければ気が済まない私はそう思い作戦を 完璧に寝るまでは回とを泳がせていたのだ もちろん泳がせている間も証拠写真や電話 の録音など徹底的に抑えていっ たそして3週間ほどが経ち私は今週に社員 旅行を控えていたの だそういえばそろそろ社員旅行じゃなかっ たっけいつからいつまでなん だカイトは心配そうな目をしながら聞いて いたがどうせあの女性を連れ込む気だろ私 は不安気な顔をして答えてやった金曜日の 朝から日曜日の夜までなのよ回答1人で ご飯の支度とか大丈夫出前とか取ってねあ なるべく散らかさないように過ごすよ早く 帰ってきてほしいけど会社の人とも ゆっくり楽しんできて よきっとこの会話の瞬間もカイトは浮気 相手とゆっくり楽しい時間を過ごせると心 の中ではガッツポーズしているのだろう何 も気づかないまま私の手のひの上で転がさ れていればいいと思ったの だそして金曜日になり私は社員旅行の当日 となった私は10時に家を出る予定で カイトは8時に職場へ向かうため私の方が 遅く出ることになるその時間を利用し私は ある作戦を実行しておいたの だカイトが家を出てからすぐにカイトの 部屋を開けたそして香水をわざと落とし 部屋中に匂いを中満させたのである その後すぐにカトへメールをこう送ったの だカイトの部屋の掃除をしていたら香水を 落としてしまい今日から日曜までは地下室 で寝てほしいという内容 だカトの部屋は内鍵だが地下室は外かだっ た私はその鍵の仕組みを利用したのである カトからは地下室を使うというメールが 返事できていたため作戦通りうまくいった 私はカトからのメールを見てそのまま社員 旅行へ向かったのだ品旅行中は気がきじゃ なかったカトと浮気相手のことで頭が いっぱいになり楽しむことがあまりできず にいたのだねえ西堀さん顔色が悪いし汗も すごくかいているよ私が調子に行っておく から少し休ん だら一緒に回って藤さんは私の様子を見て かなり心配してくれたごめん一緒に回り 約束していたのに体調が悪いみたいだから 相待するね気にしないでそこに上司が歩い ていたから呼んでくるね藤井さんは上司の 方へ駆けつけて呼んできてくれた私の様子 を見た上司が具合が悪いのかと気遣って くれたのであるホテルに戻るか旦に迎に来 てもらうかしてもらいなさいと言ってくれ たカイトが迎えに来てしまったら計画して いた作戦は失敗してしまうため私はホテル に戻り早朝に相待すると告げたのだ私は 日曜の夜に帰ると言っていたのに土曜の朝 に帰ってくるとはカとも思わないだろう カトの慌てふためく姿を想像すると楽しみ で仕方なかったの だ朝になり私は藤井さんと上司に謝罪をし て一足先に帰ることにし た帰りは電車を乗り継いで朝の9時に家の 最寄駅に着いたのだカイトと浮気相手が今 もぐっすり眠ってくれていることを祈り ながら早足で帰った自宅について鍵を 開ける瞬間に自分の家の鍵を開ける時とは 思えないほどの手汗が出たのである 少しの音も立ててはいけない緊張感で私の 心拍数はどんどん上がっていったこのまま 地下室に行って静かに鍵を閉めてやろうと 思ったその時声がしたのだカトさん起きて もう朝の9時よお腹空いちゃったし朝ご飯 食べましょう よ浮気相手が起きたのだ私はその声に びっくりして持っていた荷物を滑らせて しまがさっと音を出してしまったのである 額に汗をかいて動揺してしまったが私は 瞬時に作戦を切り替えることにした ただいま私は大きな声で帰ってきたことを カイトに知らせたのだ2人は声を出すこと もなくしんとしているきっと今頃2人は私 が帰ってくるなんて想像もしていなかった ためパニックになっているだろう 私はその後も大きな音を立ててリビングを 歩いたり旅行で使った荷物を戻す作業を 行った2人は出るに出られない状況なん だろうまた大きな声でこう言ってやったの だあれカイトはお出かけしているのか なそう言ってカイトを探すふりをしたああ 地下室で寝ているのかもそう大きな声で 言って私はゆっくり地下室へ近づいていっ たのだ地下室から隠れ場所を必死に探して いるような小さな物音が聞こえてきたから 私はくすっと笑ってしまったそして地下室 のドアを生いよく開けたあれい ないどっか出かけたのかなそう言って私は ピシャリと地下室のドアを閉めたそれと 同時にごく自然に鍵を閉めてやったの だきっと2人はまだ無事に隠れることが できたことのアドの方が大きく鍵を閉め られたことの重大さに気づいていない だろう私はテレビをつけ少し音量を大きく して聞いた気象予報師が今日はまつで 蒸し暑い日となると報じていたのだ私は リビングにクーラーの電源をつけ涼しい日 で快適に過ごした一方で地下室はほぼ物 置き場化していたためクーラーも扇風機も 置いていないのであるどれくらい我慢 できるのだろうかと考えている時私は不敵 な意味を浮かべたのだっ たそれから1時間が経ったまだカイトと 女性は私がどこかへ行くのを見計らって 我慢しているようだ私は窓の外に目を向け た がていてじりじりとした熱さだカイトたち にもチャンスを与えたくないため絶対に外 には出ないでおこうと誓ったのである テレビを見てお菓子を食べながら快適に 過ごしているとまた1時間が経ったすると 限界が来たのかカイトの声がしたのだおい 開けてくれ私はやれやれと思いながら地下 室へ向か 鍵を開けるとむわっとした空気が地下室 から流れてきたのだ暑い水を くれカイトは汗だくでヘロヘロになり ながらリビングへ向かった私は地下室を ちらっと覗いたが女性はまだ隠れているの かいなかったのであるカイトは水を 飲み干すと私に怒ってきた俺に地下室を 使ってほしいって言ってたのになんで鍵を めたんだよいるかもしれないだろカイトは 私に罵声を浴びせてきたのだ私は素に謝る が少しだけカトを動揺させる言葉を言った ごめんなさいでも部屋の中を確認したら誰 もいなかったわよあなたどこにいたのカト は押入の中に女性と隠れていたなんて 言えるはずもなくごにょごにょとしながら 大声でごまかしてきただそそんなのどう だっていいだろああ暑い 暑いそう言ってカイトはペットボトルの水 を手にしてまた地下室へ行ったきっと隠れ ている女性のために水を渡に行ったのだな と察したのだ5分後またカトは戻ってきて 私に高命令してきたのである暑すぎて倒れ そうなんだよエすぐアイス買ってこいよ カイトは上から目線で私に指をさしながら 言ってきたアイスなら冷蔵庫にあるわよ カトの浅はかな作戦なんてお見通しだった 私はカイトの言いそうなことをあらかじめ 予想しておき準備していたのだ今日は お好み焼きそうお好み焼きにしよう具材 なんてないだろう今すぐスーパーに行って 買ってこいよあら偶然今日はお好み焼きに しようと思っていたところなのよ具材は ちゃんとあるから今日は買い物に行かなく て大丈夫よカイトはどうにかして私を家 から追い出そうとしてきたのだ私はカイト が必死に考えている最中おかしくて笑いを こらえるのに必死だったさすがにこれ以上 何か言われると私も予想していなかった ことを言われると思い思い切った行動に出 たのだ もうあなたの部屋は香水の匂いも消えたと 思うし地下室を使わなくていいわよさ地下 室の掃除でもしよう かしらそう言って私が地下室に行こうと すると慌ててカとは私を止めたのだ俺が 掃除するから大丈夫 あなた掃除なんてしたことないでしょ私が そう言ってもカは必死に私を止めようとし てきた掃除した気分なんだよ俺に任せろて 無理やり掃除道具を奪ってきたため私は カイトにじとっとし目つきでこう言って やったのだじゃあ地下室じゃなくて自分の 部屋の掃除してよ今まで自分の部屋すら 掃除したことないじゃないのいきなり地下 室じゃなくて自分の部屋から掃除してよ ねぐの寝も出ない言葉を言われたカトは 少しだけひんでしまった私はその隙を狙い 一気に地下室へ降りてドアを開けたのだ すると女性は押入れが暑すぎたのか普通に 地下室の部屋の真ん中に座っていたので ある私と目があった瞬間顔が真っ青になっ ていったあんた誰よ私はもちろん浮気相手 だと知っているが白を切って演技をした カトと浮気相手の女性はチャンスだと思っ たのか嘘をついてきたのだこの方は会社の 上司だよ重要な書類を俺が持って帰るの 忘れちゃって届けてくれたんだよえええ そうですお世話になっております虹 beforeさんの上司ですカイトは とっさにその場しのぎの嘘を上手につけた と思ったようだその嘘に合わせて女性も しどろもどろになりながら必死に設定を 守ろうとしていた爪が甘すぎて 私は笑いそうになったへえわざわざ休日の 朝に上司の方が届けてくれるの普通なら あなたが取りに行くものじゃないの私が そう言うとカイトは顔から汗が出てきた さらに私はカイトに詰め寄ったのだそれに 届けるだけなら部屋に入らなくても良く ないかしらお礼にお茶を出すとしても リビングに通すわよね冷房も聞かない部屋 に上司を案内するなんておかしいわカトは とっさについた嘘を後悔しているようだっ ただが今更後悔しても遅い相手の女性も ただただ顔を青くして俯いているだけだっ たこれ以上カとも女性も黙っているだけ だったので私はこう話を切り出したので あるあなたの上司じゃなくて浮気相手 でしょ私がそう言うとカイトは肩をビクッ と振るわせたそれだけで肯定しているよう なものだった嘘ついてごめんでも本当に こういうことをしたのは初めてなんだこれ だけは信じてくれカトは深深と頭を下げて 弁解してきた女性もカイトに同調して うんうんと頷いている私はそんなそばのぎ の言い訳に騙されるわけがないじゃの前 うちに遊びに来ていた女は違う人だっ たってこと かしら私がそう言った瞬間にカトは大きな 声を出して動揺した騙せると思っていたの あなたが何回もこの家に連れ込んだり電話 をしているのも証拠を抑えているのよ あなたとそちらの女性もきっちり慰謝料を 払ってもらうからそう言って私は事前に もらってきておいた離婚届をカイトに渡し た女性は慰謝料という言葉を聞いてから ずっと青ざめているあの私はカトさんに 強く言い寄られて断れなかったんですだ から私が払う慰謝料の半分はカイトさんに 請求して ください女性は何とかして払う金額を 減らしたかったみたいだ私が口を開く前に カイトが逆切れしていたはあお前が 言いよってきたんだろ今の奥さんより私の 方がいいって何被害しぶってんだよカイト がそう怒ると女性もマジとカイトに応戦し てきた被害者よ奥さんや近隣の人にバレる からって似たような髪型に服装を指定して きたり自分勝手なのよ女性も大声で感情を むき出しにしていた私は2人の喧嘩を一言 で止に入ったの だ1番の被害者は私です その一言で2人の言い争いはぴたりと 止まったとりあえず私は女性から住所や 連絡先を聞き出し今日は帰ってもらったの だ女性は最後の最後まで被害者ずらをして いたのであるカトは私と2人きりになると 気まずそうに下を向いて目を合わせなかっ たとりあえずすぐに離婚届を書いて出て 行ってもらえる慰謝料も後で弁護士からる と思うから私がそう言ってもしっていた 早く書かないとあの女が言っていた通り あなたに慰謝料を上乗せするわよそう言う とカトはすぐに書いたのであるそれから カトは自分の最低限の荷物を持って出て いったきっと自分の実家を頼るのだろう私 はそう予想していたためカトが出ていった 瞬間に義両親に電話をしていたのだ お父さんいきなり電話してすみません少し お話しさせてもらっていいです かそう言って義両親にカイとの浮気が原因 で離婚することを告るとかなり怒っていた 私に謝罪をしてカイトが実家に帰ってきて も追い出すと約束してくれたのだカトは 全て予想していた通りに動いたのだ実家に も嘘をついて止ましいたらしいただいま いや家をちょっとリフォームすることに なってさ彩子も自分の実家に止まるって 帰って行ったからさ俺も止めてよ図々しく こんな嘘をついて泊まろうとしたらしいが 義両神は私から全て事情を聞いていたため カトを説教して追い出したらしいカトは しばらくの間ホテルに泊まりになりお金も そこをつけてくるだろう住所が変わり離婚 したことで変な憶測が広まる中片の狭い 思いをするカとを想像するだけで私は おかしくて笑ってしまったカトがこれから 悲痛な人生を送ると思うと愉快だった そして浮気相手の女性にも弁護士から慰謝 料の請求を送り数日経った頃にうちに女性 が訪れてきたのだその女性の後ろには女性 の両親らしき人がってたっていた話を聞く と何でも女性は働いておらず慰謝料を請求 されても払えない状態だったらしく両親を 頼ったらしいそして両親はあまりの申し訳 なさに直接謝罪心に伺いたいと言ったそう だ家の前で3人が土下座をしている様は何 とも固形だった私は浮気していた女性に 対してこう言ったのだ何年かかってでも 絶対にあなたが働いて稼いだお金で返して くださいご両親には一切頼らずにそう言う と両親に頼る気満々だったらしい女性は 不安で泣きそうな目をしていた女性が どんなに嫌がっても私は同情もできない 自業自得だと思ったのだそれからしばらく してカと女性から慰謝料の支払いが 振り込まれてきた私住んで家を売り払い 1人暮らし用のマンションへと引っ越して いたのだ今まで1人暮らしをしたことが なかったため不安だったが生活してみれば 快適だった私は今回のことで恋愛すること を諦めたくなかったためまた1から出会い を探しに行こうと思っている今はまだもう 一度恋愛することに不安な気持ちがあるが 新たな恋をして元夫のことなんて綺麗 さっぱり忘れることができるだろう私は 後悔のない人生を送ろうと心に決めたの [音楽] だちょっとどういうことなのか説明してよ 子供たちが主役の運動会にも関わらず小 さんは声を荒げた自然と周りの視線が 私たちに集まるだがそんな彼女を落ち着か せたのは彼女の旦那さんだったず つまり彼女は説明を聞くとがっくりと肩を 落とし落胆した私の名前は篠田文香35歳 でいくつもの会社を経営しているその中で も特に今力を入れているのが農業分野だ 最近ではオーガニック食品が流行している こともあり私はそれに尽力していた 何より会社の中でデスクワークをしている より泥と誇りにまみれた畑にいる方が心が 落ち着くそんな私には結婚して5年になる 旦那義彦と小学校6年生の息子高年がいる 旦那と私は同い年で旦那は私の会社の取引 先の社長だった出会いのきっかけは会社で の引で取り分け親しいわけではなかったが お互いに独身だったことから少しずつ息 統合していった今ではすっかり仲良し夫婦 で付き合ってから今現在まで喧嘩の1つも したことがないくらいだ基本的に旦那は 会社勤め私は畑仕事のため一緒にいるのは 夜くらいだむしろ私が日中関わる人たちは 基本的に女性が だがその中に1人問題のある人がいるそれ がママ友の小まきさんだある時私は新品種 の人参の種まきをしていたするとそこに小 さんが近づいてきてやあねえいっつも あなた泥まみれでと嫌みを言ってきた小 さんは専業主婦で町内会でも煙たがられる 存在だったとにかく人に対してマウントを 取るのだ小さんこんにちはいいんですよ この作物に囲まれている瞬間は時間を忘れ られるんですふかさんはいつも楽しそうよ ね横から割り込んできたのは畑仕事の パートとして雇っているさえさんだ65歳 にもなる彼女は元気に働きおを全く感じ させない に理解できないわ私たちは女性なのよ もっと綺麗で光輝くべきなのそれをこんな 泥だらけになって子供じゃないんだから小 さんの出没情報を至るところで聞いては みんな愚痴を吐いていた中でも私の前に 現れる頻度が他と比べて圧倒的に多かった あなたも1度やってみたら分かるわ ですそんな汚い体で寄らないでちょうだい さすがさえさんだ小さんがどんなに見下す ような発言をしようとも一切同じ笑顔で 接している私は彼女と一緒に働くうちに さえさんみたいな人柄に憧れていたいい からいいからちょっと手を出してごらん なさいそう言ってささんは半ば無理やりに 小さんの左腕を引っ張った手袋をはめた手 で手のひらを開かせるちょっと汚いじゃ ないのほらあなたにもこのとさを味わって 欲しくて撮影さんは何かを小さんの 手のひらに乗せたすると直後小さんが悲鳴 をあげたいやなんなのよこれニョロニョロ 動いて汚い色してたわさ さんが載せたのは土上には当たり前に生息 しているミミだったミミよこの子たちが いるから私たちは美味しいお野菜を 食べれるの よ農家の分際で私のことを汚すんじゃない わよ小さんは半ば悲鳴にも近い声でわめい たその声に少し離れたところで作業してい た他のパートの方たも何事かと振り返る そして小さんは手を地面に振り落ちたミを ピンヒールの尖った部分で潰してしまった ああなんてことふこつさんあなたはお野菜 を召し上がらないのそりゃ食べるわよでも ね私は汚いのが嫌いだからカットされた ものしか買わないのあなたたちみたいに泥 にまみれたお野菜とは無なのよそういう小 さんは腕を組みにやりと私たちを睨みつけ てきただがそれに対して自然な反論をした のはさえさんだったあなたってかわいそう な人なの ねなんですってだってそうでしょその カットされたお野菜だって元は泥にまみれ ていたかもしれないのよ えどうやら彼女は泥のついていない綺麗な 野菜は泥がつかないまま育つと勘違いして いるようだった確かに水行栽培された クリーンな野菜も存在するだが大半は土壌 栽培だ彼女がそれほどまでの知識を持って 話しているとは思えないそれに葛藤野菜 なんて塩素でたくさん漂泊されてるから 栄養なんてないのよ あなたはそれを美味しいって言って食べ てるのかもしれないけどあれはただの水分 を含んだだけの葉っぱも同然なのさえさん にそう言われた小さんは一瞬言葉を失って いた自分が優位に立っていたという勘違い から偶のも出ないことを言われフリーズし てしまったのだそれじゃ小さん私たちは 仕事の続きがあるのででこれで失礼します ね私は一礼してさえさんと一緒に仕事に 戻った1度だけ振り返るとピンヒールが土 に埋まり一生懸命足を引き抜こうとして いる小さんの姿があったその姿に少しだけ くすっと笑ってしまっ た次の日の朝旦那と息子を見送ると私は畑 に行く準備を始めただがその前に 私が経営する各会社の責任者とリモートで 会議をすることになった内容は新規作物の 販売ルートの確保私は全国に東京ドーム 20個分の畑を保有しており今私が直接 世話をしている畑のオーガニック作物が 成功したらそれを拡大する準備を進めて いるのだいずれは海外寝室も視野に入れて いる 会議が終わると一息着く間もなく家の チャイムが鳴ったはいモニターフォンで 確認するとそこに立っていたのは小さん だったどうかしましたかあなたの畑のせい で昨日ヒールが折れちゃったの弁償して ちょうだいなんと彼女は自らピンヒールで 私の畑にやってきたにもかわらず私に弁償 するように迫ってきた 手にはしっかり折れたヒールを持っている なんで私が弁償しなくてはいけないんです かななんですってオタクの畑の土のせいで 埋まって折れたのよ知りませんよ私 そもそも呼んでないですし勝手に来たの小 さんじゃありませんかああ本当イライラ するわね小さんは自自得にも関わらず自分 の思い通りに行かずったしている私は仕事 に行かなければいけないことこれ以上 付き合いたくはないことからならこれで 直してくださいと言って財布から3万円を 取り出し渡し た農民のくせに3万をためらわず出す なんて生きねでもまあいいわこれで許して あげるそう言って彼女は私から取ったお札 を握りしめ家の前から立ち去った私は そんな彼女の後ろ姿を見てただかわいそう な人間だなとしか思えなかった畑に来ると すでにさえさんたちが働いていたそういえ ば明日は高敏君運動会じゃない えあら忙しくて見てないの地域の方に向け た小学校からのチラシが入ってたわよ息子 さん6年生でしょ ああすっかり忘れてましたしかも明日は新 作物の試食会が11時からあるのにそれは 外せないことなの ええ今後の経営に関わるので そうだったら先方に連絡して早く終わら せることねあなたは経営者以前に母親でも あるのよしっかりと どちらの職務も倒しなさいなさえさんは私 より長いこと生きているだけあって行って くることが的確だった周りは私を敏腕社長 と評価するが私はさえさんに気持ち的に 支えられていることが多いような気がする 彼女は決して感情的にならずいつも私が 困ったタイミングでれのないアドバイスを くれる第2のお母さんみたいだったそうし ます終わったらダッシュで向かいます ええそうするといいわこうして本日分の 作業を終わらせ私は家に帰ってお弁当を 作り始めたママ何してるの明日の運動会の お弁当を作ってるのよ息子の質問に平然と 答える私だったが息子を見ると目を輝かせ な表情をしていた覚えててくれたんだね私 は一瞬心がちくりとしたが息子を傷つけ たくなかったためにっこりと頷いて返した 息子はそのまま鼻歌を歌い始め自分の部屋 に戻っていっ たそして次の日の運動会当日私は幸恵さん に言われた通り各責任者に史上の胸を伝え たするとみが子持ちだったこともあり誰 1人として反対することなく賛同してくれ たおかげで予定より1時間も早く試食会は 終了した私は急いで止めてあった軽トラに 乗り込み小学校に向かった近づくに連れ 完成が聞こえてくる指定された駐車場に車 を止めて降りるとたまたま小さんと 出くわしたあら田さんずい分と遅い到着ね 早く仕事が終わったとはいえ到着したのは 運動会が始まって2時間後だちなみに旦那 は会社でトラブルが起きたらしく今日は 来れるかわからないと言っていた仕事をし ていたもので え子供の大事なイベントの時に仕事をして たの息子さんかわいそうだわ彼女は目を 細め冷やかな視線で私を見てくるまるで私 を悪者かのように思っているのだろうこれ でも私一応頑張っているつもりなんですが ね私は笑顔で返しただがそれが気に入ら なかったのか何ヘラヘラしてるのよ子供の 思い出作りに親が携わらないでどうするの 不便よ高君小さんは怒りを荒にして行って くる私からした そんなことを言われる筋合いはないそこで 私は少しだけ反論することにしたそうかも しれませんねただそれを小さんに言われる のも違うと思いますよななんですって人が 親切に言ってあげてるのに私も息子には 仕事仕事で申し訳ないなと思いますだから 高年に攻められるならわかりますしあんじ で受け入れます でもまるで息子の大弁者のように語る あなたは違うと思うんです よ私がそう言うと彼女は何も言い返さずに 舌打ちをして去っていった私たちの 言い合いは小さんの声が大きかったことも あり通りかかった数人の人に注目されてい た次の種目は男子200mリレ です赤組第総者は篠田高敏 君白組第一総者 は私は種目アナウンスの声で息子の名前が 呼ばれ急いで観覧石へと急いだ運動会と いうだけあって人が 多いファッションも多種多様だがみんな場 を湧きまえた格好をしていた大して私は下 は長靴上は汚れた作業技だこの場にそぐわ ないのは一目瞭然だっただがそんなことは 気にせずとにかく息子の勇を一目見ようと ダッシュで向かうなんとかスタートの合図 には間に合うことができたああ高年大きく なった な母親として感慨深いものを感じしばらく 息子から目が離せなかった息子はのまま バトンを次のランナーについだ私は小さく 拍手をし観覧石から離れ た息子のリレが終わると会社から電話が かかってきたそれに対応し電話を切り おえると息子が私を発見したのか近づいて くるママ僕の走る姿見たうん見た見た かっこよかったよ私が心から息子の褒める と息子も嬉しそうにガッツポーズをした するとそこへまた小さんがやってき たたがチーム競技のリレで1位取った からって喜んじゃって見苦しいわよ小さん 頑張った息子の前でそういうこと言わない でいただけますか感情的になる小さんに 対し私はいつも冷静に接していた一緒に なって感情任せにいては会話が成り立た ないからだうるさいわねてかいつも冷静 ぶっってむかつくのよ今回はいつにも増し て感情的に当たってくる小さん私はただ 会話を受け止めることに徹した冷静ぶって はいませんよそうなれるように努力して いるだけ ですそれよりなんかあったんですか私の 質問に答えたのは息子だったいむ君がね大 4総者だったんだけど転んじゃって結局 クラスは再下位になっちゃったん だいむ君て高年がいつも遊んでいる小いむ 君そう昨日も遊んだよなるほどそういう ことかこれで私は小さんが怒っている理由 がよくわかった第走者として1位でバトン をついだ高年に対し 小さんの息子は倒によりチームの足を 引っ張ってしまったその姿を見て恥ずかし さや負い目を感じているのだろうあるいは 息子に対して自分の息子はうまくでき なかったと嫉妬しているのかもしれない さらに息子は小さんの息子さんと仲が 良かっ たそう思うと私は小さんとなおさら波風を 立てたくはない なんて感じる必要ないじゃないですかイ君 は精一杯頑張ったのに小さんがそれを 受け止めないでどうするんですか逆の立場 だったら私も同じように感じていた可能性 もあるそう思うと思わず同情してしまい 優しく声をかけただが小さんの心には全く 響いていなかったどうせあなたも心の奥底 ではあざ笑ってるんでしょう そんな落ち着いた態度して腹の底ではイム のせいでって思ってるに決まってるいえ 本当に私は そんな小さんは感情的になるといつも声が 大きくなる次第にまた周囲の視線が私たち に向いていたお黙り第一軽トラで運動会に 来るなこれだから農家出さすぎよそして 堂々と人をす発言を 人種差別とも取れるその発言は私からし たら完全に論点がずれているしなぜ農家だ からと侮辱されなければいけないのか理解 できなかっ たしかし彼女は相手を自分よりステータス が低い人間だと思って接しないと自分が 保てない らしいつまりは無駄なプライドの塊りだ 農家だというのは今関係ないじゃないです か ふん私の旦那は地方議員よあんたの畑 なんか旦那に言って潰してやるわ小さんの 怒りはとどまることを知らないだんだんと 人が集まり息子も困惑した表情をしている すると人混みをかき分けて1人の男がやっ てきたそして私と目が合う なり妻が大変失礼なことを言って申し訳 ございませんと謝ってきた私は一瞬困惑し 固まったちょっとあなた急に何なの困惑し たのは小さんも同じようだったその男性は スーツを着ておりどうやら小さんの旦那 さんのよう だ あれあなた 確かそしてよくよく見ると私も見覚えの ある顔だった私の疑問とと小さんの疑問に 答えるかのように男性は話しだし たはい私小かと言いまして地方議員に出馬 する時にあなたに助けていただいたもの ですあああの時 の私はこの男性とは仕事の取引の際 たまたま出会っていた出会った当時地方 議員になると言っていたのだが資金繰りが 苦しかったらしく私が色々サポートして あげたのだその代わりに畑仕事ができる パートのスタッフを何人か紹介してもらっ ていたさえさんと出会えたのは彼がいた からかもしれないあの時は本当に助かり ましたいいえいえ私もいいスタッフを紹介 していただけたのでちょっとどういうこと なのか説明して よ自体が飲み込めていないのは小さんだけ だっ た彼女の疑問にかずさんが丁寧に説明し 始めたつつまり彼女がいなかったらあなた は地方議員になれていなかったとああそう だそれに彼女は色々なところに パイプラインがあるお前が思っている以上 にすごい人なんだぞそそんな 小さんが少し落胆すると遅れて3人の男性 も私のとに駆け寄ってきたみんなかずさん 同様スーツを着ており代品バッチをつけて いるしの田さんご無沙汰しておりますこの 度はご挨拶が遅れてすみませんいや相 変わらず仕事の方が順調だと聞けて何より ですみんな深深と私にお辞儀をする この人たちとも私は面識があった全員地方 議員の方たちだ彼らも私の口添えや サポートなどのおかげで地方議員になれた と言っている私からしたら最終的な実力は 彼らのものだから私のおかげだとは思わ ないそれでもこうして有能な方たちと 知り合えたことは私の財産だと思える ちょっとちょっとこれは一体どうなってる のよこの光景にただただパニックになる小 さん周囲は私を見てあの人すごいんだろう なくらいにしか思っていないだろう実際 私自身自分がすごい人だとは1mmも思わ ないこの方たちはみんな地方議員の方たち ですよなんですってあと私が経営している 会社の元社員たちでもあります そう小さんの旦那さんを覗くこの3人は元 は私の会社で働いていた職員たちだ一緒に 働いていた時の働きぶりは素晴らしく彼ら が地方議員になって住んでいる地域を変え たいと言ってきた時は感銘を受けた私は 迷わず彼らのサポートをすることを決めた それが花開きこうしてまた出会うことが できたのも運命なのかもしれないああな たってただの農家じゃないの小さんは未だ にこの状況が受け入れられないようだ目が 泳ぎ言葉も たどたどしいかなり動揺していた違います よ畑はある意味仕事と趣味を両立した結果 です畑だけでも東京ドーム20個分はある ので手が足りませんよ今はデスクワークを オーガニック食品の開発をしていますそ そんないっつもただ泥にまみれた人だと 思っていたのに他にもバイオテクノロジー の会社やサプリメントの研究機関無能薬 プロジェクトsdgsの企画開発なんかも 経営していますほとんど作物系ですねどう 思うかは小さんの勝手ですけどあまりめで 人を判断しない方がいいと思います よマキこれで分かったか俺らとは住む世界 が違うんだ彼女は常に人類の先のことを 考え行動してくれて いるお前がこうやって安定して暮らせるの も食料に困らないのもある意味彼女の おかげなんだよ頼むから波風を立てないで くれついには小さんの旦那さんにまで注意 を受けてしまった 彼女落胆した表情を浮かべ勢いのあった 口調は消えていた小さん私は別に自分が なんて言われようと構いませんが頑張った 息子や転んでも走りきったイ君をけなすの は許せません謝って ください私はここに来て初めて彼女を叱っ たそれは私のためではなく将来大きく 羽ばたくであろう子供たちのためだ彼女の 自己保信欲のために子供らのやる気を積み とってはいけない私はそう思うと無意識に 小さんに注意していたなんで私 がそれでもなお彼女は反論してくるまるで 母親に怒られた子供が逆切れしている みたいだ私が何て言おうか迷っていると 言葉を開いたのはは小さんの旦那だっ たマキいい加減にするんだお前が自分を 意味のないプライドで守ろうとすればする ほど周りが傷つくんだよ頼むからそれ以上 はやめてくれ治らないようであれば離婚も 考えなくてはなら ない離婚なんて嫌よならちゃんと子供たち に謝りなさい小さんの旦那がそう言うと 現状を受け入れたのか私の息子と駆け寄っ てきたイ君に謝っていたそして私はいつの 間にか集まっていたギャラリーに皆さんお 見苦しいところを住みませんと運動会で 騒ぎを起こしてしまったことを陳謝した小 さんも私に習って頭を下げたちょっとした トラブルはあったものの運動会は無事 終わり息子と君がいるクラスは優勝 その頃に遅れて私の旦那が到着息子に遅い よパパと叱られ運動会を見れなかった ショックでブツブツとつぶやくところを私 に怒られそんな少し抜けた旦那の姿に私と 息子は目を合わせて笑っ たそれから次の日どういう風の吹き回しか 私の元で小さんがパートとして働くことに なった どうやら離婚が嫌なら根性を叩き直すため に畑で働いてこいと旦那さんに言われた そうだそしてかずさんに土下座までされて 頼まれた私は彼女を受け入れた違うわこう やるのそんな小さんは気づけばさえさんに しごかれてい たこの日からさえさんが怒る瞬間を度々 見るようになった あの穏やかなさえさんが怒るなんて相当な 問題児なのかもしれない彼女は怒られる度 旬となりまたさえさんにシャキっとしろと 怒られるのだったこうして私の畑はまた 一段と騒がしくなっていった会社の事業も 安定し試食会の作物も全国流通が決定した 今後は今以上に忙しくなるだろう 私はこれからも農家として母親として 頑張っていこうと誓うのであっ た私の名前はわかな41歳今はパート タイムで働いている生まれは東京だが仕事 で神戸死者に移動になりそこで出会った ゆうやけたして以来ずっと神戸に住んで いる神戸に来てもう15年今ではこちらで できた友人とも関西弁で違和感なく話せる ようになった私は神戸が好きだ東京へ帰る のは本当年末年始くらい正直に言うと東京 という町も実家ももう私の居場所という 感じはし ない ただいま次男のとは小学5年生帰宅すると すぐにリビングテーブルに学校と塾の宿題 を広げ 取りかかる誰に似たのかと思うくらい 真面目な性格の子だときの隣では3難の 後期が対象的にダラダラと寝転びながら ゲームに講じているランドセルは出しっ ぱなし靴下は脱ぎっぱなし まるで私の生き写しのような子だっ たお兄ちゃん見習いやと てもママの子やしな無理と言われてお しまいだときはそんな後期を見てママの子 やからこそちゃんと片付けんと散らかる 一方になるやろと言って後期の靴下を拾う と洗濯かごへ運んでくれ た神の子ですかと心の中で手を合わせ私は 2人分のおやつのよを始めるその時 ソファーの上に置いていた私のスマホが バブで震え たママばあちゃんから電話やでともきが 画面の表示を見て教えてくれたので ちょっと手が濡れてんねん代わりに出てと 頼むときが応答してくれている間に慌てて 手を吹きスマホを受け取っ たお母さん久しぶりだねどうした の意識せずに関西弁を封印するのももう 慣れたもの だちょっとねお父さんのことなんだけど 最近様子がおかしくて ねどういう意味体調が悪いのいや体は元気 なんだけど頭の方が認知症かもしれない 思いもよらぬことを言われて私は次の言葉 が出てこなかっ たちょっとわかな聞こえ てるあうんごめんびっくりし て父は今年71歳今年の正月に会った時に は特に変なところはなかったように思う1 年も立たずしてそんな急におかしくなる ことがあるのだろう か具体的にはどんな感じなのうーん電話を してたから誰と話してたのって聞いたら今 まで喋ってたのに相手の名前が出てこない とか切符の買い方が急に分からなくなると かこの間なんてお父さんの運転で出かけて たら急にブレーキが右か左かわからないっ て叫んだの私寿命が縮んだわ よ母の話を 私も心配になる父はインテで科目でいつで も冷静沈着に構えているザ昭和のお父さん というタイプなのだその父が急に記憶が 飛んでパニックを起こすというのは確かに 怖いと思っ た検査は受けたの結果待ちなのよそれで 結果を聞く時にわも立ち合ってほしいと 思って 15日なんだけどこっちに来られない結果 によっては色々家族会議も必要 でしょ10月15と私は手帳を開き予定を 確認 する金曜日かユダに相談しないとわから ないけど神戸のじじとバーバが預かって くれるならなんとかなるかな折り返し かけるわまた私はそう言うと電話を切っ たばあちゃんどうしたんとときが聞くので 濁しても仕方がないと 思いじいちゃんがボケ始めたかもしらんっ て検査の結果聞く時に東京来てほしいって 言われてんと答え た行ってきたらええやんでも泊まりやし 後期がなあとソファーの背もたれに足を かけて中り状態になっている後期を見て 笑った夜ゆが帰宅したので同じ話を 繰り返すとゆうやけべきだと言ってくれ た私は1年生の中でも他より幼い後期の ことが心配で後期だけでも連れて行こうか と思ったが往復の新幹線や病院の中で 大人しく待てる保証はなく断念して単身で 行くことを決め た検査の結果を聞きに行くまでは母とは密 にやり取りをしたその間にも父の機械な 行動は続き私は認知症である確信を強くし て いくこれまで身内や身近なところに認知症 の人はいなかったが父の進行速度はこんな にも早いのかと驚くペースで転がるように 坂を下っ た私は実家近くの施設で目ぼしいところを 何箇所かピックアップするとファイルに 閉じ た検査結果を聞きに行く日子供たちを学校 へ送り出すと私はそのファイルをカに入れ て新幹線に乗っ たこんな気持ちで東京に戻るのは初めてだ 私は車窓からの景色を眺めながら規制中に 父とまともな会話ができるように願った私 には父と会話ができるうちにどうしても 聞いておきたいことがあったのだ今回を 逃せばそのチャンスは多分もう2度と訪れ ない だろう直接病院で待ち合わせをしたので タクシーで現地に向かうと予定より1時間 も早く到着してしまっ たロビーに並んだたくさんの椅子に腰を かけファイルを眺めていると わかなと呼ばれて顔を あげるわかなわかな でしょ白衣を着た看護師が興奮気味に私の 名前を呼ぶが私は思い出せずにポカンと 相手を見返し た私高2で同じクラスだったさのあね覚え てないと言われ20年以上前の記憶を ゆっくりと たどる目の前の看護師の口元にあるホを見 て私は驚いたああねえびっくりなんだ けど私だってびっっくりよ人づてに神戸に お嫁に行ったって聞いてた けどそうなの今日は父の検査結果を聞きに 神戸から はわそう言って私は足元のスーツケースを ポンと叩いたああそうかかつ慎介さんあの 人若名のお父さんか珍しい苗字なのに 気づかなかったと納得した顔をしてポンと 手を叩い た知ってる のうん私脳神経内科の看護師だからうちで 検査したんだよと教えてくれた そうなんだありがとうあね看護師になった んだねこんなところで再開するとは思いも よらなかった ようち貧乏だったからね母が手に食つけろ てうるさくて高校卒業後は看護学校に おかげでこの道1本で食べて行けてるけど ねと笑ったそれからちょっと懐かしい高校 時代から現実に引き戻されたような顔をし て私に言っ たわかなってよく実家に帰ってる のうん盆正月くらいかなどうしてうーん うん聞いた だけ何かをごまかすようにあが話を 打ち切ると私もう行かなきゃまた結果報告 の時にねと言ってさって言ったよくわから ないがなんだかもやっとしたものを残され て私は父のことだろうかと気がきじゃなく なり検査結果を聞くのが急に怖くなっ たあの言葉にしばらく物思いにふけって いると母と2人の姉が父を連れて エントランスから入ってき たわかな久しぶり ねわざわざ来てもらってごめんね と口口に近づいてくる母と姉たちの隣で父 はニコニコと微笑んで いるどちらさんですかと聞かれて私は心臓 がちくりといたんだ久しぶりに会う父に 一言目から洗礼を受け覚悟はしていたもの のショックで涙が溢れそうになるぐっ こらえるとお父さん ただいまわかなだよと言った父は ああわかなか随分大きくなったねわから なかったよと言って子供をなれるように私 の髪を撫でた姉が大丈夫かと目くばせで 聞いてくるので小さく頷いて見せたが家族 の中で私のことだけが分からなくなって いるという現実は結構答えた遠方に住んで いて頻繁に合っていないからだと自分を 納得させようと思うのだが父が私だけ忘れ てしまった理由は他にあるような気がして 切なく なる私は母と姉が父を囲んで歩くのを少し 距離を取って追いかけ た農神経内科の窓口に受付表を出すとほど なくして父の名前が呼ばれた カウンセリングルームに入るとあが席を 進めてくれて私たちの後から医師も部屋に 入ってき た結論から言いますと検査の結果からも 認知症であることは間違いありません慎介 さんの場合は特に脳血管性認知症といい 進行が急激に進むことがあるタイプのもの になります 父は聞いているのか聞いていないのか 分からない様子でぼーっと前を見つめてい た治るんでしょう か現代の医学では直すことはできません 新助さんは血圧が高めで小さな脳卒中を 起こしたことがきっかけです今後も再発 するたびに症状は進行すると考えて ください無慈悲な宣告に私は呆然とし た施設に入れるべきでしょう か母の質問に私はギクッとして机の下で 慌てて母を小いた父の前でなんてことを 聞くんだと眉を潜めたが母には伝わってい ない様子だっ た慎介さんの場合脳卒中が原因ですがまだ 運動機能に何か影響が出てわけではあり ませんしトイレや歩行は自分でできます からまだ時期層ではないでしょうかこのご 時世で施設の入居もすぐにできるわけでは ありませんしまずは家庭内で様子を見られ てはいかがですか ははあで もしつこく食い下がろうとする母に ストップをかけると私は先生にお礼を言っ て質をを促し たわか な待合に出るとあが追いかけてきて何十に も小さく折りたたんだ紙切れをこっそりと 私に渡し た久しぶりにあえて嬉しかった わそう言うとナースステーションへと戻っ て行っ た誰 知り合い高校の同級生さっきロビーで偶然 あったの20年以上ぶりの 再会 [音楽] ふう自子はあの後姿を見ながらいぶかしげ な顔をして見せた会計町の間私はトイレに 行ってくると断りを得てその場を離れた 個室に入りあのメモを広げると連絡先が 書いてあり父のことで聞きたいことがある と書かれてあっ た母や姉に見つからないようにひそやかに 渡されたこのメモの意味を考えたが到底 想像することはできず私は首をかげ た実家に戻ると私は朝からの長距離移動に どっと疲れが出てきて和室に倒れ込むと そのまま2時間ほど昼寝をしてしまった目 が覚めると横に父も寝ていてシの増えた顔 を見ると悲しくなった起こさないように そっと父をまたぎ部屋を出ようとすると父 はとても小さな声でわかな自分の人生を 行きなさいと呟いたえと振り返ったが父は 目を閉じてネタ振りを続けたリビングに 行くと母があ起きたお茶飲むと尋ねて くるまたが頷くと湯に放茶を注いでくれて わかな頼んでいた施設調べてくれたと聞い てきた私はハンドバッグからファイルを 出すと食卓に置い たプリントアウトして持ってきたけどお 医者さんもまだ早いって言ってたじゃない しばらくは自宅で様子を見ようよと言った すると長子があ あんたは関西にいるからそういうこと簡単 に言うよね面倒見るのはこっち3人なんだ からねと睨まれたそこを疲れては言い返す こともできず私はごめんと謝っ たちょっとなんでこんなに自宅のそば ばっかりと自子が言うので私は驚いて顔を 開けたえそりゃ自宅近辺がいいでしょと ポカンとすると ああ本当にわかなってば何にも分かって ないんだからと大きくため息を疲れ たごめんちょっとよく意味がわからないん だ けど家から遠くなきゃ施設から呼び出され ても断りづらいでしょ私たちにだって それぞれの生活があるんだからお父さんの ことばっかり優先できないのよ そんなかわいそうだと思うならあんたが 神戸に連れ帰って自宅のそばの施設で面倒 見てあげればいいじゃないそれができない なら私たちのこと冷たい人間だなんて思わ ないでよ ね私は実の家族がこんなにも冷たい考え方 だったのかと真底を落ち込んだが何も 言い返すことはできずに湯呑みを見つめた 翌日本来は施設見学に行く予定だったが 意思の話もあり私は行く気にはなれず母と 姉も近所は嫌だと言い張るので予約は キャンセルすることにした後期のことも 心配で午前中に神戸に帰ろうかと思ったが 父がこの家でどんな状態で過ごしているの かも知りたくて結局私はだらだらと実家で 時間を潰し たお父さん気分転換に散歩でも行かない私 がそう声をかけると父はにっこり笑っ てどちら様でしたかなと言っ たわかなだよ久しぶりだから一緒に散歩 しようよああわかなか公園で滑り台がし たいのかいよし行こう たまに帰省するだけなら私だって優しく できるわと後ろから自子が言っ た昨日病院にいる時まではごくごく普通の 家族だと思っていたのに今は一言一句が 嫌みに 聞こえる私はどうしてこんなことになった のか理解ができなかった公園への坂を2人 でゆっくりと下っている とわかな公園のの大通りへ出てどこか喫茶 店に入ろうと父が言ったえ お父さん父ははっきりと意思疎通ができて いる表情で私に大通りの方を指さした 大通りの1本裏の筋の喫茶店に入ると父は 大きく息を吐い てああ疲れたここならみつ子にも お姉ちゃん立ちにも見つからないだろうと 言っ たお帰りわかな会いたかった よお父さん分かってるの全部分かってる の私は驚いて目を 見開くいや全部は分かってないんだと思う 俺は医者の検査結果の通り認知症だよでも 俺はまだ認ってやつだから病気のことも 理解できているしちゃんと頭がはっきりし ている時もあるんだただ母さんたちの前で はちょっとオーバーに演技しているんだよ と言って寂しそうに笑ったなんでそんな こと運ばれてきたアイスコーヒーが置か れる間私は口をつみ冷えたコーヒーを一口 飲んでまた話を続け た病院の看護師さん同級生なのこんなメモ をくれたわ関係あると言って父にあのメモ を見せた父は優しい目でそれを見て嬉しい なあ高だか一患者のことなのにお前のお 友達はちゃんと気づいてくれていたんだね と いう認知症になったのは事実だしこれから どんどん悪もしていくだろだからわかには 話しておきたいん だ父はそう言うとぽつりぽつりと病気を 疑い始めてからのことを話してくれ た最初は軽い頭痛と吐き気だったんだでも すぐに収まったし今から思えばそれが軽度 の脳卒中だったんだろうけどちょっと疲れ て体調が悪いのかなって自分の中で片付け てしまんだなでもそれからなんか物忘れが 多いぞとそれから徐々におかしいと思う ことが増えてつまづいたりもすることが出 てきて な病院はと聞くと首を振りその時点では まだと言っ たいよいよやばいと思ったのは運転中に ブレーキ操作が分からなくなった時でそれ で慌てて病院の予約を取ったん だ私は母から聞いた話と同じで頷い たそれからは自分が認知症じゃないかと いう恐怖で怖くて怖くて自分のことで精 一杯だったから周りが見えてなかったんだ だけどある日夜中にトイレに起きた時に リビングの電気がまだついているのに 気づい たみ子がまだ起きていのかと思い声を かけようとしたんだけど俺の話をしている のが分かってドアを開けなかったん だ病気の 話大きく言えばねでもそれは俺を心配する 内容ではなかった施設がどうだとか保険金 がどうだとか俺がいなくなった後はこの家 をどうするだとかそんな話ばかりでな俺は 自分自身の体や脳の変化が恐ろしくて怖く て仕方がなかったがみつ子たちは早く俺が ボケて訳が分からなくなった方が都合いい よう だそんなお母さんとお父さん別に不じゃ なかったじゃ ない私は父の言葉がショックで悲しかった が咲夜から一泊しただけでも母と姉の言葉 の節々に感じるひやりとした冷たさに父の 言うことが真実なのだろうと思え た頑張って家族の大黒柱を担ってきた つもりだったけど悲しいよあいつらが望む よう早くボケちまった方が俺も含めて皆 幸せなんじゃないかと 思うやめてよ私はそんなことを望んでない わ 思わず声を荒げた私に父は言っ たわかな昨日も言ったけどなお前はお前の 人生を行きなさい私や家族に振り回される ことは ない私たちにはもう関わる な私は目に涙が溜まるのをこらえていっ たそれは私がお父さんの本当の子供じゃ ないからだからそんなこと言うの私を家族 だと思ってないから愛情がないからそれと も 遠慮私はずっと聞きたかった言葉をついに 口にし たこんな話の流れで聞くことになるとは 想定外だったが私は父に愛されているか どうかをずっと気にして生きてきたのだ父 は目を見開いて驚いたしてい た何言ってんだ お前私お母さんと浮気相手との間に生まれ た子じゃない妊娠が分かって浮気相手とは 別れてお父さんの子供として育ててもらっ たけど私のことを憎いと思ったことないの 私を見るたびにお母さんの浮気思い出さ ないバカなこと言うなお前は俺のの娘だと 今度は父が声を荒げた私はとうとうこい きれずに涙を流し たじゃあそんなこと言わないで私だけ家族 じゃないみたいに弾かないでお父さんの こと心配させ て私たちはそれからたくさんのことを話し た思い出話も病気のこともこれからのこと も色々と話し た私の心のしりは解けてなくなり父も 冷たい家族の中に小さな光を見い出して くれたようだっ た私は父の目の前であに電話をかけ た幸い仕事の合間だったようであはすぐに 電話に出てくれ たもしもしあねもらったメモのことなんだ けどよかった電話くれないかと思って たごめんね昨日はちょっと疲れちゃってて あの気になることって母と姉のことだよ ね担当直入に聞くとあは驚いたのか無言に なっ た今父といるの久しぶりに実家に一泊して なんか変だなって思っ そうわかな私あなたにも話すべきか悩んだ のよもしあなたがお母さんやお姉さんの 味方だと新助さんはさらに窮地に陥る でしょうそうね父の心配をしてくれて ありがとう父に変わるわ ねそう言ってスマホを父に渡すと父はあに 礼と私をしていることを直接伝えてくれ た再度スマホを受け取る とわかなんを信じるよあのね勘違いだっ たら謝りようもないんだけどわかなの お母さんなんかやばいこと考えてない私 病気の信仰よりもお母さんたちに何かさ れるんじゃないかって心配しているの よという と私は背筋に冷たいものを感じて聞き返し た昨日もそうだけどさなんか意や看護師へ の質問が怖いのよ昨日も一刻も早く施設に 入れたい言い方だったでしょういつもそう なのエゲ障害はいつくらいから起きるのか とか歩行障害は階段を使わない方がいいの かとか介護で眠れないから睡眠を飲みたい けれど介護でなかなか通院できないから なるべく長期分処方してもらえないかとか 別に普通の質問と言われればそうなんだ けどさなんか他の患者さんのご家族とは 違う気がし てわかなの母親に向かってごめんとあねは 最後に謝った私はたった今父から聞いた話 をあねに伝えて何か起こったらすぐに私に 連絡を入れてほしいとお願いして電話を 切っ た喫茶店から実家へ戻りながら私は父に くれぐれも用人するようにと伝え た随分長い散歩ねと母が言っ たお父さんちょっと訳が分からなくなった みたいやっぱり離れて暮らしてるから私と 2人じゃダメなのか な病気のせいよお父さんを責めないでやっ てよ私たちだっていつも頑張って耐えてる んだから ね分かってる子供たちが待ってるから そろそろ神戸に帰らなきゃ施設調べとくよ 気に入ったのがあれば教えて見学の時は私 も行くから さ父は演技なのか 長時間のシリアスな話に疲れたのか症状が 出たのかわからないがぼーっとした顔をし て和室から庭を眺めてい たお父さん私帰るねまた来るから ねそう声をかけたが父が振り返ることは なかっ た神戸に戻ると日常が戻ってくる玄関には 後期の靴だけが4速ひっくり返って 散らばってい た後期あんたの靴だけでなんで4速も出 てん の散らばる靴を片付けながら私は平和な 日常に苦笑いをし たこんな些細なこと実家で怒っていること に比べればなんでもない我が家は平和 だ次に東京へ出向いたのは5ヶ月後だった 父はあの後本当に一気に進行が進んだよう だっ たもう限界早く施設に入れたいのという母 と姉のことを大げさに騒いで父を追い出し たいだけだろうと憎らしく思っていたが 再開した父は痩せ細り明らかに目から光が 消えてい た身体的な症状も出ていて意思からも考え 始めてもいい頃かもしれないと言われた 実家から少し離れた施設に問い合わせを するといつでも見学に来てくださいと言わ れ翌日すぐに現地を尋ねた部屋は明るい 個室でスタッフも優しく親切 だ施設自体はとても良いと思ったが本当に 父をここに預けてもいいのだろうかと私は はしゃぐ母と姉の後ろ姿を眺めた ここならうちからも適度な距離だしいいん じゃ ないここに決めましょう よちょっと何箇所か見なくてもいい の何言ってるのこのご時世秋を探すだけで 大変なのよ神戸でのほほんと暮らして介護 と関係ない生活なんだから若名は意見し ない で別にダメだって言ってないわただ何か所 か見てもいいんじゃないって言っただけ どうしてそんなに噛みつく のうるさいわねお母さんも私たちもここで いいって言ってるのよ一部屋空があるって 言うんだかさっさと手続きしちゃい ましょうこれを逃したら地獄の自宅介護が 次はいつまで続くかわからないのよあ入所 金はわかな出しなさいよ手を出さないんだ だからお金くらい出しなさいよ ね介護疲れのせいもあるのだろうか姉たち は以前にも増して言葉の当たりがきつく なっている気がし たお父さんお父さんはここどう気に入っ た私は車椅子の父の目線に合わせてかこむ と父に尋ね たはいはいいいですねあなたはどちら様 でしたかねと父はにっこり 笑うボケてんだからどこだって一緒よと 自子が私を睨んだ案内してくれている施設 の人がさっきからおどおどと私たちを 見比べていることに私以外は誰も気づいて いないようだっ た私は立ち上がると小さくため息をつい たすいませんお手洗いを借りても ええもちろん突き当たりの右手 です私は施設の人に断りを入れて部屋を出 た父が介護が必要なレベルになったことは 間違いがない施設に入れて母や姉たちから 距離を取るのは悪いことではないスタッフ の目もあれば変な気を起こすことも難しい だろう だけど本当にこの施設でいいのだろうか私 が神戸に連れて行って向こうで父の世話に 通う方がいいのではない かその思いがこの施設で契約することを 躊躇させていたでも私には3人の息子が いる長男の正と次男のときに至っては2 ヶ月後には受験生 だ後期だでまだまだ手がかかる時期だし パートをしながら3人の息子の世話に加え て父のことまで1人で手が回るだろうか 答えが出ないままトイレの個室で頭を悩ま せていると突然LINEの着信音が 鳴り響き私は飛び上がりそうなほど驚い たスマホを取り出すとあが昨夜送った LINEに返事をくれたのだった 今日施設見学に行くことを伝えていたの だお疲れ様私もちょうどわかなに電話し なきゃと思っていたのLINEに書いて あった施設なら知ってるよ知り合いの ケアマネさんがいるから慎介さんのこと 話しておけば気にかけてくれると 思うでも私は神戸に連れて行く方がいいと 思うの実はね あが病院での話をし始めた時トイレの外 からかつさんかつさんのお嬢さん いらっしゃいますかすぐに来てくださいと 施設の人に大声で呼ばれたびっくりした私 はあに謝ると急いで電話を切り個室を出 たどどうしましたか扉を開けるとさっき まで施設を案内してくれていたスタッフ さんが結束を変えて私の顔を見てい たあなたの家族おかしいですよ [音楽] え実は今お父様のかかりの病院から電話が ありまし てトイレではなんだからとスタッフさんは 私をこっそりと絵花の個室へ案内してくれ たこ で聞いた話は信じがいもので私は怒りが 込み上げてきたのだったスタッフさんの話 とあが言いかけた話は同じでおそらく父は 日常的に部屋から出してもらえていないと 思うとのことだっ た認知の進みが早すぎること筋力の衰え方 が尋常でないこと体重の現象が激しいこと などたった半年弱の間にものすごく父が 弱っていることを考えた時にこれまでの母 や姉たちの言動を踏まえて推測すると外的 ストレスが過剰にかかっていることは想像 に硬くないというのだえとあのどうして 病院が施設に電話 を娘さんあさんの同級生なんですね私あ さんのの知人でケアマネージャーの山本と 言います赤さんが今日の施設見学について 医師の耳に入れたそうですよそれでお医者 様の方で万が一今日のうちに施設と契約し てしまうと産女の娘さんが後悔なさるん じゃないかと気を回して連絡をくださった ん ですそうだったんですかあああなたはあの 知り合いのでしたかありがとうござい ますもちろんうちに入居されるなら最新の 注意を払いますけれど私もご事情が許すの であれば奥様や上のお姉さんたちからは もっと距離を取った方がいいと思うんです ねそう言われて私は心を決め た父のことは神戸で私が見ますと言った ゆうやけ いる私が覚悟を決めれば父を連れて帰る ことは可能だっ たこの状況で受験生の母だなんだと言い訳 をすることなどできるはずがないなんなら 父の命がかかっている問題なのだグズグズ と言っている場合でないのは一目瞭然だっ たそれがいいと思います でも母や姉たちをどうやって説得するか今 も契約に乗り気でしたしと言うと山本さん も黙り込んでしまっ たとりあえず今日の契約だけは阻止したい です時間があれば何か対策を思いつくかも しれ ないわかりましたそれくらいならお手伝い できそうですと山本さんは言ってくれた そしてかなり強引ではあったが先ほど最後 の一室を契約したいという希望者が電話を かけてきて契約日の予約を取ってしまった と言って荒ぶる母たちをなめながら謝罪を してくれ た信じられないあんたが長時間トイレに こもってるからでしょうがと帰りの社内で 母と姉たちはまた私を攻め続け たその日の夜母と姉が寝しまったのを確認 すると私はこっそりと布団を抜け出して キッチンやリビングを捜索し始め た何を探しているのか自分でも分から なかったが闇雲にただあらゆる引き出しを 開けては閉じた食器棚には母と長子自子 それぞれの名前の薬袋が入っていて中には いずれも飲んだ形跡のない睡眠薬が入って い たぞわっとする感覚を抑えて和室に行き寝 ている父の横でもまたあらゆる引き出しや 箱を開けては 閉じる豆電球の薄暗い部屋の中当てのない ものを探すのは宝探しのように難しかった ああううと父が小さくうめいたので私は びっくりして父を見るうっすらと目が開い ているのが見えて小さな声でごめん起こし ちゃったお父さんわかなだよと呟いた ああわかなわかな会いたかったよと父は涙 を流し た覚醒していると確信した私はダメもで お父さん私お父さんを助けたいの何か証拠 になるものあると聞いたすると父は介護 ベッドを上で左手をトントンと叩いてみせ た え私が聞き返すと父は繰り返しベッドを トントンと叩き 続ける恐る恐る ベッドの下を覗いたが何も見当たらず父を 見返したが父はベッドを叩くのをやめ なかっ たスマホのライトをかざしてもう一度 ベッドの下を覗き込んだ時私は息を飲んだ ベッドの裏に封筒が貼り付けてあったの だ お父さん私は封筒を剥がすと父に見せた父 はは小さく頷い たその時2階からカスカに物音が聞こえた 気がして私は大慌てで和室を出ると封筒と 食器棚にあった薬袋だけをひっつかんで真 夜中の道路へと飛び出した2月の外気は 部屋着のまま飛び出した私にはこえる寒さ だったが一目さんに坂を下り大通りまで 走り続けると汗をかくくらいだっ た封筒の中身を確認する間はなかったが私 は父がここに確かな証拠を残してくれて いることを確信していたのでそのまま警察 に飛び込んだのだっ た私の木の実木のままの姿と必死の行走に 夜勤の警官は何かあったのだとすぐに察し てくれ た数時間後ととに母と姉は逮捕された逮捕 時3人はそれぞれ にあと少しだったのにわかなお前さい なけれ ばあんたは父さんと血のつながりがない だろう保険金を1人占めする気かと私に 向けて暴言を吐いたそうだ父は警察病院へ 搬送され私はをまとめると父の病院へと 駆けつけた封筒の中には1冊のノートが 入っていてそれは父がつけている日記だっ たページの始めのうちは妻と娘たちの行動 に疑問を持つ内容が書き連ねてあり次第に 字は震え内容も解読が難しくなっていった ボケた父の描いた日記がどこまで証拠と 認められるのか不安はあったが父の日記と 大量の睡眠役そして意やあの証言があり母 と姉は有罪となっ た父は神戸の病院に定員した後に私の自宅 近くに新しくできたグループホームへ入居 することができた私のことも分からない日 が多いが認知症の進のスピーは明らかに ゆっくりとペースダウンをして いるある日私は警察から返してもらった父 の日記を持ってホームを尋ね たお父さん警察から日記が帰ってきたよ これのおかげで私たちこんなに近くで 暮らせるようになったねと言って父に日記 を手渡した父はそれを受け取ったが手が 滑り床に落としてしまっ たごめん渡し方が悪かった ねそう言って拾おうとした時ページの 背表紙の内側にマジックで何か書かれて いるのが見え た弱々しい崩れた文字だったがそれは判別 できる程度には整ってい たわかな助けてくれて ありがとうノートにはそうれてあった私は 涙をこらえることができずそのまま床に 崩れ落ちて泣い た父の手が私の髪をそっと撫でた残念だが 鍵は変えたぞお前たちは汚いから帰って くるなイボショートステイから連れて帰っ てくると家の鍵が開かず夫がニヤニヤし ながら話し たいいけどするよ余裕の表情で私が 言い返したから夫は驚いているは後悔 なんてするわけないだろうしかし夫はこの 後本当に後悔することに私の名前は沢子 56歳の専業主婦で夫と義母と義実家で 暮らしている80歳になる義母は体は丈夫 だったが5年ほど前に義父がなくなって からも忘れがひどくなってきたその後検査 の結果認知症と分かり今は私が理実家で 介護しながら生活している認知症と分かっ た時はこれからどうしようかと心配になっ たものの今のところ義母は徘徊することも なく1日中ぼーっとしているだけのようだ イボの介護が必要になったため私は会社を 辞めて専業主婦になった もも息子が結婚して孫も生まれたから面倒 を見るために会社をやめようと思っていた 結婚した息子は近くに住んでおり嫁もすぐ 職場に復帰する予定だったから孫の世話を お願いされ た義母の介護が必要と分かると息子が私を 心配してくれるおばあちゃんの介護と俺の 子供の世話をするのは大変じゃない 息子がそう話すと嫁も申し訳なさそうな顔 をしているが孫は可愛いし義母も大人しく しているから問題ないと伝えたそれに義母 は月に何度かショートステーに出かける から私も多少は余裕がある義母が認知症と 診断された時に息子が色々調べてくれて私 の負担が大きくならないように気を使って くれた本来ならば義母を世話しなければ ならない夫は人言のようにしている介護は 嫁の仕事だろう俺は忙しいから全部任せる よ夫はそう言って介護を私に押し付けるが 義母の財産について急に調べ始めている ようだった義父は普通の会社員でそれほど 財産を持っていなかったが資産家の娘だっ た義母はかなりの遺産を相続したと夫が 言っていた夫は一人っ子なので義母の財産 を自分だけが相続すると思っている今の うちから税金対策をしていた方がいいかな すでに相続権を心配してそんなことを話し ていたが義母は認知症になっただけで体調 はいいから夫の不謹慎な言葉に腹が立つ夫 と違って現実的な判断ができる息子は義母 の財産管理について夫に相談し たおばあちゃんはたくさん財産を持って いるようだから誰かがしっかり管理しない とダメなんじゃないの息子の話を聞いて夫 は自分が管理するから大丈夫だと答えたが 自分のために使いそうで私は不安になった 息子も同じように考えたようで夫にこんな 提案をするそれじゃあ父さんが青年貢献人 になってお金を管理してね青年貢献人の話 をされた夫は面倒くさそうな顔で公開した なんだよその青年貢献人ってやつは息子の 俺が通帳や印鑑を管理していればそれで いいんだろ夫は軽い気持ちで義母のさを 管理しようと考えているようだが息子の 言う通り青年貢献人を決めて家庭裁判書に 選任してもらわなければならない息子から 青年貢献人の選任について説明を受けた夫 は態度を一変させたそんな面倒なことはし たくないよ俺はやらないからさわ子が青年 貢献人になれ面倒なことや嫌なことは全て 私に押し付けてくる夫に呆れていると息子 が夫に言った別に成年貢献人は家族でなく てもいいらしいよ父さんが嫌なら弁護士に お願いしたら私としてもたくさんの遺産を 持っている義母の青年貢献人にはなりたく ない弁護士にお願いするとその分報酬を 支払わなければならないが1番公平にして くれそうなので息子に頼んで手続きをして もらった手続きを行うために改めて義母の 財産を調べると私たちが住んでいる家も 義母の持ち物であることが判明した義父が 亡くなった時に夫は自分が相続すると嬉し そうにしていたがその後何も言わなかった ので気にしていなかった義家は元々義母の 父親の持ち物だそうだ父親が亡くなった時 娘である義母が相続した疑実家の土地は 広いし建物も数年前に建て替えており かなりの価値がありそうだその他にもいく つか不動産を持っていて貯金もすごい額を 保有しているらしい夫も詳しくは知ら なかったようで義母の資産を知って目を 輝かせていたまだ義母は元気なのに すっかり自分が相続した気になっている夫 はその日から様子が変わってしまった結婚 当初から家事育児を手伝ってくれることが なかった夫に不満こそあったが真面目に 働いていたから今まで一緒に暮らしてこれ た夫の給料が安かったので私も社員として 働かなければならず生活費の多くは私がし ていたけど疑実家で暮らすので家賃は かからないし高額な買い物をする時は義母 がお金を出してくれた疑実家を建てる時も 義母が費用を負担してくれたからイボには 感謝しているところがイボの詳しい資産を 知った夫は毎日遅くまで飲み歩くように なり急に金遣いも荒くなってしまったな なんか働くのも面倒になってきたな会社 やめちゃおっかな酔った勢いでそんなこと を夫は話していて私は本気にしなかった ものの念のため夫に確認したまさか お母さんの遺産を使おうとしてるんじゃ ないわよねお金は弁護士さんに管理して もらっているからあなたは勝手に使えない のよ夫は分かってと言いながらもそれから も遊び歩いてばかりで大丈夫なのかと不安 になった義母の財産を相続することを期待 している夫だが義母は元気でまだまだ 長生きしそうだ特に私が孫の面倒を見始め てからはひごと一緒にいるのが楽しいよう で自分からオム交換を手伝ってくれる 赤ちゃんが自分のひだと理解しているか どうかわかがしっかりし手つきでオム交換 をしているのを見ると本当に認知症なのか と思えたくらいだしかし赤ちゃんを自分の 子供である夫と思い込んでいる時もあり夫 の名前を呼びながら怪している姿を見ると 少し悲しくなる義母の主人からも赤ちゃん の世話をさせるのは精神的にもいいことだ と教えられたので調子のいい時は義母に 手伝ってもらっていた認知症の義母はいつ もぼーっとしているのに時折り正気に戻る ことがあるようでしっかりとした口調で こんなことを言っていた次にショート ステーに行くのはいつかしら友達もできた から楽しみなのよ突然まともな口調で聞い てくる時があり私は驚かされたが義母も ステが気に入っているようで助かった義母 がショートステーに出かけている間は私に も自由な時間ができるだから買い物や 息抜きをしていた義母のために使ったお金 は領収書と共に弁護士に持っていき義母の 財産から払ってもらう面倒な感じはするが 確実にお金が管理されているので嫁の立場 としては助かっていた息子が青年貢献人の 話を教えてくれなかったら夫が勝手に義母 のお金を使ってしまいそうで怖い結果的に はニボがなくなったら夫が相続することに なるが義母が顕在なうちに夫が財産を使い 果たしてしまいそうな気もしていた義母の 頭がしっかりしていれば勝手にお金を使わ せることはしないと思うが今のの義母は夫 や息子のことも分からなくなっていること があった嫁の私が義母のことを心配して いるのに夫は義母の財産のことしか頭に ないようでそれからも毎日遊んでばかりい たさすがに仕事を辞めることはないだろう と思っていたが最近出勤時間が遅いように 感じていたこんな時間に出勤して遅刻じゃ ないの心配して私が話すと夜遅くまで働い ているから大丈夫だと 答える確かに夫の帰りは遅いが仕事をして いるのではなく飲み屋に行っているだけの ように見えたこんなことになるなら青年 貢献人の話をしなければよかったと思えた がやはり財産を管理してもらわないと困る そんな時にボがショートステーに出かけ私 が孫の世話をしていると息子夫婦が孫を 迎えに来た私が抱いていた孫を嫁の腕に 預けると息子が深刻そうな顔で私に行った 実は今日仕事中に父さんを見かけたんだよ 思い詰めたような息子の表情から悪い 知らせのようで私は身構えてしまう息子の 話によると夫は午後2時頃に若い女性と 一緒に飲食店にいてすっかり酔っぱらって いる状態だったらしいどう見ても仕事をし ているようには見えず女性とも 馴れ馴れしくしているから2人は付き合っ ているのではないかと疑ったようだ息子の 話を聞いて私はショックを受けたが最近の 夫の行動を見ていると仕事をやめてしまっ た可能性があると思ってい たしかし女性と仲良くしているとは想像も できなかったこの頃出勤時間が遅くなって 怪しいと思っていたけどやっぱりね私が 答えると息子はさらに困った顔で言う 父さんは完全におばあちゃんの財産を当て にしているようだから借金でもしているん じゃないかな息子のう通りで義母のお金が 自分のものになると思って浮気までして いるようで怒りが湧いてくる義母の介護を 私に任せっきりで浮気をしているようなら すぐに別れようと考えたが義母のことが 気がかりでなかなか決断できなかった怒り で震えている私を見て嫁が心配そうに言っ たお父さんと別れて私たちと一緒一緒に 暮らしましょうおばあちゃんももちろん 一緒でいいですよ義母のことまで気にして くれる優しい嫁に感謝したこの日は義母も いないから夫が帰ってきたら詳しく話を 聞かせてもらうことにして息子夫婦を帰ら せた待っている時に限って夫は帰ってこ ないもので深夜になってやっと夫は帰宅し たあなた本当は仕事を辞めたんでしょう 突然私に突拍子のない質問をされた夫は 驚いて酔いも覚めてしまったのか浮かれた 顔から険しい表情になるななんでそんな こと言うんだよ機嫌そうに答える夫に息子 の名前は出さず知り合いが昼から酔って いる夫を見かけたと教え た夫は人違いだとか言い訳をしていたから 今度は女性のことも聞いてみた若い女性と 馴れ馴れしくしていたところもしっかり見 られているわよ女性の話をされると夫は かなり動揺していたがすぐに起り出す俺が 何しても関係ないだろ俺は疲れているから もう寝るそう叫んだ夫は自分の部屋に 閉じこもってしまい出てくることはなかっ た 夫の反応を見ているとやはり仕事はやめて いるようで浮気をしていることは間違い なさそうだ翌朝も夫は部屋から出てくる 様子がないので私は夫を無視していつも 通りの生活を続けたこの日は義母を ショートステ先に迎えに行かなければなら ず孫は預からないことにしていた義母を 迎えに行く時間になったから部屋に 閉じこもったままの夫に出かけると声を かけても返事はないそのまま家を出た私は 義母がいる施設に向かった施設の仲間と 一緒で義母も楽しかったようでいつになく 明るい顔で私を待っていたギボの笑顔を 見ると問題を起こしている夫はぱって すぎると思えて情けなくなるギがだったら 夫を叱ってもらいたいが今の義母に夫の だらしない実情を教えることは可いそうな 気がしてならなかった悶々とした気分で 帰宅して玄関の鍵を開けようとしたが鍵が 開かない鍵穴に入っても鍵が回ることが なく焦っているとどこからか夫が現れた 残念だが鍵は変えたぞお前たちは来ない から帰ってくるなニヤニヤしながら夫が そう言ったが私はまだしも義母に向かって 汚いとは失礼すぎる何言ってるのよ早く 玄関を開けて私が叫ぶと夫はさらに嬉し そうな顔をして 言い返すお前が俺のことを見下すからこの 家はもう処分してやったんだよだからもう 中には入れないぞ処分したと聞いて義母の 家を勝手に売却したと分かった通帳などは 弁護士に管理してもらっていたが土地の 権利症などは家で保管していたから夫が 売ってしまったようだ夫の行動に怒りが 湧いてきたが息子の説明では義母の財産は 青年貢献人である弁護士の許可がなければ 自由にできない私は呼吸をして怒りを沈め てから夫に答えるいいけど後悔するよ余裕 の表情で私が言い返したから夫は驚いたは 後悔なんてするわけないだろわけが分から ず戸惑っている夫を残して義実家を去ろう と思ったが一言言い忘れたことがあったの を思い出した私はゆっくりと口を開く 離婚の話は荷物を取りに来た時に詳しく するわ慰謝料ももらうから忘れないでね そう言い残すと私と義母は息子の家に 向かった私たちが息子の家に行くと いきなりやってきた私と義母を見て嫁は びっくりしていたがすぐに笑顔になって 迎え入れてくれた状況が分かっていない 義母もひを見るとここが自分の居場所だと 思ったようで落ち着いてくれた帰宅した 息子も私と義母がいることに驚いていたが ほっとしたような顔で言う父さんのことは 忘れてみんなで仲良く 暮らそうこの言葉を聞いて息子が優しい人 に育ってくれて嬉しく思った数日後私が 引っ越し業者と共に疑実家に向かい私と 義母の物を引き取りに行くと夫が待ち構え ていた離婚届けにサインをしてください 慰謝料については後で弁護士さんが連絡し ますから事務的に私が話すと夫も浮気を 認めたようで意地悪く言った慰謝料くらい まとめて払ってやるよお前みたいなおば さんと別れて若い女性と再婚するからな すっかり浮かれている夫にに私は笑いを こらえて 言い返す弁護士さんは慰謝料の他にあなた に大事な話があるそうよ青年貢献人の許可 なしに勝手にお母さんの財産を処分した からあなたの行為は横領になるらしいわ サインした離婚届けを私に差し出してきた 夫は意味が分からないようで目を白黒させ て いる夫は私が言った意味を教えろと叫んで いるが無視して義実家を去った荷物を運び 終えた私はすぐに役所に離婚届けを提出し て無事に夫と別れることができたこれで 義母とも関係がなくなってしまったが息子 の祖母であることに変わりはなく今まで 通りに介護することにした義母に夫と離婚 したことを説明してもわからないようなの で黙っておくことにするしばらくして弁護 士から連絡があり夫が慰謝料を一括で払っ てくれたことが分かった夫が義母の財産を 勝手に処分したことについてはまだ手続き 中 らしい慰謝料を払ってもらえたので私は 納得したがこれから夫がどうなるか気に なっていたそれで夫の反応を待っていると 息子の家に駆け込んできたのださわ子の 言った通り弁護士から横領剤になるから どうたらこうたらて言われたどうしてだよ あの家は俺が相続するから俺のもんだろ 意味不明な主張をする夫に息子が呆れて こう答える父さん青年貢献人を決める時 弁護士さんから説明を受けたのを忘れたの おばちゃんのさんは青年貢献人の弁護士 さんの許可がないと何もできないんだ よ夫は息子の話を聞いても理解できてい ないようだったが青年貢献制度に関係なく 義母の家を勝手に売却することは犯罪だ あの家の名義は義母将来的に夫が相続する としてもまだ義母は元気なので夫のもので はない息子にも同じようなことを言われて 夫は真っ青な顔になって私に土下座してき たさわ子お前に払った慰謝料を返してくれ 家の売却代金が手に入ると思って借金して お前に払ったんだよそんな要求が まかり通るはずがない浮気をしていたこと を自分でも認めたのだから返すようなこと はしなかっ たそそよりもお母さんに謝りなさい相なっ たものの認知症の義には何を言っても わからないと夫は謝罪を拒否したそこに 義母が現れて突然はっきりとした声で夫に 叫んだのだお前のような男は息子ではない さっさと帰れ認知症とは思えないような しっかりとした様子で話す義母を見て夫は た顔で去っていく何ともあっけない幕引き だっ たその程度の覚悟なら仕事を辞めたり浮気 をしたり挙げ句借金までしなかったら よかったのにリボは時々正気に戻ることが あり今の状態がそうなのかは分からない ただ夫としては本気で義母に叱られたと 思って焦っていたようだその後夫は許可 なく擬家を売却したとして横領の容疑で 捕まった夫は疑似家を買い戻して時男が 成立したから起訴されずに住んだものの 多額の借金を抱えることになってしまった そうだ二家は戻ってきたが息子夫婦の元へ の引っ越しは住んでいるので正式な手続き をして売却し私も義母も息子たちの元で 暮らしている 夫は義母の遺産を期待して以前から ちまちまと借金をしていたらしいが義母は まだまだ元気なので自分で返済しなければ ならないおまけに会社は辞めてしまったし 借金の金額が大きすぎて艦載するには相当 時間がかかりそうだ面倒くさいことを嫌 がって青年貢献制度を理解していなかった 夫が悪のでしょうがない自業自得だ借金 だらけの夫は浮気相手にも当然のように 捨てられてしまい今は1人寂しく暮らして いるまた私は浮気相手にも慰謝料を請求し たからそのことでも夫と外で言い争いを 繰り広げていたとかなんとも迷惑な人たち だ息子の家で暮らし始めた私はいつでも孫 と一緒に遊ぶことができて嬉しい義母も ひごの世話ができて楽しいようで義実家に いた時よりも元気になったような気がする 嬉しいことに嫁に2人目の赤ちゃんができ たことがわかり息子も私も大喜びしたもう 1人ひ孫が生まれると分かった義母は自分 が面倒を見ると張り切っておりこれからも 元気でいてくれそうだ人のことを 怒鳴りつけた時の迫力が顕在ならまだまだ 長生きしてくれる だろうあらこれもいいじゃない田から商品 を取り出しては義母は私の持っているかに 入れていくどう見ても高額な商品ばかりで 私はかを持つ手が震える見かねたみが 母さん自分で加護を持って選びなよ マイカは荷物持ちじゃないんだよと言って くれたがどうせ私が払うんだから一緒にし たっていいでしょねえまか さん義母はうをさぬ口調で言ってきたそう いう聞き方をされたら私も受け入れるしか ないその後も遠慮なしにポイポイと 投げ込んでいく義母いい加減持つのが きつく感じ始めた頃私たちはようやくに 並ぶことができた私が買おうとしたものは ほとんどなく義母の買いたいものばかりだ すると会計の順番が来る直前になって ちょっとトイレに行ってくるわねと義母は 一方的にそのまま列から出てしまったのだ え お母さんもうすぐ会計なのにどういう つもりだろうかそこではと気づく義母は 最初からお金を払うつもりはなかった私に 払わせるつもりでこんな真似をしてきたの だこれまでも何度かこういうことはあった がまさか旅行先でやってくるなんてハワイ に勝手についてきた上にこんな嫌がらせを してくるなんてどこまで非常識な人なん だろう私が怒りに震えている とさて帰る かが私のをそう言っ た私の名前はマイカ会社員として働いて いる26歳だ夫の港は2歳年上で飲食店の オーナーをしている私たち夫婦はまだ貯金 が少ないため2人でさやかにアパート生活 をして いる港と出会ったのは大学生の時だ同じ サークルにいた私たちは必然的に関わる ことが多かった 港はサークル内の 人気者初めて会った時から私は惹かれてい たある時を境いに私たちは少しずつ中を 深めていき付き合うに至った港は本当に 料理が上手だった手先が器用だとは思って いたが初めて夕食をご馳走になった時は あまりの美味しさに感動したものだすごい み料理上手なんだね昔からご飯作るのが 好きだ簡単なものならすぐに作れるよ 褒めちぎる私の絶賛に自信を持ったのか 大学を卒業後みはとあるレストランで修行 することになっ た就職後早々に指輪を渡され港の料理に 胃袋を掴まれていた私は2つ返事で オッケーしたのだ1度も同棲をしないまま の結婚だったが結婚してから私は港の様々 な一面を知ることになったまず港は家でも 料理を 作る朝早く夜遅い仕事にも関わらず朝食 からお弁当まで全部作ってくれて私が 起きる頃には全部出来上がっているのだ 趣味だからと笑っていたがこの情熱と腕前 ならあっという間にすごい主婦になれると 私は確信していた将来はお店持てそうだね 本当にそう思うじゃあ頑張るよみは私の 言葉を聞いて素直に喜んでくれた本気で 自分の店を持つと決めた港が料理長の目に 止まるのは早かったあれよあれよと修行を 割らせた港はそれから何年も経たないうち に本当に自分の店をオープンさせてしまっ たのだ まだ安定はしていないがすでに美味しいと あちこちで評判になっていて私も鼻が高い また港は料理以外もできる男で他の家事に も積極的に参加してくれたどちらかと言え ば不器用な私はせめて掃除洗濯だけでも しっかりやろうと思うのだがそれも港の方 が上手にできてしまう正直自分の役立た 図鑑が否めないだが港はそんな私のことを 攻めたり怒ったりはしないマカはみんなを 引っ張ってくれるリーダータイプというか そういうところが頼りになるよねと言って くれた リーダーそうサークルの時もみんなを まとめたり意見を積極的に出したりして みんなを助けていただろう俺は前に出るの が苦手だからマカのそういうハキハキし てるところが好きなんだみはそう言って 優しく笑ってくれる確かに私は昔から クラスインやリーダーの仕事を率先して やるタイプだっ た私は不器用であまり人の役に立てない分 せめて意見を出したりみんなの意見を まとめる方で頑張ろうと意識していた そんなところまで見てくれていた なんて家事が苦手でもマカは仕事を頑張っ ているし今もプロジェクトのリーダーをし ているんだろう俺はそれを応援してるよ ありがとう私頑張るよ私は港に背中を押さ れて改めて頑張ろうと思うことができた もちろん甘えてばかりいるのも良くないと 買い出しは私がするようにしているリスト を作って買い忘れをなくすようにしたら港 が関心してくれたりもした私たちはお互い を会いながら仲良く暮らしていたのだだが そんな私たちにも結婚当初からの悩みが あったそれが義母という存在だ義母は 私たちが結婚の挨拶に行った時から私の ことを適ししてい たまかさんは結婚後は専業主婦になるのよ ねこれが義母から最初に言われた言葉だお めでとうより先にそんなことを言われると は思わず私は面食らってしまっ たいえ仕事は続ける予定です金銭面でも港 を支えたいと思っているのでそう返すと 義母はため息をついて呆れたような顔をし て私を見てきたの だ何を言ってるの港が女1人食わせられ ない男だと思われるじゃない専業主婦に なって港のことを支えていきなさいそれが あなたの嫁としての役目よ何を言い出すん だ母さんの考え方は古いよ港は驚いた様子 でそう言い返してくれた確かに義母は かなり昔ながらの考えを持っているよう だった口には出さなかったが正直言って古 くい時代錯誤もいいところ だあなたもいい加減料理なんてやめて ちゃんとた企業で働きなさい私はあなたを そんな風に育てた覚えはない わさらに義母は港の仕事の文句まで言い 始めたの だようやく叶った夢をこんなところで捨て たりはしないよそれにマイカだって会社で 活躍しているんだから簡単にやめろなんて 言わないでくれ女が活躍してるなんて そんな嘘に騙されてるのねあなたはきっと 女を見る目がないのよだから母さんが選ん だ子にしなさいって言ったのに港がさす ように話しても義母はまるで聞く耳を持た ないそれどころか港のことを見下すような 発言までしてきたこの頃の港はまだ修行中 で義母は余計にこんなことを言っていたの だ私のことを否定するのはまだ理解できる がまさか実の息子の将来まで否定するとは 思いもしなかった結局結婚の挨拶は義母 からの一昔前の伝統を押し付けられただけ でまともに話をすることができずに終わっ た私が専業主婦になればよかったのかな 帰り際に私は港にそうこぼしたそもそも私 が嘘でも専業主婦になると言っていたら 義母からあんな説教を受けることもなかっ たかもしれない そんなことないよ母さんは俺に頼りきり だったから結婚して帰って来なくなること が不満なんだと思う1人暮らしの時も うるさく言われたしみは私を励ますように 返してきた義母は港が幼い頃にギフト離婚 をしているそのため港のことを出来合いし ていて依存気味らしいのだしかも義母は 離婚した際に義父からの慰謝料と養育費を もらったようで1度も働くことなく港を 育てることができたそう だ専業主婦になるべきという義母の考えに はそういった背景もあるのだろうさらに 料理や家事をするのは女の仕事という認識 で港がレストランで修行していることも気 に入らないのだとかそれが原因で港と ぶつかってしまい港は家を出て1人暮らし をしていたの だ結婚するとなれば考えを改めてくれるか もって思ってたんだけどやっぱり甘かった のか な港は少しだけ寂しそうに つく母さんが勝手に行ってるだけだから マイカは気にしないで仕事を続ければいい んだよ実家に行くのも俺だけでいい から仕事をしてるマイカも好きだからさと はくそうに笑ったこれからも私の味方でい てくれるのだと信頼できた港は義母に自分 の思いを分かって欲しいのだろう残念だ けど彼には義母との関係を断ち切ることは できないと思うけれどたえ義母との関係に 不安があろうと港が寄り添う姿勢を見せて くれたことが私は嬉しかっただから私はみ と結婚することにしたのだ 結婚後義母は定期的に我が家に様子を見に 来るようになった事前に連絡をくれれば いいものを毎回アポなしで家に上がってき て はどうして家の中がこんなに汚いの港が 病気になったらあんたのせいよと家事が できていないと説教してくるようになった イスを使おうと義母はインターホンを 繰り返しをしてそれでも出ないとドアを ガンガンと叩いてくるので近所迷惑 甚だしい出たら出たで小言の嵐 だご飯はちゃんと手作りしてるんでしょう ね毎日のお弁当は冷食なんて入れたら絶対 に許さないからねちゃんとやっています よ正確には家の食事も弁当を作っているの も港だが黙っていればわからない私は余計 なことは言わず義母の好き勝手に喋らせる どうせ言うだけ言ったら義母は満足して 帰っていくの だそれとそろそろ現実逃避をしていないで 仕事をやめなさい私が時々に花嫁修行させ てあげるって言ってるんだから義母はそう 言って圧をかけてくる私はそれを笑顔で ごまかすこのところの義母とのやり取りは こんな調子だ義母は常に私のやることを 否定して私の頑張りを決してみようとはし ないしかも港が家にいない時を狙ってきて は重箱の隅をつくようなことばかり言って くるのだこれがまさに典型的な嫁いびりと いうやつなの だろう慣れてきたとはいえ聞き流すのにも 程度がある私はしつこく家に来る義母に 対してかなりのストレスを感じていた義母 は私が何も言わないと分かるとますます やりたい放題悪いと思いつつも港に義母の 愚痴を言うこともあっ たそんな時も私の話を真面目に聞いて くれる港は義母に直接注意してくれたのだ しかしそれがまた火に油を注ぐ結果となり 母親の悪口を息子に言うなんて最低の嫁だ よ お前なんかみの嫁にふさわしくないと義母 にぶち切れられてしまったそうなると いよいよ港に気軽に相談することもでき ない最近は母さんに何か言われてない 大丈夫だよ気にしない でみは心配してくれたが私はごまかすしか なかった義母は相変わらず私のことを いびってきては嫁であるあんたは私に服従 するしかないのそれが嫌ならみとは別れ なさいもし私のことをみに話したら分かっ てるわよ ねとみに話せないように誘導しながら さらに強い圧力をかける言葉を投げかけて きたの だ別れたくない私は反論も許されずただ 黙って義母の嫌がらせに耐えるしかなかっ た 気の休まらない日々に私は次第に疲弊して いっ たそんなある日港は旅行のパンフレットを 持って帰ってき た俺たち新婚旅行に行けていなかったなと 思っ てそういえばそうだったね卒業後すぐに 結婚した 私たち港は修行にあけくれ私も心マ社会人 として仕事に追われていてすっかり忘れて いたのだ最近はもっぱら義母の突撃や連絡 に怯える日々だったので一時的にとはいえ 義母から離れられるのが嬉しかった2人で パンフレットを広げ旅行先を食 する港はどこに行きたい のハワイとかどう海のアクティビティとか 楽しそうじゃないかな港の提案に私は目を 輝かせた私は海外旅行に行ったことがない 初海外がハワイなんてなんて魅力的だろう かハワイ行ってみたいじゃあハワイに しよう早速リゾートホテルの予約をして おくね私はプランを考えておくね私たちは ワクワクしながら旅行のプランを練った こんなに楽しみなのは久しぶりだ義母のい ない場所でと2人で楽しく過ごせるという のも 嬉しい数日後プランが決まったと喜んでい た私に向かってみは困り顔で家に帰ってき たごめんマイカ母さんにハワイ旅行がバレ たみたいだえ一体どうしてみはこの日義母 に買い物を頼まれて疑実家に足を運んでい たそこで義母が旅行のことを口にしてきた のだという秘密にしておこうと2人で 話し合っていたのにどこでバレてしまった の だろうもしかしたらスマホの中身を見られ たのかも ごめん仕方ないよそんなことよりお母さん はなんて言ってたの私が聞くとみはかなり 言いづらそうに俺たちと同じ日程で母さん もハワイ行きの飛行機の予約を取ってる らしい でも俺たちはもうプランを決めているから 別行動だって伝えてきた一応約束をさせた ことを教えてくれたこれでも港なりに 頑張ったのだろうでも当日は会うことに なるんじゃ ない一緒には行かないって言ってたけど どうなるかわからないな旅行キャンセルさ せようとすると泣き出すからそれ以上強く 言えなかった みはそう言うと私に深深と頭を下げてきた 旅行当日は母さんにバレないように移動 するしかないと 思うまかに迷惑ばかりかけて ごめん大丈夫港は悪くないから私はとっさ に返したものの心は晴れなかった義母の ことだからしれっと私たちのハワイ旅行に 同行するつもりなのかもしれないそこまで しては私たちの邪魔をしたいのだろうか 義母にバレないように行動するつもりと港 は言っていたが私は不安でしか ない果たしてそんなにうまくいくのだろう かそして旅行 当日空港の入り口には当たり前のように 義母が立っていたのだ私はそれを見て言葉 を失ったみもかなり驚いた様子で問いかけ た 母さんどうしてだってせっかくの旅行じゃ ない一緒に楽しんだ方がいいかと思っ て別々に行くよって言ったじゃないか俺 たちは自分たちの旅行プランを決めている んだ ぞ珍しく強めに言う港に対して義母は ニコニコと笑って細かいことは気にしない のさあ行きましょうと彼の腕を引いて進ん でいってしまったこのままではハワイでの プランも全て義母に邪魔されてしまうかも しれない私の嫌な予感は最悪な形で当たっ てしまう現地に着いた私たちは一時 預かり所で荷物を預けられて義母に 振り回されることになっ たそんな店に行っても楽しくないわよ こっちに行き ましょう義母は私たちが事前に決めていた プランを全て無視好き勝手に行動し始めて 私たちの予定はすっかり狂ってしまったの だ見るところ行くところ全て義母の希望 ばかりを回るはめになってしまいハワイ 旅行は台無しになってしまった憧れの ハワイで港と素敵な新婚旅行だったはずな のに私は全く楽しむことができなかった 文句の1つも言いたいが相手はあの義母 旅行先でまで揉めたくない私はハワイに来 ても我慢するしかなかったの だそして私たちはホテルに向かう前に 土産物屋に立ち寄ることになった本当は 明日でも良かったが私は今買い物がしたい の文句があるならマカさんだけ戻ってい たらと言われてしまい仕方なく同行した港 も疲れているようでスマホをいじりながら 黙って買い物に付き合っている本当に誰の ための旅行なのかちょっとまかさん つったってないで私の後ろをついてき なさいよあすみません 全くあなたって本当に気が効かないんだ から義母はため息をついて私のことをまた 悪く言ってきた私はハワイに来てまで何を しているのだろうとふと我に帰ってしまっ たこれから先も義母からの嫌がらせや いびりを受けながら暮らしていかなければ ならないのだろうか港のことは大好きだが そんな人生は正直ごめんだ今後のことを もう一度考える必要があるのかもしれ ないそんな私の考えなど人も気づかぬよう であらこれもいいじゃ ない義母は棚から取り出した商品を私の 持っているかに入れていくどう見ても高額 な商品ばかりで私はかを持つ手が震える見 かねた港が母さん自分でかごを持って選び なよマカは荷物持ちじゃないんだよと言っ てくれたがどうせ私が払うんだから一緒に したっていいでしょねえマカさん義母はう をさぬ口調で言ってきたそういう聞き方を されたら私も受け入れるしかないその後も 遠慮なしにポイポイと投げ込んでいく義母 いい加減持つのがきつく感じ始めた頃 私たちはようやくレジに並ぶことができた 私が買おうとしたものはほとんどなく義母 の買いたいものばかりだすると会計の順番 が来る直前になってちょっとトイレに行っ てくるわねと義母は一方的にそのまま列 から出てしまったのだえ お母さんもうすぐ会計なのにどういう つもりだろうかそこではと 気づく義母は最初からお金を払うつもりは なかった私に払わせるつもりでこんな真似 をしてきたのだこれまでも何度かこういう ことはあったがまさか旅行先でやってくる なんてハワイに勝手についてきた上に こんな嫌がらせをしてくるなんてどこまで 非常識な人なんだろう私が怒りに震えて いる とさて帰るかみが私の肩を叩いてそう言っ た えそれは母さんの買い物だから俺が元の 場所に戻してくるよマカは自分の買い物 だけしておい でみは優しくそう言いかごから私の買い物 だけを取り出してくれたでもこのまま宿泊 先に行ってもお母さんに怒られるだけじゃ ない宿泊先 ね不安になる私に対してさらに港は いたずらっぽい笑を浮かべてこのまま2人 で日本に帰っちゃおうかと言ったのだそれ を聞いた私はあけに取られたが言葉の意味 を理解すると笑いがこみ上げてきた港って こんな一面もあったんだ私たちは買い物を 済ませるとそのまま店を飛び出して 預かり所から荷物を取り出してそのまま 空港に向かうなんと港は飛行機のチケット まで用済みで私たちは一足先に日本へと 帰国してしまったのだ義母はトイレから もう出ただろうか私たちがどこにもいない ことに気づいて慌てているのかもしれない 美人も心配にならない私は冷たい人間 だろうかと少しだけ罪悪感を感じていると まかごめん母さんの言葉を信じた俺のせい だなみは申し訳なさそうに謝罪してきた私 は港が悪いとは思っていなかっ た気にしないで大丈夫だから今度は心の底 から大丈夫だと 返すそして港は真剣な表情で日本に帰っ たらちゃんと肩をつつけるからもう少し 待っていてほしいと言った私はその言葉の 意味をさして黙って頷いた飛行機を降りて スマホの電源を入れると義母からの着信 履歴が大量に入っていた みともそれは同じだったようで折り返し 電話をかけるすると義母はすぐに電話に出 てみとあんた今どこにいるの早く戻って いらっしゃいとわめき散らしていたかなり 慌てた様子の義母と対象的にどうして戻ら ないといけないのそれに無理だよ俺たちは もう旅行を終わらせて帰ってきたんだとみ は涼しい顔をして報告するはあ何勝手に 帰ってるのよせっかくあなたとの部屋を 予約しておいたのに港が帰ったら意味が ないじゃない義母は鼻息を荒くしてそう 返す部屋を取ったスピーカーで話を聞いて いた私は義母の言葉が気になった私とみは 2人でハワイのホテルに宿泊する予定だっ た義母はそれとは別に港との宿泊先を予約 していた らしい何言ってるの俺はマカと泊まる予定 だったんだからどの道母さんとは止まら ない よあなたたちの予約はキャンセルしておい たの当日のお楽しみにしようと思って キャンセルのメールも消しておいたのよ 義母はとんでもないことを口にした どうやってそんなことをしたんだよ簡単よ 規制した時にあなたのスマホを操作して キャンセルしたのあとはリゾートホテルの 前でマカさんにネタ晴らしをするだけだっ たのにどうして勝手なことをするの よなんと義母は港のスマホを勝手に操作し て私たちの宿泊先をキャンセルしていたの だしかもキャンセルがバレないように確認 メールを削除する徹底ぶりだあのまま ハワイにいたら私は泊まる場所もないまま 途方にくれていたのかもしれないとぞっと し たねえみやっぱりマイカさんとは別れる べきよ港には全頭な人生を生きてほしいし 男の人が料理や家事をするなんておかしい ことだって気づいて欲しい の何もおかしくないよ 俺は料理を作るのが好きで仕事にしたんだ 家事だって好きでやってる性別は関係ない んだよみは義母をさすようにそう言うが やっぱりまかさんのせいでおかしくなった のね1人暮らしなんてさせないで一緒に 暮らしていればこうはならなかったのにと しつこく義母は私を悪者に仕立てようと する何か言うべきだろうかそんなことを 考えているとみは深くため息をついてから 口を開いたハワイに来ても別行動をするっ て約束だったから受け入れたのに最初から 俺とマイカの邪魔をするためについてきた んだなしかも宿泊先まで勝手にキャンセル してるなんて常識の範囲を超えてるよ ちょっと待って誤解なのよ みと本当はマカさんが1人でゆっくりした いって言ってたから私と港で一緒の宿泊先 に泊まればいいと思ったの よ港の言葉に義母は慌てた様子でそう返し たもちろん私は1人でゆっくりしたい なんて言った覚えはない私は弁解しようと したが港はそれを遮るようにそんなわけ ないだろくらない嘘をつくのはやめろよと 言ってくれたのだ母さんは俺俺が結婚した のが気に入らないんだろうそれでマカに 当たったりこんな姑な計画を立てようと するなんてありえないよ待って私の話を ちゃんと聞いてよ義母の情けない声が 聞こえてくる私を散々邪険にして港と私の 幸せを妨害しておいて作戦が露見して うまく行かなくなったら港に 泣きつく私は義母の涙声にもそんな冷めた 感情を抱くことしかできなかっ た俺は今まで母さんが1人にならないよう に努力してきたつもりだよでもまかに迷惑 をかけて俺たちの幸せの邪魔をしてくる ならもう無理だ後のことは自分で何とかし てくれそれだけ伝えるとみはそのまま電話 を切ったきっぱりと伝えたその行動に私は じんとしてしまった 私が勝手に気を使っていただけでこれまで もきっと私との幸せを優先してくれていた の だ港は優しい困っている人を放っておけ ないタイプだその性格ゆえに義母を1人に しておけないこともよくわかるだからこそ 義母との付き合いは仕方がないと私は諦め ていたでも今日のみとは違った優しい人だ けれど優柔不断ではない今回の旅行は絶望 しかないと思っていたが悪いことばかりで はなかった港は私の大切な夫であり最大の 味方だったのだそれを改めて知れたことが 何よりも嬉しかったその後ハワイに 取り残された義母は持っていたお金でなん とか日本に帰ってきたその足で真に私たち の家に押しかけてきてみなとマカさんここ を開けなさい義母はインターホンを連打し ドアをどんどんと叩く怒りに燃える義母の 声はいつもより3割増しだしかしこの行動 も想定済み勢いよく開いたドアの前に仁 立ちする人を見て義母は目を見開いたね 姉ちゃんどうしてここに あんたこそ何しに来たんだ帰宅した私は港 に1つの提案をしたいずれ帰国する義母へ の対策が必要だ作戦会議なら私の 両分港と2人アイディアを出しながら義母 を止められる人間を考えた時にふと 思い出したのだ暴無人な義母の唯一の 敵私たちは港の場にあたる 義母の姉に助けを求めた彼女は豪快で正義 感に熱い人だ他県に住んでいてなかなか顔 を合わせる機会はないが結婚式では何か あればいつでも声をかけてねと言われてい た義母の姉は私たちが受けた仕打ちを聞い て体操おかりでこうして駆けつけてくれた というわけだ話は全部聞いたよあれだけ あんたのために頑張ってくれた港に対して 恩を仇で返すような真似して恥ずかしく ないのかだって私を置いて結婚した上に マカさんは私の意見を何1つ聞かないのよ 離婚した方がみなとも幸せよ落雷のような お叱りを受けてもなお義母は自分の主張を 崩そうとしないそれに私をハワイに 置き去りにするなんてみなとはそんなこと はしないわマカさんの入れに決まっ てる義母の妄想もここまでくると幻覚でも 見てるんだろうかと勇気になってくる一体 どこまで私のことが気に入らないのだろう か帰ろうと言ったのは俺だよ俺はもう マイカを我慢させることもしたくないし マイカを悪く言われるのも許せない親なら 子供の幸せをこれ以上邪魔しないでくれよ やっぱりマカさんとの結婚が悪かったのよ 昔の港はあんなに私に優しかったの に義母はどうあっても私を悪者にしたい らしいまるで壊れたおもちゃみたいに私へ の罵倒を 繰り返すここまで嫌われてしまっては関係 修復は不可能だろうそれは港も義母の姉も 感じたようで私たちはみんなで目を 見合わせた 悪いけどそんな考えの母さんとはやって いけない悪いけどもう2度と俺の前に現れ ないで くれ母親に向かってなんてこと言うの じゃあ母さんはどこで暮らせばいいのよ 旅行が終わったら一緒に住むつもりでいた からもう家は引き払ってあるのよ私は愚か 港だってそんな話は初耳だ家を処分したと いえば 同居せざるを得ないだろうとニヤニヤ こちらを見てくる義母だがそうはとやが 下ろさないだったらうちに来なさいみと まかさんの家にわざわざ住む必要はない だろう え姉ちゃんの家は ちょっとさっきまでの勢いがどこへやら 義母は実の姉の提案に分かりやすく動揺 する若い頃に夫と多した義母の姉はそれ 以来ずっと1人で暮らしている彼女は花嫁 修行の先生をしていて家事も完璧料理は 得意中の得意港が家事を何でもこなせてい たのはこの義母の姉のおかげだったのだ ただし大変なスパルタでしっかりした技術 が身につく反面できなければ何度でも反復 させるのだ が彼女を苦手とする理由がここにあるどう して住む家はもうないんだからうちに来れ ばいいんだよみとまかさんは2人で暮らす んだから義母の姉は義母と無理やり目を 合わせながら 詰め寄る当の義母はよっぽど実の姉と 暮らしたくないのかでも姉ちゃんには自分 の人生があるでしょう私は港にお世話に なるから となんとか私たちの家に住む流れに持って 行こうとした俺は母さんとは住まないよ ここまでされて今更仲良くできるわけない だろそこですかさず港が拒絶する私も しっかり主張するべきだと 思い私もお母さんとは暮らしたくありませ んみさんと2人で暮らしたいです今まで お母さんに言われたことも許せないし ハワイでのは絶対に忘れませんと付け加え た義母はそれを聞いた瞬間ほら姉ちゃん この嫁はこういう女なのよ私のことを一方 的に悪者にしてひどいことを言うの私は港 を元通りにするためにも一緒に住まないと いけないのよとあかも私が本書を表したと 言いたげに騒ぎ出した義母は私が発言をし たことで自分が有利になったと思っている ようだが義母の姉は呆れた顔をしてため息 をついた誰が聞いても2人の言ってること の方が正しい よどうやらあんたは1から教育し直さない とダメみたいだ ね教育するのはまかさんの方私はこの家に 住むから ねことここに至っても義母は一歩も譲ろう としないすると港は無表情になっ てここまで分からずだとは思わなかったよ じゃあ母さんはこの家で好きに暮らせば いいまか行こうと言いスーツケースを手に 取った私も港に続いて荷物を持ってその まま玄関に 向かうえあんたたちどこに行くのよ母さん がここに住むのなら俺たちは引っ越すよ 家賃も俺は払うつもりないから母さんが 自分で払ってくれよ実は私たちは引っ越し も視野に入れていた家を引き払った話は 驚いたが義母が押しかけていることも十分 考えられたからだもしもの時は新居が 決まるまでの間シティホテルで暮らし ながら家を探そうと打ち合わせていた 立ち去ろうとする私たちに慌てててこよう とした義母はこれ以上邪魔をするなら警察 を呼ぶからなという港の土星に思わず 立ち止まったおばさんごめんなさい後の ことをお願いします任せておいてもう あんたたちのところには行かせないし しっかりと教育し直す から義母の姉はそう言って手でグッド サインを作った本当に頼りになる人だ姉妹 でどうしてこんなにも違ってしまったの だろうと思いつつ私たちは大急ぎで予約し たシティホテルへ向かっ たマイカ本当にごめん俺がずっと曖昧な 態度でいたから結果的にマイカを困らせる ことになったんだよ なもういいの港が私のことを選んでくれた から私はそれだけで 嬉しい私は精神誠意謝罪してくれた港の ことを許した今までの義母から受けた 仕打ちは忘れられないが私は私のことを 守ってくれた港を大切にしたいと思ったの だその後義母は抵抗虚しく義母の姉の家に 連れて行かれた車でも数時間はゆにかかる 距離なのでもう気軽に私たちの元には来 ないだろうみなとは義母とは縁を切ったも の義母の姉とは定期的に連絡を取っている 時折り義母の様子を聞いているようだ義母 はあれ以来義母の姉からかなり厳しくされ ているようで遊びに行くことも許されずに 毎日家事をさせられているらしい泣き言を 言う義母をお前がお嫁さんに望んだのは こういうことだ人の痛みを知ってから物を 言えとに厳しくしつけているのだとか今 までのけが回ってきたのだ自業自得でしか ないこれで少しは義母も会心してくれる だろうかまあ会心したところでもう私が 義母に会うことはないのだ が私たちはその後新しいマンションを契約 した宿年数が浅く港の店からも私の会社 からも近くて立がいい は仕事帰りに店によってはおいしい晩御飯 を頂いている義母に新居を知られないよう に徹底しているのでアポなしで突撃される 心配もない私はようやく長年の義母の ストレスから解放されたの だ義母を義母の姉に預けたことでみとも肩 の荷が降りたのだろう営業にも集中できて 以前よりも楽しそうに毎日を過ごしている もうすぐ新商品を出そうと思ってるんだ マイカには1番に食べて欲しいな本当 楽しみにしてるね私たちはそう言って 笑い合った結婚してから今が一番幸せで これからもこの幸せが続いてほしいと思っ て いる私たち夫婦はこれからもお互いを 助け合いながら仲良く暮らしていくのだ ようやく家を出ることが決まった朝荷物を まとめているとインターフォンが鳴った モニターには義母が映っている俺が呼んだ んださっさと玄関を開けてこいよ何も聞い ていないのに亮太が得意げにそう言った 苛立ちながら玄関を開けるとあらあなた まだいた の義母は私を見るなりため息をついた離婚 して家を出ると分かった途端にこの態度と は元々嫁いびりのひどい人だったが亮太が いる前でも露骨ないびりを行ってくるとは 思わなかった一体何のつもりあなたはとく に赤の他人なんだから出ていきなさいよ 意地の悪そうな笑を浮かべる義母に対して 私は腹を立てながらも平成をよそ 確かに他人ですね分かってるならさっさと 出ていきなさい息子に迷惑ばかりかけて まだ居っていること自体恥ずかしいのに私 の受け流すような返事が気に入らなかった ようで義母は怒った顔で怒鳴ってくるそれ でも私は涼しい顔を維持したこの後に 引っ越し業者が来ますのでお待ちください 笑顔をって義母にそう伝えるあらそうなの じゃあ来たらさっさと終わらせてね義母は 余裕の笑みを浮かべたきっとりだと私が 離婚したことで私に勝てたのだと思って いるのだろうしかも息子と一軒屋で同居が できるのだから不頂点状態なのだだが余裕 でいられるのもここまでだろう亮太と義母 への復讐はもう間もなく始まるのだ から私の名前はミ28歳のごく普通の会社 員だ私には亮太という夫がいる私よりも4 歳年上の亮太はとある勝者で働く真面目な エリートだった大学時代の友人の紹介で 出会い一緒に飲みに行ったことで息統合太 はかなり誠実な人で生活も真面目だった デートはきっちり5分前にやってくるし デートのプランも事前に練ってくるそれが 少しだけ堅苦しく感じることもあった がミはさんに喜んで欲しくて必死なん ですそう言われた時には思わずときめいて しまった余裕のある年上男性だと思ってい た太が実は私に好かれようと必死になって いたのだそこから私たちの距離は一気に 縮まり半年のお付き合いを経て彼に プロポーズされた美のことを一生幸せにし ます僕と結婚してくださいはいよろしくお 願いします亮太の言葉を聞いた私は即答し たこうして私たちは結婚に至ったのだ家族 からも同僚からもを祝福され私は心から 幸せを感じていた結婚してすぐに亮太が家 を買いたいと言い出した家をそう俺たち 2人の一軒屋を買いたいんだ涼太は自信に 満ちた表情でそう言い放ったでもいきなり 家を買うなんて大丈夫 私はマンション暮らしでも十分だ よ俺は結婚たら一軒屋に住むって決めてい たんだミバの負担にならないようにする つもりだから買わせて くれ嬉しそうにそう言ってくる一軒屋を 買いたいというのは彼の人生における目標 だったようだ亮太のことだから家を買う ためにかなり綿密な計画を練っているに 違いないそんな彼を目の前にしてダメだと は言えなかったわか でも私も協力するよ えでも夫婦なんだから一緒に頑張りたいの だから家を買うことも協力させてこの言葉 は本心だいきなり一軒屋を買うと言い出し た時は驚いたが亮太のやりたいことには できる限り協力してあげたいと思っている 太は少し戸惑っていたがやがて嬉しそうに は笑ったこうして私たちは一軒屋を購入 名義は亮太でローンの支払いは2人でして いくことに決めたのだ夢のマイホームとは よく聞くがまさか自分たちがこんな形で 一軒屋に住むことになるとは思わなかった 私はこれからの結婚生活がますます楽しみ になっていたしかし家を立ててから1年が 過ぎた頃 問題が起きたなんと亮太が失業の危機に 陥ってしまったのだ他の社員による不正が 発覚して会社全体に大きな損失をもたらし たらしいそのことで取引をしていた会社 からの信頼も失い亮太が務める会社の業績 は一気に落ちてしまった太本人はそれでも 変わらず真面目に働いていたのだが給料が 下がっしまったのだ転職も考えたんだけど さ今までの給料や条件で探しても仕事が 見つからないんだよ ねそうだよ ね亮太のあまりの落ち込み用に私は何と声 をかけたらいいのか分からなかった確かに 亮太の今までの条件で転職先を探そうとし ても見つからないかもしれない私としては 多少は給料が下がっても仕方がないと思う のだが亮太はそれは考えられないようだ とりあえず今はもう少し会社に残るよ今 ほとんどの社員が自主退職をしているから 頑張っていれば出世できる可能性もあるん だ亮太君がいいなら任せるよ大変かもしれ ないけど応援してる からありがとう美にも迷惑をかけて ごめん亮太は申し訳なさそうに頭を下げた 私は亮太の仕事が安定するまで仕事を ひたすら頑張るだけだ亮太のことを愛して いるからこそ支えたいと思っていたそれ 以来私はできる限りの節約をしながら仕事 を頑張った食費もかなり気を使ったし 買い物をする時も車を使わずできるだけ 自転車で行くように心がけたその結果少し は貯金できるようになったのだこのまま しばらくやっていけばまた安心して日常 生活を遅れるようになるはずそう思ってい ただが甘かっ た私は亮太の考えを少しも読めていなかっ たの だ俺さ仕事辞めることにした えある日仕事から帰ってきた亮太は突然 仕事を辞めると宣言してきた私は驚いて 亮太を凝視するが亮太は真剣な顔をして いるこの間まで会社に残るメリットを話し ていたのに突然どんな心境だろう か何かあった のこのまま会社にいても意味がない気が するんだ仕事は全増えないし毎日面白く ない仕事をしなければいけないんだ よてっきりトラブルが起きたのかと思った がそうではないようだ亮太はどこか機嫌が 悪そうだが仕事がつまらないという話を 永遠としてくる同僚の中にも出世を狙っ てるやがいるんだけど客観的に見たら稽に 見えてきたんだ俺にはもっとふさわしい 会社があると思うからやめる よいいけど次の会社は決めないの決めて からの方が安心じゃない私の不安はこれ だった会社を辞めても新しい会社に転職し ても給料が安定しないことは分かりきって いるだからせめて転職先を決めてから会社 をやめてほしいと思っていただが亮太は もう会社を辞めることを決めてしまった らしい 今のままだと気持ちが沈んでしまうんだだ からやめたいと思っ てるとにかく今の会社にいたくないのね そういうことちゃんと次の仕事は探すから やめさせて くれ亮太の言い分も分からなくはない今 までの仕事ができなくなってやりたくも ない仕事をやらされるというのは苦痛 だろう気持ちが沈んで元気がない亮太の姿 を見るのは私も 辛い分かったやめてもいい よ私はそういうしかなかった本当にいいの か亮太が目を輝かせる会社が傾いて以来 ずっと暗い顔をしていた亮太だがこの時 久しぶりに笑顔を見せたのだいいよ転職先 もり決めていいからねミーは本当に ありがとう亮太は涙目で感謝を伝えてきた これでいいきっと亮太はすぐに立ち直って 新しい仕事を見つけて頑張ってくれる だろうそれまでは私が頑張ればいいのだ 亮太はその後仕事をやめて日中は家にいる 生活になっ た家事は俺がやっておくかから亮太が家事 を行い私は仕事を頑張るこれが今の私たち の生活スタイルだ亮太は金額こそ少ないが 退職金をもらった今は雇用保険もあって そこに私の給料が入るため生活に困ること はない私としては亮太が家のことをやって くれることはありがたいと思っていたし 正直かなり助かっていた亮太も家事をする のが楽しいのか毎日とても楽しそうだ さらにこだわりも強く料理にも力を入れる ようになった亮太は無駄遣いこそしないが とにかく凝った料理を作ってくれるの だすごいねでも無理してない全然俺にも こういう才能があったのかも な太自身この生活を気に入っていよだもし りたがこのまま主婦の道を選んだら私は どんな反応をしたらいいだろう以前だっ たら焦ってしまったかもしれないが今なら 応援してあげられるだろうか今しばらくは このスタイルでいてもいいのかもしれない そう考えるくらいに亮太は楽しそうだった のだだが1ヶ月が経過しても亮太は相 変わらず家にいた仕事は決まった の焦って探しても仕方ないだろ決めるまで はちゃんと家事をするからもう少し時間を くれよそう主張してくるため私もそれ以上 は強く言えない就職活動をしているという 良太を信じて今は私も家計を支えるしか なかっただが彼のことをますます信じられ なくなるようなことが起きる最近になって 亮太がよく外出するようになったのだ最初 は職安に通っているのだろうと思ったのだ がそれにしてはかなり頻繁に外出している 気がする気になることはもう1つ あるごめんもう少しお小遣いをもらえない えいい けど ありがとう言われるがままお金を渡すとは 嬉しそうに笑った最近亮太は私に小遣いの 最速をするようになったのだ今までそんな ことは1度もなかったのだが何か趣味でも 見つけたのかもしれないが家ではそんな そぶりも見せない私はあまり言及しない ようにしていたのだがある日亮太にある 違和感を覚え たあれなんかタバコ臭くないえそうかな 亮太はそう答えたが本人から強いタバコの 匂いがしたのだきっと誰が買でも臭いと 思うだろう亮太は喫煙者ではない以前働い ていた時でもこんな風に匂いがしたことは なかったそんな人からここまで強いタバコ の匂いがしてくるなんて普通ではないと 思ったのだ違和感はそれだけではない 最近の亮太は遅くまで帰ってこないという ことが増え たどこに行ってたの初犯だよ仕事の見学が できるって聞いたから通っているんだへ 何かいいところは見つかった亮太は職安に 通っていると言ってくるしかし朝から晩 まで行くような場所だろうか手続きがあっ たとしても1日使うようことはないはずだ それに私が渡した小遣いは一体何に使われ ているのだろうまだ決めかねているんだ 色々見てみたいなと思ってそっか亮太は まだまだ仕事を決められないらしいそれで も亮太は家事を率先してやってくれるし家 での様子は相変わらずだだから私は追求し なかっただがこの日以降も亮太に対する 違和感は拭えなかった相変わらず出かけて 帰ってくればタバコの匂いがするし夜遅く まで帰ってこないさらに気になったのは 亮太の外出中に連絡をしても返事が帰って こないのだ電話をしてもすぐには出てくれ ないし折り返してくるのも時間が立って からだったこれを亮太にいちいち追求する と面倒がられるかもないと思って聞け なかったがすぐに電話に出られないような 場所にいるのだろうか以前太は職安に通っ ていると言っていたが最近は土日も 出かけるようになった一般的に土日は職安 はやっていないはずだまあ土日は仕事の 見学に行っている可能性もあるが丸1日 見学をしてくるなんて考えられない私は ここでようやくが私に内緒で何かしている のではないかと疑うようになったのだどう するべきか悩んだ私は友人に相談すること にしたなるほどね亮太さんがこそこそと 何かをしている と女の影とかはないと思うんだけど何か 隠してる気がし てこの友人は旦那の浮気が原因で離婚経験 があるだからこそ話を聞いてくれるかも しれないと思ったのだタバコ臭くて帰りが 遅いしかも小遣いを頻繁にもらおうとする かうん電話にも気づいてくれないから用が あっても伝えられなくて困ってるの なるほど 友人は首をかげるそしてしばらく黙った後 に太さんさパチンコにて出してないそう 言ったのだ私は思わず目を丸くする パチンコそうそれか競馬とかだと思うんだ よね友人は真剣な表情でそう言った なるほどパチンコの可能性はかなり高いか もしれないタバコ臭い密室は今の日本では パチンコくらいしか考えられない喫煙者で もない太がわざわざ演出に入るとも思え ないしパチンコだったなら夜遅くまで帰っ てこなくても説明がつくそれからね パチンコだったら店内がうるさくて電話に も出られないでしょう音で居場所を知ら れるかもしれないしそっかお小遣いは負け たからもらいに来てたのか も友人のおかげで亮太の謎にスラスラと 説明がついていく あとパチンコに行った時の証拠だったら あり玉を景品に変えて帰ってくることも あるよねお菓子をたくさん持って帰ってき たら怪しいかもよお菓子かそういえば最近 時々お菓子をくれる気がする な友人に言われて思い出した太は最近 スナック菓子などを私にプレゼントして くれるのだそれもパチンコの景品だと思う と点が行く じゃあ つまり亮太は働くって嘘をついてパチンコ をしてるってことよ ねまだ確定したわけではないが大間違い ないだろう結果的に亮太がダメ男である ことが明らかになってしまったまあ ちゃんと確かめないうちは決めつけない方 がいいかもねそれとなくどこに出かけてる のか聞いてみてそれで切れてきたら調べて みたな 調べる1番手取り早いのはびこだけどミは 仕事してるから難しいかもね例えば探偵に 頼んでもいいかも友人の言葉は目から鱗 だった私の中で探偵は浮気調査や人探し などで利用するものだと思っていたのだ 確かに誰かを美行して調査するのも探偵の 仕事かもしれ 友人から助言をもらった私は太と話をする ことにした亮太君本当は毎日どこに行っ てるのえ何いきなり 夕方になって帰宅した亮太に私は早速 問い詰めたのだ今まで周りくどく聞いてみ ても亮太は答えてくれなかったこれ以上 はぐらかされるなら一直球で聞いてみよう と思ったのだだって毎日家にいないでしょ 就活をしてるんだよ家事もちゃんとやっ てるし別に出かけてもいい だろう亮太は困った顔をして相当いかけて くるいつもならここで引き下がる私だが 今日はぐっとこらえた出かけるのがダメな わけじゃないのでも頻繁にお小遣いを もらっていくでしょいつも何に使っいのか なってえ夕飯の買い物とかお菓子を買っ たりしてるんだけど亮太ははれ悪く返して きた私が追撃してきたから驚いたのだろう か亮太はもう話をやめたいようだが私は あえて気づかないふりをしたでも食費は別 で渡してるよね足りなかったいや俺が料理 に入れたいものを買ってるだけだから それで月に何何度もお小遣いを最速してた の一体何を買ったらそんなことになる の私の追求に対し亮太は汗をダラダラと 流して 黙り込む実際は食品になんて使っていない から言い訳ができないのだろう私1人の 稼ぎであれだけのお金を最速されるのは 厳しいのだから申し訳ないんだけどもう 少し節約してくれない いやで も本当に食費なのそうじゃないなら今本当 のことを言ってくれ ない改めて聞いてみると亮太はしばらく 黙っていたが観念したように口を開い た最近ちょっとパチンコにはまってて さ亮太の話を聞く限りやっぱり最近の外出 はパチンコに通っていたらしい 最初は触腕に通っていたようだが亮太の 就職活動は思うように行かなかったようだ それでも真面目に頑張っていたようだが 次第に燃え尽きてしまったそしてある日 パチンコ屋が目に入って試しに打ってみた そう だ初めてだったのに勝てたんだだから 楽しくなってきて毎日のように通うように なってた そうだったん だ最近は勝てなくて美からお金をもらって リベンジしたんだ けどあれ以来思ったように勝てなくなって きて さ亮太は私から目をそらす内緒でパチンコ をしていた上に負け続けていることへの 罪悪感を覚えているのだろうかさっきも 言ったけど今のままだと生活もまならなな よ遊ぶのはいいけどもう少し実践して ほしい な分かってるごめんみま亮太は反省して いるようでふぶかと頭を下げた家のローン はちゃんと払えるようにするから仕事も 早く見つけて働くって約束する本当に ごめん信じてもいいのだろうかここ最近の 太は私に嘘をついて勝手にお金を使ってい たしかも今も私が問い詰めるまで本当の ことを隠そうとしていたのだだが本来の 亮太は真面目で仕事にも下向きな人だった 今回は就活がうまくいかないストレスから パチンコに走ったが今回のことで気持ちを 入れ替えてくれるかもしれ ない分かった信じてるよ私はもう一度太を 信じることに決めたのだしかし数ヶ月が 経過しても亮太が仕事を始める気配は なかった以前よりも出かける回数は減った が朝から晩まで帰ってこないのは相変わら ずださらに家事もしなくなっていき今では 食事の用意も私が行うようになった元々 亮太が自発的に家事をしてくれていたため どうしてやってくれないのなどと聞くこと はできないも最近の亮太は以前よりも機嫌 が悪くなることが増えた気がする今日は どこに行ってたのある日私が何気なく聞い た時亮太はあかさにめんどくさそうに ため息をついたの だそうやって細かく聞いてくるのやめて くれないかそうやって俺のことを追い詰め て 楽しいいやそうじゃなくて 言われなくても今日はパチンコには言って ないよだからいちいち聞いてくるのはやめ てくれ亮太はそれだけ言うとそのまま実質 にこもってしまった夕食を用意していたの だが亮太は食べる気はないようだ私は沈ん だ気分のまま用意した食事を1人で食べた 涼太の分は冷蔵庫にしまってそのまま寝室 に向かう思えば結婚当初は寝室は同じだっ たが夜は1人で寝たいんだ別々にしない かそう言われたので別々で寝るようになっ たのだあれだけ会話が耐えない夫婦だった はずが今では2人の時間を過ごすことも なくなってしまった一体どうしてこんな ことになったのだろう付き合っていた頃や 結婚した当初太はすごく優しかったのに今 ではそれが嘘であったかのように思えて くるあれだけ自分で支払うと言っていた家 のローンもいつの間にか私が全額負担する ようになったこれからのことを考えると私 は不安で仕方なかったのだそんな中さらに 私の不安を煽るような出来事が 起きる母さんが家を見に来たいらしいんだ 週末は予定を開けておけよえお母さんが急 すぎる亮太からの言葉に私は大声をあげて しまった確かに以前から家を見たいと言わ れていたがまさかこのタイミングだとは 母さんには仕事をやめたことは話してない んだ心配症だからやめたって言うと しつこく連絡をしてくるかもしれないし目 はも何も言わないで くれ別にいいけどバレない 家のお金だって払ってない でしょ金のことで文句を言うのかよ一緒に 協力するって言ったのに自分が負担するの は嫌なん だろう亮太がじろりと睨んでくる仕事を 辞めたことも家のローンを全て私に負担さ せていることもひた隠しにしてまで義母に 自分名義の家を見せたいらしい太の言動に はうんざりしたが私の不安面はこれだけで はなかったそもそも私と義母は根本的に 性格が合わないのだ義母とは結婚前の 顔合わせで初めて対面したその時から義母 は私に敵むき出しだったの だこんなこのどこが良かった の義母にあって最初に言われた言葉がこれ だった私は驚いて固まってしまったが太は 苦笑いして母さん失礼 だろやんわりと止めてくれただが義母は 結婚相手はちゃんと選ばなければと言い 出して私に対してブレな態度を崩さなかっ たのだ他にもずけずけと聞いてきたがミは 俺が選んだ人なんだ母さんに反対する権利 はないと思う よのでしぶしぶ大人しくなってくれて 助かったギボの初対面は最悪なものとなっ たのだ亮太の両親は亮太が幼い頃に離婚し ている詳しくは知らないが亮太の両親は 船中で義父は亮太と親子の縁を切っている ようだ離婚時に養育費を一括で受け取って 以来合っていないそうだ太とも合わない 徹底ぶりからもよほど義母に会いたない ことが伝わってくる太の両親の間に何が 起きたのかは分からないがあの義母の様子 を見ていると会いたくないのも理解できた だがこの時はまだ義母のことは変わった人 だと思ったくらいで住んでいた私が義母に 苦手意識を持つようになった決定的瞬間は 結婚前に言われたこの一言からだ結婚する 前にわさんはブライダルチェックを受け なさいブライダル チェックあまり聞きなじみのない言葉に 思わずオム返しをしてしまった後から調べ てみたのだがブライダルチェックというの は簡単に言えばいずれ妊娠出産を考えて いる女性のためにある婦人家献身だ ほとんど健康診断のようなものである名前 は聞いたことがあったがまさか私がそう 言われるとは思ってもなかった妊娠できる か調べないとねそれに変な病気を持ってい ても困る でしょ義母は汚いものを見るかのように私 を横目で見てくるその視線には腹が立つが 確かに大事なことかもしれないそれに 私自身子供が欲しいと思っていたため素直 に従うことにしたのだ診察の結果は何の 問題も見つからず 何も問題はありませんね医者からのお 住みつきももらえた義母の許可が欲しい わけではないがこれで何も心配をすること なく結婚できるだろうすぐに義母に報告を するとええ良かったじゃ ない気に入らないと言いたげな顔で冷たい 反応をされるだけだった義母が調べろと 言ってきたのにどういうつもりなのだろう かおそらく義母は良くない結果が出るのを 期待したのだろう私が子供が埋めないと 分かればそれを理由に結婚に反対できる 義母の本心は分からずじまだったが私は これ以来義母を警戒するようになっただ からこそ義母が家を尋ねてくると言われた 時私は強い不安感を覚えたのだ結局断る ことができないまま義母は我が家に来る 当日を迎えた亮太は仕事が休みだという ことにして家にいる亮太がいるのなら私は 不在でもいいのではないだろうかそんな ことを持っているとインターフォンが鳴り 義母がやってきたお久しぶりですあら美 さん今日は仕事じゃないの ね義母が不機嫌そうにそう言ってくるなぜ かはないが私が仕事をしているのを気に 入らないらしい雰囲気は最悪だったが太は それをフォローすることもないまま義母を 部屋にあげたのだ義母は家の中を見して まあいい家ねさすがは亮太君だ わそう でしょ太のことを褒めちぎった太も調子に 乗ってヘラヘラ笑っていて私はそれを冷め た目で見る義母はとにかく亮太のことを 持ち上げて私のことを下げるような発言 ばかり 繰り返す 全く亮太君がこんな立派な家を買ってくれ たのにあなたは嫁としての勤めも果たさず に仕事をしているの ね将来の2人のためですから太君もわさん にに甘すぎるんじゃない今はお母さんも いるんだからこの場ではっきり行っても いいのよ義母は不快そうに私を見てそれ から亮太に対して促すようにそう 言い放つ母さん仕事のことは双方の理解が あってやってることだ から亮太はそれに対して困ったように返し ていた亮太からしてみれば私が仕事をして いないと生活がままならなくなるだから口 が避けてもやめろとは言えないのだそれを 知らない義母は呆れた口調で嫁のことは 甘やかさない方がいいわよなどと言ってい た義母は帰るまでこの調子で私の貴重な 休みは義母からのありがたい言葉で終わっ てしまったのだだが悲劇はこれだけでは ないこの出来事以来義母は頻繁に我が家に やってくるようになってしまった家に帰る と当然のように義母がいっていてミーは さん遅いわよほらご飯を用意したから食べ なさい夕飯を食べろと促してくるのだ亮太 はもう食べ終わったようでリビングには もういない義母が家に来るようになって から家事はほとんどやってもらえるように なったそれはすごくのだが私はどうしても 義母の作る料理を食べる気になれなかった 義母はあまり料理が得意ではないようで何 もかも味が濃いのだ遠慮しないで食べ なさいよ旦那に負担をさせてまで仕事を 続けるあなたのことを私は別に責めたりし ないから義母は悪意のある表情で笑った さらに義母は食事をしている私の迎に座っ てこんなことを言い出したねえ美さん そろそろ同居のことを考えて欲しいんだ けどは同居ですか予想もしていなかった 言葉に私は驚きを隠せない同居の話なんて 結婚してから1度も出ていなかったはずだ だが義母の中では同居することを前提に話 が進んでいたらしい 亮太さんはなんて言ってるんですか亮太君 にはまだ言ってないのあなたが私と同居し たいって言えば簡単な話 でしょいやいや誰が義母と同居したいと 思うだろうか冗談じゃない亮太が働いてい なくてただでさえ生活がカツカツだという のに義母の生活まで支えるなんてとても じゃないができ ないいやお母さんいきなり同居なんて考え られませんよ慌てて拒否をすると義母は 信じられないという表情で私を見つめてき たまるでこちらがおかしいとでも言いたげ な目 だ子供がまだできないことに目を積って あげているのに同居まで拒否するの 全くこれだからできそこないな嫁は 義母は一気に機嫌を悪くして荷物を持って 玄関に向かった亮太君にちゃんと同居の ことを話しなさいよあんたの意見なんて 聞いてないんだ からそのまま立ち去る義母を見送った私は 思わず深いため息をつい たお母さんいくらなんでも家に来すぎじゃ ないもう少し頻度を落として欲しいんだ けど はあガーさんが家事を手伝ってくれる おかげでお前も働きやすくなっただろう何 が不満なんだ よ翌日になって私は亮太に義母のことを 相談してみた亮太は明らかに苛立った様子 で私を見ている別に義母が家に上がること には文句を言うつもりはない亮太がやら なくなった家事を代わりにやってくれる 義母の存在はありがたいし助かっている 部分はあるだがこれだけ頻繁に家にい られると私の気が休まらないのだしかも 義母の料理は味が濃くて完食するのも やっとという状態一応ありがたいと感じて いても家に居って家事をやっていると主張 されるのは善意の押し付けのように思えて ならないの だ母さんは大切な家族なんだぞそうやって ないがしろにするなんてお前は最低な奴だ なそんな言い方はないでしょうお母さんは 同居したいんだってあなたはそれをどう 思ってるの同居という言葉を出すと亮太は 一瞬だけ動揺を見せた亮太からしても義母 との同居は困るはずだ働いていないことを 騙っているのに同居してしまえば必ず バレる私がいぶかしに亮太を見つめると 亮太はごまかすように咳払いをし た同居のことはごまかしておくよでもこれ からもお母さんには来てもらうからなお前 には何の権限もないんだ亮太は一方的に そう言ってさっさと実質に戻っていった家 のローンも高熱費も払っていて義母のご 機嫌取りまでさせられてそれで権限がない なんてひどい言われだ今も働こうとしない 太にこんな風に言われる日々家のことを何 1つやってくれない亮太の母親からは罵倒 される毎日に私は精神を追い詰められて いったそんなある日私は高熱費の 引き落としができていないことに気づいた 通帳にはお金を入れておいたため 引き落とせないはずがないのだが慌てて 確認してみると私がした後に何度か 引き出されていることが分かった犯人は 間違いなく太だ引き出されないように通帳 もカードも隠していたのだがいつの間にか 見つけ出していたのだろうそれを確信した 私は亮太に対する愛情がすっ覚めていくの を感じたもうこんな男のために生きるのは やめよう何を言われてももう婚という選択 以外はありえないだが離婚をする前に亮太 と義母にはそれなりの仕返しをしなければ 私はこっそりとある計画を目論んでいたの だねえ通帳からお金を引き出さなかったえ どうし て亮太はそしらぬ顔をしているが私から目 をそらすその態度だけで亮太が嘘をついて いると分かってしまっ あの通帳は高熱費やローンの引き落としに 使っているって知ってるよね間違いなく 入金したのになぜか引き落とされなかった のお前が勘違いしてただけだろ貴重したら 引き出されてることが確認できてるの本当 に知らないの平然と言い放つ亮太に私は 怒りを覚えただがまだそれを表には出さ ないなんとかをよって問いかけると俺は 知らないよ旦那を疑うなんて最低だな亮太 は私を責めるように睨みつけてきた私は 亮太の視線に心底うんざりしながらじゃあ 警察に通報して引き出した犯人を探して もらうわ冷めた声でそう言い放ってやった それを聞いた太は分かりやすく焦っていた がまあこの反応になることは想定内だ本当 に警察を呼んで1番困るのは亮太なのだ から警察はやりすぎだろだって亮太君じゃ ないならハッキングされてるかもしれない でしょ調べてもらえばどこの銀行のATM で引き落とされたのか突き止められるかも しれないし冷静な私に亮太はうえそれから 下打ちした分かったよ俺が引き出したんだ だから警察を呼ぶのはやめて くれやはりそうか私はため息をついて亮太 を見つめる亮太はブツブツとつぶやくよう にパチンコに負けてお金が欲しかったのだ と言い出した結局亮太は今もパチンコを やめられず私のことを騙し続けていたのだ お前に本当のことを話したら絶対に怒るし 金もくれないだろう だからってカードを勝手に持ち出すなんて ありえない人が生活のために必死に稼いで いるのにあなたはそれを裏切ったのよ亮太 は気まずそうに目をそらしたまま何も 答えようとしない私はもうこれ以上話す ことはないと思った嘘をついてまで パチンコに手を出すような人は無理です私 は亮太に離婚届けを突きつけたすでに記入 済みの離婚届けを見た亮太はかなり動揺し ていたが次の瞬間には私を睨んで後悔して も遅いから な低い声でそう言い放ってから離婚届けに 記入を始めた亮太から離婚届けを受け取っ た私はすぐに役所に出向いて提出したこれ でひとまず私は自由だそれからすぐに 引越し業者に依頼したひとまず実家には 連絡をしていつでも帰る準備はできている あとは私を苦しめた亮太と義母に最大の 苦しみを味わってもらうだけだ私は2人に 気づかれないように計画を立てながら 引っ越しの準備を行ったようやく家を出る ことが決まった朝荷物をまとめていると インターフォンが鳴ったモニターには義母 が映っている俺が呼んだんださっさと玄関 を開けてこいよ何も聞いていないのに亮太 が得意げにそう言った苛立ちながら玄関を 開けるとあらあなたまだいた の義母は私を見るなりため息をついた離婚 して家を出ると分かった途端にこの態度と は元々嫁いびりのひどい人だったが亮太が いる前でも露骨ないびりを行ってくるとは 思わなかった一体何のつもりあなたはとく に赤の他人なんだから出ていきなさいよ 意地の悪そうな笑を浮かべる義母に対して 私は腹を立てながらも平成をよった確かに 他人ですね分かってるならさっさと出て いきなさい息子に迷惑ばかりかけてまだ いっていること自体恥ずかしいのに私の 受け流すような返事が気に入らなかった ようで義母は怒った顔で怒鳴ってくるそれ でも私は涼しい顔を維持したこの後に 引っ越し業者が来ますのでお待ち ください笑顔を作って義母にそう伝える あらそうなのじゃあ来たらさっさと終わら せて ね義母は余裕の笑を浮かべたきっと亮太と 私が離婚したことで私に勝てたのだと思っ ているのだろうしかもその涼太と一軒屋で 同居ができるのだからまさに右頂点だが 余裕でいられるのもここまでだ亮太とギボ への復讐はもう間もなく始まるのだから するとここでタイミングよく インターフォンが鳴ったどうやら引っ越し 業者が到着したら よろしくお願いし ます私は義母と太をスルーしつつ エントランスのロックを解除して業者を 招き入れたちょっとこんなに呼んだの何か 問題ありますか義母が驚くのも無理はない 引っ越し業者は56人で入ってきており 単身で引っ越しをする時の人数ではないの だしかし私は義母を軽くって業者の対応を するここの家具家電は全部お願いしますは 何勝手なこと言ってんだよ私は無視して 業者に指示を出していくが義母と亮太が 業者の前に立ちはかったふざけるなこの家 の家具は俺のものだぞそうよさっさと自分 の荷物だけ持って出ていき なさい応に困っているに対して2人は 勝ち誇った顔をする私はため息をつい た何か勘違いしてません確かにこの家は 亮太のものですけど家具家電は私が購入し たものですよあ何言ってんだよ忘れたの なんなら領収書でも確認 する私はファイルにまとめた領収書を ちらつかせる太はそれをひょっとした目で 見つめた一体何の話よこの家も家具家電も 亮太が買ったもの でしょう亮太から何も聞いていないんです かこの人は無職になってから家のローンも 家具家電も私に払わせていたんですよ私は 今まで話してこなかった真実を義母に説明 した太は働いていた頃にこのを購入した 将来も安定した生活をしていることを 見越してローンを組んだのだが残念ながら 亮太はその後無職になってしまったのだ そのため家の名義は亮太なのだが亮太が 無職になってからは私が家のローンを 支払っていた当然壊れた家具や家電を慎重 するお金も出できないため全て私が購入し ていたのだ嘘でしょだって亮太は今も立派 に働いてるって聞いていたのにでも無職な のは事実ですしかもパチンコにはまって私 が渡した生活費をあっという間に溶かし ました義母は顔を真っ青にさせて崩れ落ち たエリートで真面目だと思っていた息子は 実は嫁の金でパチンコをするダメ男だった のだ落胆するも無理はない古い家具は亮太 のお金で購入したのでそれはあなた方で 使ってくださいこの家も亮太の名義です から今後はローの支払いも自分でお願いし ます ね言葉を失った2人を放置して荷物は 運び出された荷物はあっという間に出され て家の中は抜けの殻状態だ残ったのは太の 荷物と一部のの家具そして義母が持ち込ん だ大量の荷物だけになったではあはお好き にどうぞ私はもう無関係の人間ですから ちょっと待ってくれよ出ていこうとする私 を亮太が引き止めた今更何のよだろうと 思って振り返ると亮太は土下座をしていた の だやっぱり離婚はやめるだから行かないで くれはあんたがいらないから出て行けって 言ったん でしょうでもお前がいなくなったら俺は 生活でき ない私は亮太の発言に呆れてしまった亮太 が私を引き止めたいのは愛情が残っている からではない無職でパチンコにはまって いる太にこの家のローンを払うような会は ないのだだ から働いていて収入のある私がいなくては 困るということだろうすると義母も慌てて 頭を下げてきたミワさんは私たちを見捨て たりしないわよね亮太のためにもあなたが いないと困るの よ早く出ていけって言ってましたよね私と 亮太はもう離婚しますしあなたたち2人を 一生許しません私は義母にはっきりと 言い放ちそれからある書類を見せたこれ までの亮太とお母さんからの嫌がらせに 関しては全て記録しています録音した音声 もありますからそれを元に慰謝料を請求し ますね慰謝料働いてない亮太から請求する つもり私もそんなお金はないわ亮太と義母 は分かりやすく慌て出す ミがそんな人間だとは思わなかったよこれ までお前のことを信じてやってきたのに私 は涙組む亮太を冷めた目で見ることしか できなかった結婚した頃の私は亮太のこと を信じていたし夫婦としてもうまくいって いただがそれを壊したのは紛れもなく亮太 なのだ亮太の言分を信じて私のことを 追い詰めた義母もまた同罪 私にとってはどちらも不快な存在でしか ない後のことは弁護士を通して話し ましょう私に直接連絡をしてきたらしる べき対応をさせてもらいますから私はそれ だけ言い放って荷物を持って家を出たのだ こうして復讐を結婚した私はそのまま実家 に帰った荷物は実家に運ぶわけにいかない ため引っ越し先が決まるまではは倉庫に 預けることにしたのだ弁護士にも依頼をし て後は亮太と義母が慰謝料を支払ったと いう報告を待つだけだったそのはずだった のだ が休日に家でくつろいでいると私のスマホ に着信があった画面には離婚したはずの 亮太の名前が出ていて私は目を疑う しばらく無視をしてみたが電話が切れる 気配がないためなく出ることにした もしもしミはよかっ た亮太は嬉しそうな声をあげる最近は聞い たことがないような優しい声に私はむしろ 君の悪さを感じていた元気にしてる か何の御用ですか亮太の言葉を無視して 要件を聞くと太君早く話をしちゃいなさい 後ろから義母の声が聞こえてきたやはり 何かたんでいるのかもしれない私は警戒を 強めたすると亮太と義母は近況報告を始め たのだ私が出て行ってから亮太と義母は なんとか家に住み続けるために義母の年金 から出したりと資金を調達したらしいだが 亮太がパチンコで使ってしまい結局手元に はほとんど残っていないそうだ2人はは いかに自分たちが苦労しているのかを強調 して語り電気もガスも止められて生活でき ないのよなんとかしてやっぱりあの家の ローンを払うなんて無理なんだよ2話なら 払えるだろう戻ってきてくれ よ電話越しに必死に懇願してくる太と義母 に私は呆れて笑ってしまうそのままを聞い ても良かったのだが最後に何か言ってやり たくなった私を追い出したのはあんたたち でしょこうなった原因が自分たちだって ことを今一度確認したら全部自業 自得 そんなそれから直接電話をするのはやめて くださいもしまた接触してくるなら慰謝料 を増額しますからね私がそう言い放つとは しばらくの沈黙の後に電話を切ったその後 はかかってくることもなくなったその後の ことは弁護士に任せていたのだが亮太は家 のローンを払えず家を手放したそうだ そして縁を切られていた義父に2人で頭を 下げて現在は3人で暮らしているらしい 義母の慰謝料は義父が一時的に肩代わりを していて義母はパートで得た収入をを義父 に返しているそうだ太はなんとか仕事を 見つけ借金をすることで私に医料を支払っ てきた今は返済に追われる日々を送って いるようだ亮太と義母は義父の厳しい監視 の元で生活をしているようでそれも弁護士 に伝えてきたそうだまそれを聞いたところ で弁護士は何もしないし私も聞き流すだけ だった正直いい気味だと思っている私は 一時的に実家に帰った後単身向けの マンションに引っ越すことができた 持ち出した家具のおかげで満たされた生活 を送ることができているこれまで亮太に 出していた分のお金を貯金に回せるように なり心にも余裕が出てきたここまで快適な 1人暮らしを経験すると結婚も恋愛ももう いいかもと思ってしまうひとまず恋愛や 結婚のことは忘れて今は自分のために生き ていこうそして今度こそ幸せになり [音楽] たい私の旦那は誠実な人だとずっと思って いたあの事件があるまでは論だってした ことがないし私のわがままをいつも聞いて くれる本に優しい人だったそれなのに旦那 の浮気が発覚したそれも私が出産した直後 にだその真実は一緒に言わせた父の口から 発せられたはじめくさ 君浮気してるよね固まる旦那と理解が 追いつかない私どうやら旦那には私の知ら ない裏の顔があったようで 私の名前は小田あ29歳の専業主婦だ そんな私には2個上の旦那はじめがいる彼 とは大学の映画研究サークルで出会い意 統合した数年の交際期間を経て私が卒業し てから3年後に 結婚今では夫婦として幸せな時間を気づい ている 旦那はごく普通のサラリーマンで年収も同 年代の平均だそれでも一生懸命働いて くれる姿に私はいつも感謝していたしいて 言うなら出張が多いのが不安に思えて しまうなぜなら今の私は妊娠9ヶ月目に 突入しているからだ予定日まであと1ヶ月 を切っている定期心では何も異常はないが 精神面での不安は 大きいそれもそのはず私にとっては初めて の出産で分からないことだらけだからだ ねえはじめまた出張なの福岡に立つための 準備をしている旦那に私は思わず尋ねて しまったのだが彼はニコっと笑いながら 言葉を返してくるだけああそうなんだ ごめんな今の私からしたらその笑顔はただ 辛いものでしかなかったし出張ちょっと 多くない赤ちゃんだってもうすぐ生まれる し私だってこれが旦那の重荷になることは 十々承知で言っているそれでも旦那を目の 前にすると我慢せずにはいられなかった 本当悪いと思ってるよけど出張行けばも 入るし生まれるまでに稼ぐだけ稼いでか ないと赤ちゃんにも大変な思いさせちゃう かもでしょう旦那の言うことはもちろん わかる私たちは決して裕福なわけではない どこにでもあるようなごく普通の家庭で 夫婦力を合わせて頑張っているだけにすぎ ないここで旦那の仕事が減れば当然それは 後々家計を苦しめることは分かっていた 分かっているからこそどうしようもでき ないもどかしさが心苦しいのだそれじゃあ 飛行機の時間あるからそろそろ行くねそう 言って旦那は綺麗に私が磨いておいた革靴 に足を通すいってらっしゃい高々三白の 出張なのにも関わらず私にとっては3ヶ月 くらいに思えて くる早く戻ってきてね扉がりかけると同時 に私は言葉を投げかけたしかし気のせい だろうかたく最後までうるせえな私には 旦那がそう言ったように聞こえてなら なかっ たき聞き間違いよね付き合っている時から 1度も揉め事はない私たちだいきなり旦那 がそんな言葉を言うとは思え ないもうすぐ出産だから疲れてるのね 私は勝手に自分の聞き間違いだと思い込み そのままリビングへと戻ったああもういい 旦那のふりをするのは疲れるぜたくあいつ 何なんだよ一体情緒不安定でめんどくせえ なあに見送られて家を出た俺は1人 ブツブツつぶやきながら歩いていたそして 流れるようにポケットからスマホを 取り出して電話をかけるああもしもし カリン今家出た とこうんいつもの場所で会おう かこうして俺は会社がある方向とは別の 方向に歩みを進め電車に乗ったそして 最寄り駅から反対方向に5駅離れたところ で下車し向かいの喫茶店の入口前に 立つしばらくして1人の女性が近づいてき たはじめさんお待たせしました 彼女こそ俺が電話で話していた相手の カリンという女性だそんな慌てなくて 大丈夫だよ時間はたっぷりあるし今回は何 泊って言ってきたんですか3泊4日あいつ まんまと信じ込んでたぜ奥さん大丈夫です か大丈夫大丈夫俺が彼女と出会ったのは 昨年の外回りでのことだった 彼女の本名は米谷にカリンと言って出会っ た頃は26歳だったと記憶している歩き ながら話しましょう彼女の言葉に従って俺 たちは歩き始め たそれにしても私たちの関係ももう1年な んですねそうだな俺はあんな地味な嫁より お前と結婚したかったぜまた言ってる いいんですよ今のままの関係で私結婚願望 ないもの俺たちがこうして関係を続けてい られるのはカリンに結婚願望がないからだ と俺は思って いる仮に本気で恋をしたとしても彼女は それを受け止めてはくれないのだそれに俺 も今の嫁に覚めた心を埋めるために会って いるだけであってお互いにとって都合いい 存でしかない彼女も彼女で結婚はしたく ないが誰かのそばにいたいといつも言って いる少し変わった子だっただからお互いの 利害が一致した俺たちはすぐに仲良くなり 今の関係を続けて いるそれよりさ奥さんってどんな人あれ この間教えなかったっけ教えてもらって ないよいっつもぐらかす じゃんそんな彼女に俺はしばらく考えて 話し始めた地味な子だよこれと言って特徴 があるわけじゃない元々大学のサークルで 出会ってマイナーな映画がお互い好きで息 統合そこから仲良くなったって感じ愛して ないのうどうだろうねなんか刺激がなくて もうすぐ子供生まれるんだけど 正直俺の子じゃなきゃいいのにって思うよ そう言って俺は笑ったが今回も彼女は笑っ てくれなかった ふうまはじめさん確かに優しいし見た目も いいもんねでしょ でしょけどなんか今の話聞いて私冷め ちゃったえさ冷めたどういうこと私たちの 出会いってはじめさんのナパみたいなもの だったよね私がジムとして働いている会社 に営業に来たはめさんが帰り際は私に声 かけてきて頷く俺にカリンは話し続ける私 もちょうどその時彼氏と別れたばかりだっ たから心のより所ができた気がしてそれで はじめさんとの関係を始めたそしてあなた が結婚した後も そもそも私は今も昔もあなたに対する恋愛 感情ってものは一切ないのずっと分かって いたことでも改めて言われると胸の奥が ぎゅっとなる思いがしたそして彼女の言葉 は続く悪いとは分かっていてもなぜか一緒 にいて落ち着くからズブズブとここまで来 ちゃったけどもう終わりにしよう今の言葉 を聞いて 奥さんが かわいそうそれに私すごく失礼なことして たなって今になってそう思うよちょっと ふざけんなよお前今更全人ずらしたって しょうがねえだろ愛してあげてよちゃんと 今の奥さんのこときっと純粋であなただけ を思ってる本当にいい人だと思うよそう 言って彼女はどこかすっきりとした顔で俺 の前から立ち去ったその後ろ姿があまりに も堂々としていて俺はただそれを見つめて いることだけしかできなかった くっそなんでこんなことに妻を愛せだなん で俺が説教されなきゃいけないんだよああ むしゃくしゃする俺はそう言って妻のあに 電話をかけることにした3コールで彼女は 出たもしもしどうしたの出張なくなっただ から今からそっち帰る わ本当嬉しい待ってるねそう言って電話は 切れた彼女の嬉しそうな声が電話越しでも よく 響くしかし俺は何も思うことがなかっ た本当めんどくせえな私は突然の旦那の 出張キャンセルにテンションが上がった 本来なら約4日会えないはずだったのに それがなくなったのだ嬉しいに決まって いるただ当然今の私は本当の意味を知る ことはないそうとも知らない私はチャイム が鳴った瞬間玄関へ駆け寄ったお帰り なさいおおお ただいま本当突然の出張キャンセルだもん なまあ言っちゃうよなんで亡くなったの なんか先方の担当が体調を崩したらしくて 私の質問に笑顔で答える 旦那私はその表情を見るだけで心に余裕が できるのが 分かるもうすぐ家族も3人になるわね名前 どうしよっかうーんそうだな考えとくよ え候補ない の名前は体を表すでしょだから簡単には 決められない のそう言って旦那はネクタイを解きながら 自分の部屋へと向かおうとするどうしたの 無駄に疲れたから少し休むわその声と同時 に旦那の部屋の扉が閉まった私も彼の言葉 を聞いて 確かにせっかく家を出たのに出張 キャンセルじゃ気づかれもするわよねと口 にして台所に向かった出産まで残り1ヶ月 は切っているものの隊長面で不安要素が 現れることはなかった吐き気もあまりなく 腹痛に苛まれることもない初めてという 緊張から来る不安を除けばある意味今の私 は出産前と何1つ変わらない私は旦那が いる安心感からか家事がいつもよりはって いた気がした俺は部屋に着くなりベッドに 大ぶしスマホを開いたそしてマッチング アプリを開いて目ぼしい人にメッセージを 送った冗談じゃないぜいつまでもこんな ところに閉じこもってたらおかしくなる ああああ誰か可愛い子いないかな そう言って俺は自分のタイプの子に片っ端 からいいねをしメッセージを送ったすると 1人の子から返信が来たおユーナちゃんっ ていうのかいい なそれから俺はユナと名乗る女性と やり取りを始めた彼女は妻と同じ29歳で フルネームは遠のきユナというらしい都内 にあるオフィスビルで事務職として働いて いるそうだまた事務職かけど今回こそは うまくやってやる彼女とのメッセージは 途切れることなく続き明日会うことが 決まったその事実に息よよとした俺は リビングに戻ると妻に話し始めたあかね俺 明日の夜快食入っちゃったから晩御飯いら ないごめんね 一応優しい旦那は演じ続けないとねめんど くさい けど私は旦那からの突然の言葉に少し ショックを受けたなぜなら明日は私の 記念日だからだそうつぶやく私に旦那は 少し軽減そうな顔をするあまり見ない表情 だっ たごごめんてでもお世話になってる上司に 出張キャンセルのをしたいて言われてこの 埋め合わせは今度するから理由を聞いて それを覆えさせることは私にはできない 海食も立派な仕事だそれを分かっていても 私は心が苦しくてしょうがなかっ たななるべく早く戻ってきてうん分かっ てるそう言って旦那との会話は一旦 落ち着いたそして次の日の朝旦那が仕事へ 行くのを見送った私はもう少し眠ることに し た家を出た俺は真っ先に駅前のカフェに 向かった昨日マッチングアプリでやり取り をしていたこと出会うためだ45番 テーブルつぶやきながら進む俺に手を振っ てくる女性が目に入ったはじめさん声の する方に目をやるとアプリのアイコンと 全く同じ顔の女性がいたユナちゃん無事お 会いできてよかったですアプリよりも かっこいいですねゆうなちゃんこそ俺たち は軽い自己紹介を得それぞれ飲み物を頼ん だそこから男性へと続いて いくユナちゃんは事務職だっけそうです なんかもうすごいホワイトな職場で上司に 恵まれてるんですよ 前に失恋した時なんか上司がこういうのは 助け合いだって言って有給にしてくれたり したんです よ彼女の表情はとても華やかで俺はそれを 見ているだけでテンションが上がった そりゃすごくいい会社だねはじめさんの ところはどんな会社なんです か彼女の質問に俺は思い出しながら 答えるとにかく が多いかな若手連中があんまりいなくて 地方出張とかはほとんど俺に回ってくるよ 月に2から3回は出張って感じそれは大変 です ねちなみに今フリーですかもちろんじゃ なかったらアプリやらないよ俺がそう 答えると彼女はニコっと微笑んだ最近別れ たカンの時はお互いの情をらに話していた がもうめんどくさくなるのはごめんだった それなら本性を隠したまま接するのが一番 いい俺は独身で恋人を探す30代を演じる ことにした俺の言葉を聞いた彼女は喜んで いたよかったです私も新しい彼氏が欲しく てやり始めたんですそろそろ結婚もしたい ですしそうなんだ結婚って憧れるよね まさに結ばれたら運命の人だったんだなっ て実感できるだろうしそうですよねちなみ にはじめさんのプロフィールに書いてある 内容は本当のことですか えっとなんて書いたっけそう言って俺は 自分のアプリを起動しプロフィール画面を 開いたそれを見て彼女に俺は言ったうん 全部本当だよ嘘書いても意味ないしね よかっ たはじめさん今度私とデートして ください彼女の笑顔は純粋無垢な子供の ようだったどちらかと言うと動眼で化粧も ナチュラルメイクだ完全に俺好みの顔と 性格をしていたそしてまさか彼女の方から デートに誘ってくるとは思っていなかった が俺はもちろん開拓し たもちろんそれよりこの後は俺の質問に 彼女は残念そうに答えるこの後会社に行か ないといけないんですよ今日午後出勤の日 で少しでも早くはじめさんと会ってみ たかったから今日会うことにしたんですだ からデートは今度のお休みの日でお願いし ます少し残念だったが彼女に会社をさぼら せるわけにもいかないなら俺も仕事に行く かな次のデートの日まで一緒に頑張り ましょう彼女にそう言われ俺たちは解散し たそして俺は電車に乗り会社へと向かい 彼女はバスに乗り俺の前から姿を消し た私は今日今年1番テンションが高いかも しれないそれは顔にも出ていたようで 私が尊敬して病まない上松課長に声をかけ られた遠のきさん今日なんか楽しそうだね ちなみに上松課長は男性で今年で確か62 歳になる課長実は喜びを抑えきれない私は 課長にならいいと思い今日の朝あったこと を全て話した私が話す途中1度も会話を 遮らず聞いてくれるところも私が課長を 尊敬する理由の1つ だそして話を聞き終えた課長は少し時代に ついていけないといった表情で微笑んだ 最近の子はやっぱりマッチングアプリなん だね課長写真見ますもう私のドストライ クって感じでしかもこのスペックで独身 狙わなきゃ損ですよね 大丈夫なのアプリってまあでも実際あって プロフィール通りだったんなら安心なのか なはいこれです見てください私が息よよと スマホの画面を見せると課長の顔が固まっ たしかも見たことがないくらいの険しい顔 をしているか 課長私はてっきり嬉しい言葉をかけて くれると期待していたのだが検討違いだっ た今では課長の表情が起こっているように も 見える私が課長の言葉を待つと彼はやっと 口を開いた彼の苗字斧だって言ったねえあ はいその男な実 は課長が何かを言いかけたところで彼の スマホが鳴った 通話を始めた課長は少し緊迫した表情に 変わるえ本当ですかはいわかりました今 すぐ伺います電話を終えた課長に私は思わ ず尋ねた何かトラブルですか娘が倒れた らしい出産が近いんだもしかしたら破した のかも え君も一緒に来なさい課長は私にそう言っ た突然の言葉に理解が追いつかない 私確かに課長にとっては緊急事態かもしれ ないがその娘さんと私は赤の他人だか課長 私が別に行く必要 は私がそう言うと課長はすぐに言い返して きた君にも関係があるから来なさいと言っ ているん だ課長にせかされた私は理由も分からない ままはいと言うしかなかったそれに今の 課長はなんだかいつもと違って怖い私たち は課長が拾ったタクシーで急いで病院へと 向かった私は意識が朦朧として倒れた ところまでは覚えている運よくスマホが 手元にあったためそれで119に連絡をし たはずだそんな私は今 の上に いるそして何やら医師が私に話しかけてき た小野田さんあなた破水して赤ちゃんが 少し出てきてるのでもう産んじゃい ましょう私の顔は情報処理能力が低下して おり医師の言っていることを理解しきれず にいたえ予定日までもう少し猶予があった はずじゃ医師は私の質問に事務的に 答えるも予定日に埋めるわけじゃないん ですよそれとね旦那さんに連絡したら出張 先から今こっちに向かっているそうですよ もう少しの辛抱ですし 出張今日は会食だっ て苦しくなりながらも私はそう言葉を返し たしかし意からの返答はなくそのまま医療 チームの動きが忙しくなったそれから30 分後私は無事に元気な男の子を出産した さらに15分ぐらいすると検査入院のため に移動した私の病室へ父がやってきた お父さん来てくれたんだ私が話しかけると 父の表情は暗かったそれに初めは気づか なかったが父の後ろに見たことのあるよう な女性が立っているあれ もしかしてゆうなえちょっと待って やっぱりあねじゃんえこれ一体どういう こと私もユナも全く理解ができていなかっ たただどうやら父だけはことの真相を知っ ているようだユナさん君を連れてきた理由 はこれだか課長私には理由が分かりません あさんとは確かに高校の同級生ですが連絡 なんて最近取ってないし出産したからって 急に連れてこられてもなんて反応していい かユナは困ったような表情を浮かべている 少しずつ私も状況は理解しつつあるがそれ でも父の真意は分からないだが次に現れた 人物によって全てが1本の線につがった 病室の外から皮靴特有の音が小刻みに響い てくるのが 分かるその音が私の病室の前で止まり扉が 開いた入ってきたのは旦那だったああね 生まれたんだってな私の名前を呼びながら 入ってくる旦那しかしほどなくしてすぐに 動きが止まったえ ここれは 一体というかななんでユナちゃんがあれ お父さんちょっと待ってどういう こと旦那は急に1人でテンパり始めた そんな旦那の様子を見て私はよく分から なかったがどうやら彼はユナを知っている ようだった 初め私が名前を呼ぶと旦那が答えるよりも 先に父が彼に向かって口を開いたお前は孫 に合わせない帰りな え2人の会話に一瞬無言の空気が流れた その沈黙を私が破るえお父さんどういう こといきなりなんでそんなこと言う の私が父に問いかけるとその質問には答え ず に旦那へ向かって言葉を発したはじめ君さ 君浮気してるよ ね私は背筋に衝撃が走るのを感じたそれに 明らかに旦那の表情がこり動揺しているの が見て 取れるさらにもう1人彼女も驚きを隠せ ないといった表情だった父からの質問に たじろぐ旦那その姿に追い打ちをかける ように口を開いたのはユナだったはじめ さんこれはどういうことです か私が1番気になっている確信をついた 質問だっ たいや えっとこれは その 初めちゃんと説明して私も理由が分からず 旦那に理由を追求する それでも旦那は口をパクパクさせるだけで 空気を吸うのがやっとのようだったその 様子を見かねた父が代わりに説明を始め たはじめ君はねマッチングアプリを使って 女の子を探していたんだよそれでマッチし た子が今ここにいる遠のきさんユナさんだ えまマッチングアプリ 私は軌道が一気に塞がり呼吸が浅くなる ような感覚がしたさらに土は 続けるその事実を知ったのは今日遠のき さんにはじめ君と会ったことを聞いたから だ自慢げに見せられたアプリの プロフィール写真ははじめ君そのものだっ た義父である私が見間違えるはずない だろう つまり私は課長の娘さんであるあさんの 旦那さんとアプリでマッチしたとユナは 怯えながら事実を口にし たその 通りだから君を一緒に連れてきたんだそ そんな独身って独身で私に言ったじゃない 泣きながら睨みつけた彼女の顔はを1歩 後ろへ交代させそのまま持ちをつかせ たいやこれ は旦那は証拠が全てこの場に揃っている ことで言い逃れができない状況に追い込ま れていた 最低女心を遊んだのねあなた最低よ彼女は 私の旦那であるにも関わらず容赦なく声を 浴びせ 続ける私はそんな旦那をフォローする気に なれなかっ たこの空気からして明らかにこれは事実な のであろうつまりこの旦那は私が重たい お腹を抱えている間他の女とうつを抜かし ていたということだそう思うと急に私も 無償に腹が立ってきた初めどういう こと彼と会った中でこれまでで1番冷たく 旦那の名前を呼んだ気がする旦那は怯えた 目で私を見ているごごめんなさいつい 出来心でかしなさい父が旦那に 近寄るかかすとは震えた声で父に質問を する旦那すると旦那の言葉を待ちきれずに 父は彼の胸ポケットに手を入れスマホを 取り出した暗証番号いいやそれは暗証番号 は今度は大きめの声で旦那に怒鳴る父その 声の大きさと迫力に旦那は軽く悲鳴をあげ 続けて4桁の番号を口にしたそしてその まま父が打ち込み会場すると今度は彼女の とへ近づく遠のきさんあなたはきっと何も 悪くないこの男に騙されたん だろう最愛の娘がいるにも関わらずださあ 教えてくれどのアプリだ ね彼女は素直に父に従ったそして水色の アイコンをクリックし旦那のプロフィール 画面と彼女とのトク履歴を表示した画面を 見つめながら眉間にシを寄せる 父その画面を見るかどうか私にも尋ねてき たあねここに全ての証拠がぎっしり詰まっ ている見る か迷った末私はそのスマホを受け取った するとそこには私の知らない旦那の顔が たくさん保存されていた言葉写真やり取り 全てが私の知る旦那とはかけ離れていて 吐き気までしてくるレベルだそして私の 旦那に対する愛情が一瞬で消えたのも自覚 したあなたって私のことこんな風に思って たんだねいやなんと言うかそれ は旦那は私たちからの追求に何1つまとも に答えられないでいたそれもそうだ とてもではないが言い逃れのできる状況で はないこの問題に直接関わったユナにその やり取りを聞いた父物的証拠が目の前に ある以上旦那の言うことは全て聞耳を 持てるものでは ない私が出産で倒れて体力もない状況で こんなことしてくれてさ今まで何を思って 私といた わけそれにさっき医者からあなたが出張 って聞かされたけど今日解職だったんじゃ ないのそそれは旦那はずっと不安そうな顔 をしているしかし私たちが助ける義理は もと ない正直に話してくれ ない私は冷めた口調でそう言っ た実は他にも気になる女性がいたからそこ にに行こうかなと旦那の言葉にすっかり 呆れてしまった 私確かにアプリのやり取りを見ると他に3 人ほどやり取りをしている形跡が見つかっ た ふう見た感じ次はこのみかちゃんってこと 会おうとしてたのか私が赤ちゃんを産む ことに全神経を傾けてる中よくやってくれ たわごめん 旦那がそうつぶやく中で私は他にも何か ないかスマホをいじったそもそも仕事の 合間を縫ってよくもまあこんなにも女性と 会おうとするものだそう思いながらメール の画面に移動すると1人の女性が目につい たこのさ米谷にカリンてこ誰随分と ディープなやり取りをしているみたいだ けどあ それ は旦那の反応を見るにやらしことを隠して いるのは明らかだったお父さん電話かけて みてもいいかなもうあの好きなようにし なさい2度と立ち上がれないくらい制裁を 加えてあげなああねわ私からもお願い 私たち3人が団結するのを旦那は青ざめた 表情で見ている それじゃあちょっとかけるわねそう言い ながら私がカリンの電話番号をタップする とツコールで彼女は出たもう連絡しない でって言ったじゃないですかいきなり切れ られてしまったが私はそのまま言葉を続け たすみません私小田はめの妻のあねと言い ます私がそう告げると彼女は押し黙った そして少しの魔を置いてから彼女はなんと 二言目で真実を認めたすみません私以前 小田さんの夫のはじめさんと浮気関係に あった米田にカリンと申し ますきっと私が電話をかけたことで真意を さしたの だろうこうして私たちは会話を少し重ね 本題に入ったとがありまして来ていただけ ます かもちろんです今すぐ伺いますこうして カリンとの電話が終わると私はスマホを 旦那に投げつけた旦那は私と目を 合わせようとはせず小鹿のように震えてい たそして彼女は1時間後にやってきた来て くれてありがとうござい ますこちらこそ最後にこの男の姿を見れて よかった ですそう言うとカリンは旦那をぎろっと 睨む目があった旦那はすぐに下を向いた そのまま彼女は言葉を 続ける私の方もすみませんでしたただ途中 からはじめさんの考えが許せなくなりまし てそれで私は関係を切りました当然どんな 罰でも受けるつもりです彼女の顔には後悔 の文字が見て取れる電話の段階である程度 詳しくは聞いていたが話してみると真面目 な印象だ彼女との会話を終えると私は旦那 に向かって言っ たさてカリンさんから色々聞いたわあなた が自分の子供じゃなければいいのにって 言ったことや出張と嘘をついて会ってた ことも ね私がこれまでの出来事をするように話す と土は旦那を睨みつけユナはケのまなざし をカリンは反省の態度をそれぞれ示した そして旦那はげっそりとした表情でただ 大量の汗と共にういているだけだった あなた今日で離婚ねそしてこれらの証拠を 元に慰謝料も請求するからま待ってくれ それだけは 旦那の余ったれた抵抗など今更興味はない 私はとどを刺すつもりで言葉を続けたそれ と生まれたこの養育費もいただくしあなた の職場の人にも今回のこと言わせてもらう わ仕事をサボって遊び回ってたことも ね私がそう言うと旦那は黙り込んでびくり とも動かなくなった完全に旦那の未来がれ 瞬だ私たちは思わずざま見ろと口にしてい たこうして私たち4人による旦那への制裁 は終了し私の検査入院も終わったそして 我が子を迎え入れ今は父のいる実家で 暮らしているちなみに母は私が5歳の時に 他しておりずっと父が私をここまで支えて くれたあれ元旦那は会社でも古天パに 打ちのめされて仕事も干されたらしく今で はボロ屋に移り住んで働いているそうだ ずっと信じていた元旦那が実は裏の顔を 持って私のことを騙していたとは思いもし なかったきっと見る目のなかった私も悪い のだ今回元旦那をこらしめるためにカン さんにも手伝ってもらったが 私は彼女のことも許しきれていないだが元 旦那の行に気づけなかった自分自身への 情けなさのつなとして水に流そうと決めた のだっ た別れ際は彼女は2度とこんなことはし ないと誓ってくれ た人間なら誰しも多かれ少なかれミスは するしかし大切なのはそのミスをどう カバーすするかなのだそして私は自分が 犯した間違いを我が子には絶対させないと 心に強く誓うのであっ [音楽] た私の名前は里夫の家族と同居する29歳 の兼業主婦だ子供はまだいない共働きで 子供がいないといえば夫婦2人でゆりの ある家庭だと思われるかもしれないが 我が家の場合はそうではないうちは13階 建てのマンションの1階にある1階のため につきの物件なのだが間取りは2LDK しかないそこに義父母と私たち夫婦が肩を 寄せ合って暮らしているのだ圧倒的に収納 が足りないので庭には2台の巨大な物置き が置いてありシーズンオフのものは全て庭 でしている庭いじりが好きで買った家だが 物置きが選挙していてガーデニングを 楽しんで花を学でるスペースなどどこにも 残ってはいなかったこの家は元々は私たち 夫婦が独身時代の貯金を半分ずつ出して 購入した夫婦2人の家だった中古物件で 安くなっていたが朝で日当たりの良い家だ なぜこんな物が長らく空屋で残っていたの かわからず内乱の時に不動産屋さんに 訪ねると実は飛び降りがありましてね ちょうどこの家の庭に落ちてきたんです それで入居者の方が売りに出されたんです よなかなかこういった家は買い手がつき ませんで ねと声を潜めながら教えてくれたなるほど そういうことかと思ったが私も夫の信も そういうことを気にする性格ではなく そんな理由なら別にいかうん別にずっと 住むわけでもないしね子供が大きくなっ たら住み替えするでしょさとが花を たくさん植えればきっと苦よにもなる よと迷いなく購入を決めたのだところが家 を買って2年も経たぬうちに私たちの描い ていた人生設計は大きく道を逸れることに なってしまったのだ 子供ができるどころか老人2人が なだれ込んできて夫婦2人でゆりのあった 間取りは一気に窮屈になっ た慎吾の父親が営んでいたパソコン スクールで窃盗事件が起きたことが原因 だった上崎という新しく入った従業員に 最新のパソコンを一切合さ持ち逃げされた のだ少し前に一斉に新しい機材に入れ替え これからその返済を頑張っていこうと義父 は気持ちを新たにしていたところだった システム系に強い柿崎は教室のお金もオン ライン上からハッキングして全て奪って しまっ た警察が言うには犯罪を行うために従業員 としてここに潜入したのだろうということ で計画性が高く単独犯ではなく組織ぐるみ の反抗なのではないかということだった 柿崎は操作の買いなく姿をくらましたまま で義父は借金だけを抱えることになって しまったのだ義父は落ち込むだけ落ち込ん だ後小さなスクールを再開させたが前の ような規模で最新設備を揃えることは 難しく集客も思うようには運ばなかっ たお父さんお母さん窮屈でよければ打ちに 来ませんか生活にする両親を見かねて慎吾 に相談もなくそう言ったのは私自身だった 慎吾は横で目を丸くしたが私に迷いは なかっ たいやでも私たちは贅沢を言える立場じゃ ないが慎吾やさと美さんに窮屈な思いをさ せるのはさすがに気が引ける よでもこのままじゃ今の家に住み続ける こともできないでしょううちに来れば 引っ越し台だけで住みますし家を売れば 老後の資金の足しにはなります よで も遠慮からしるのが見て取れる義両親に私 と慎吾は共働きですからお母さんに家の 仕事を手伝ってもらえれば私も助かります し私と信吾は20時頃に帰宅しますけど お父さんはスクールが終わって帰宅するの は23時でしょその頃には私たちはもう 寝る時間だし私たちは週末が休みだけれど お父さんは土日はスクールよく考えれば 大人4人全員がリビングに集う時間なんて そんなにないと思いませんやってやれない ことはないと思い ます私がそう言うと義両親は顔を見合わせ た慎吾が大きくため息をつい て嫁のさとがいいって言うならそれがいい んじゃないかこんなことになってしまった のは親父たちが悪いわけじゃなくて柿崎が 悪いんだしとしぶしぶ同意をしてくれた義 両親は申し訳なさそうにでも少しほっとし た表情で涙を流して頭を下げてくれたそう して私たちは同居することが決まったの だったあれから3年が経ったがこの狭い家 での同居生活は未だに続いていた義両親の 生活は少しずつ落ち着いてきてはいたが 借金の額は多くまだまだ詰めて生活し なければならない状況だった私と義両親は この生活になれ仲良く暮らしていたが1番 に根をあげたのは慎吾だった慎吾は最初 こそ実の親のピンチに対して優しさを見せ 協力的な態度であったが大学入学と同時に 家を出たので親と同じ家に暮らすのは10 年以上ぶりでやはり学生時代のようには いかなかったらしい次第に平日は残業だと 言って帰りが遅くなり終末も趣味のフッサ の予定を詰め込んで極力在宅を避けるよう にスケジュール帳を埋めていった不いない 信吾の気持ちは最もだよ家で安らぐ時間も さとさんと夫婦で語らう時間も私たちが 奪ってしまっている私たちが出ていけば 済む話なん だ義父は何度かそう言って家を出ると言っ たが信吾はようやくスクールも落ち着いて きたんだろお金を貯めるのはこれからなん だ今また無駄に使う必要はないよもう少し 余裕が出てからでいい だろうと不愛そうに引き止めた俺のためだ なんて言って出て行かれたら後味が悪いよ それに俺にとってもさとにとっても最終的 には親が健康で安定した生活を送ってくれ るっていうのが1番楽で自分たちにも帰っ てくるんだよそれが1番いい見切り発射し て失敗するのはやめてくれ よ義両親はそこまで言われるとぐのも出ず それじゃあもう少しだけと罪悪感を 飲み込んでこの生活を続けたのだった そんなことが何度かありながら私たちの家 の雰囲気は徐々におかしくなっていった 慎吾が家にいない時間が増えるに比例して 私と義両親の会話は増えたが信吾は どんどん家庭で孤立していくように見えた それは私たちが信吾をのけ者にしている からではなく信吾自身が望んで距離を取っ ていったから ださとさんには迷惑ばかりかけてすまない ねさとさんも家でのんびりしたい日は言っ てくれれば私たちは外出するし出かけたい 時は遠慮なく出かけてくれれば家のことは 私たちがしておくからねありがとうござい ますでも私は全然ストレスじゃないんです よお母さんのご飯はおいしいし帰宅したら 部屋はピカピカだし信吾がいなくても家は 快適ですありがとう慎吾は本当に良い奥 さんをもらったなそれなのにあいつは さと美さんをほったらか しれ渋い顔をして義父は湯呑みを見つめる と本当にありがとうと言って無念そうな顔 をすると部屋へ行ってしまった私も義に愛 笑いを向ける と今日は私が夕飯を作りますよお母さん みたいにおいしくはないけれどお母さんは ゆっくり休んでいてくださいと席を立った 義両親も感づいているのだろうが信吾は家 を開けるようになってしばらくしてから女 ができたらしい最初はこそこそと隠す気配 もあったのだが最近では油断というか あえて見せつけているかのように武用人に 証拠を残している浮気を隠さなくなって からは家での態度も昔とはがらりと変わり 王兵で偉そうな物言いになってしまっ た誰のおかげでここで生活できていると 思っているんだ俺の器が大きくなければ 労働に迷ってんだ ぞ義両親にもそんな言い方を平然とする ようになりそういう言い方はやめなよ 私たちだって言のことをしてもらって 助かってるじゃないと私が口を挟むと そりゃお前は家事も料理も苦手で火星婦が 欲しかったんだから助かっているだろうな 火政府が欲しいからうちの親を招いたん だろそもそもお前がちゃんとすればいい話 じゃないかずるいやだよなお前っていい人 のふりしてただで楽しんでるんだから そりゃ不満もないだろう よと私にも攻撃してくるようになった義親 は口には出さないが変わり果てた信吾の 性格に私にさらなる引け目を感じている ようだったその日も信吾は夜遅くに帰って きてレシートを寝室のゴミ箱に捨てた くしゃくしゃに丸めたり破ったりすること もなく捨てられたレシートは堂々とゴミ箱 の中で真上を向いているそれっぽいホテル の名前が印字されていてむしろ突っ込んで 欲しいのだろう かとは私が首をかげてベッドに寝転ぶ信吾 を冷めた目で見ていると自然に気づいた ようで何と聞いてきた別に安っぽい女なの かと思って はなんでもないよ私のこと今頃気づいたの かよ安っぽいていうかまあずるがしこい女 だよ な私の皮肉に気づいたのか気づいていない のか慎吾はそう言うと布団をかぶったあ そうだ10月の最終集は開けておいてよ 毎年高齢の親族揃って紅葉狩りに出かける んですって分かってるよめんど くせえ吐き捨てるように返事をしたのを 聞き私は部屋の明りを消すと自分のベッド へと潜り込んだ暗闇で目を閉じて信吾が 寝息を立てるのを静かに待つ私たちはどう してこんな夫婦関係になってしまったの だろうあの時慎吾の意見も聞かずに同居を 提案した私が悪かったのだろうか2人の 関係を思うたびそのことが頭をよぎったが 義量心の苦難を見て見ぬことなどでき なかった私に同居したことの後悔は一切 ない10月最終週の土曜日の空は晴天で 絶好の紅葉狩り日和りだった 信吾の親戚は盆も年末年始も法事さえ 集まらないタパな一族だったがなぜか年に 1度紅葉狩りだけは一緒に行う監修があっ た通称白さぎさんと呼ばれる紅葉の絶景 スポットに向かい山裾のケーブルカーの 登場口で待ち合わせをするのもいつもの こと だ私たちが登口に着くと義父の妹の年おば さんが手を振ってやってきた早いねと ちゃん今年はすぐそこのホテルが取れた けんねラッキーやったわみんな元気しとっ たかいねおかげ様でなんとかね毎年遠く まで来てもらって悪いわね気候もええし 真夏妻冬に集まるよりええんよね後楽 シーズンでホテルお高いのはちょっとなん やけどほんでも盆正月に比べりゃ可愛い もんよ 広島に住んでいる年おばさんはそう言って 笑っ たさとみちゃんも元気しよっ たはいありがとうございますおばさんもお 元気そうで今年はねジンがお嫁さんになる 人連れてきてるんよようやくあの子も身を 固めることになってねひろみちゃんって 言うんやけどさとみちゃんと同い年やけ 仲良したってね広島じゃなくてこっちの人 なんよの指さす方を見ると長身のすりとし た女性が私を見て釈をしてくれた軽く自己 紹介を終えて皆でケーブルに乗り山の中腹 へと向かう数年前まではそこから紅葉を までながら山頂を目指し歩いたのだが義 両親たちがもう年だからこの辺で十分だな と最近は中腹にある展望台から少し離れた 憩広場のようなところに陣取って弁当を 広げるようになった始発のケーブルに乗っ たのにあれよあれよという間に広場には レジャーシートやテーブルが広げられ 私たちは大慌てで場所を探すとなんとか 自分たちのスペースを確保した私たち一族 は14人もいる大書体で子供たちは一目 さんに遊具スペースに遊びに行ってしまっ たひろみさんというじさんのお嫁さんに なる人は子連れサイコらしく3歳くらいの 女の子を連れていたその子が他の子供たち を追いかけてトテトテとかけていくのを ひろみさんが慌てて追いかけるので私も後 に続くことにし た初めての親族の集まりで緊張する でしょう私が声をかけるとひろみさんは 笑っ てこの子がいてくれるからこもりと称して 時々わから抜けられるのが幸いです と言っ たそうだ ねさとさんは義両親ととても仲が良いと 聞きました私前の結婚では嫁姑と関係が 最悪で前の姑とは私が仕事を持っているの が気に食わなかったんですそれが原因で 離婚したんですよ仲良くする秘訣ってある んですか秘訣なんてないよお父さんも お母さんも良い人って言うだけ年おばさん も1度しか合わないけれどいい人だと思う よそうですね今のところうまくやっていけ そうな気がしてい ますひろみさんの子供を見守りながら2人 で話し込んでいるとそろそろお弁当食べ ましょうかと義母が呼びに来た戻ると大人 たちはすでに酒盛りを始めていてうっすら 顔が赤くなっている人もいる信吾はだいぶ 飲んでいるようで饒舌になっていた私は 信吾の隣に腰を下ろすとひろみさんや子供 たちに上皿と割り箸を配りお茶をついた そんな私を横目に見て慎吾は意地悪な目を すると珍しくテキパキと働くじゃないかと 嫌みを言ってきたイラっとして無を 決め込んでいるとなんだ親族の集まりの時 だけポイント稼ぎかとさらに絡んでくる 飲みすぎよ飲んで何が悪い今日は飲むため に集まったんだろうが楽しいお酒になら ないなら控えた方がいいわざわざ遠方から みんな集まっているの絡み酒はみんなを不 愉快にさせるわよ俺は楽しいさそれなら 文句ねえだろほら酒をすげよポイント稼ぐ なら旦那にだろ何様なのかふんぞり返って 偉そうに喋る信吾にカチンとくるがこんな ところで夫婦喧嘩をするわにもいかず私は むっとしながら乱暴にビールをついた 下手くそだな泡だらけじゃねえか慎吾の 態度に久しぶりに会う親戚や子供たちは ぎょっとした顔をして気まずそうな顔で私 を見た私は苦笑いをするしかなくお釈を よって信吾からそっと離れると空いている スペースに移動し たおじさんもお兄さんも飲んで いらっしゃいますか ありがとう慎吾はいつもさと美さんに あんなタイトなのか小声で私に気遣いの 言葉をかけてくれるので私はにっこり笑っ てなんだか今日は悪酔いしているみたい ですね私は大丈夫ですよと答えたで もと義兄が言いかけた 時う はと慎吾が突然口の中のものを後ろ向いて 土の上に吐き出したえどうしたの大丈夫 周りはびっっくりして慎吾の方を見たが 慎吾はわざとらしくむせて咳き込んだふり をしてまつ何この肉まき野菜食えたもん じゃねえとみんなに聞こえるように叫んだ あおいさとみこれ作ったのお前だろ本当に 料理のセンスねえよなゲロまず と下を出して強烈にまずいという表情を みんなに見せつけた私は驚いて肉まき野菜 の入った重爆を取り1つを口に入れた料理 が苦手なのは本当のことで自信がない私は そんなにまずいものをよそ様に振る舞った のかと心配になったからだだけど口に入れ たもののそこまでひどいかと首をかげた むしろ私にしては上手にできた気がするし 吐き出すほどのものとは思えない私の横 から規模が同じく1つを口に入れた が別にまずくないわよと言ってくれたすい ません料理は苦手なんですもしお口に合わ ないようなら遠慮なく残してくださいねと 言うとみんな気を使ってか皿に取って食べ てくれ たうん何もおかしくないが普通においしい よ 何が不満なん だ慎吾兄ちゃん人様が作ってくれたものに そんな言い方したらダメなんだぞと口々に 言うので慎吾は面白くない らしく俺のは明らかに変だったんだよ痛ん でたんじゃねえのかと弁名していた大体 こいつの料理は失敗が多いし下手なんだ みんなは今日食べただけだから知らないか もしれないけどいつもは本当にひどいんだ 味が濃かったり妙にツンとしたり肉が 激しかったりなこいつが晩飯を作った日は いつもビクビクしながら食べるんだぞ仕事 からクタクタで家に帰ったらうまいもんが 食いたいじゃないかそれが一口でギブ アップの食事なんて出されてみろストレス しかない わ喋れば喋るほど皆の顔がこりどん引きし ていくのだが酔いが回った信吾はそんな ことは一切気にすることなく私への不と 悪口を言いつね た信吾そのくらいにしとけ言葉がすぎる ぞ義父がごちを強めて制してくれたが慎吾 は聞く耳を持たずじひろみさんは料理上手 か女は家庭的なのが1番だぞうちの嫁は ご飯もまずいし家事もできないおまけに 子供もうやしない俺は完全に外れくじだよ のしつけて返してやりたいくらいだと私を のった周囲で楽しそうな宴会の声が 聞こえる中私たち一族のいる空間だけは シーンと静まり返り皆が俯いて顔を伏せ た子供たちは遊んでお いで義母がそう言うと子供たちはこの嫌な 空気から早く解放されたいと立ち上がり 一目さんに遊具の方へと走っていった年 おばさんは小声で何か言うとみさんの子供 を連れて遊具の方へ行ってしまったひろみ さんが残ったことを不思議に思ったが私は 年おばさんの背中を見送りながら血の 繋がらない連れ子のこもりを自然に 引き受けるおばさんの姿にほっとした大人 だけになったレジャーシートの上で慎吾が ニヤニヤ笑いながら確かに子供には聞かせ たくない話だよななあさといい人ぶりたい さとみちゃんは子供たちから人気のおば ちゃんで痛いもんな料理も掃除もど下手だ なんて思われたくないよ なと再び私に絡み出したその 時それだけ言えば十分かいと口を開いたの は義母だった信吾いい加減にしなさい不 愉快だわここにあんたの席はないよ顔も見 たくないとっとと1人で山を降り なさい氷のように声でりと息子を 睨みつけると慎吾はさすがに驚いたようで えと口を継ぐんださっきから聞いていれば さとさんにひどいことばかり言って悪い けどねあんたに賛同している人間なんて ここには1人もいない よみんなそれぞれに頷き白い目で信吾を見 たようやく自分が窮地に立たされていると 気づいた信吾はすと酔いが覚めたように 青白い顔をして表情をこらせ たなんでだよ俺嘘なんか言ってないだろ 母さんの飯の方が100倍うまいし家の ことだってちゃんとしてくれているなんだ よ俺家政府のようにコキ使われている 母さんが不憫で言ってやってるんだぞ誰が 火政府だそんなこと美人も思っていません よだってこいつ何もしないじゃないか自分 が楽になるから火星不代わりに父さんと 母さんを家に呼んだんだぞ夫を家から 追い出してシトと姑目を召使いのように 扱ってさそのくせ周囲からは優しい人とか 思われたいから私は優しさでやってる みたいに押し付けてくるじゃないかなんで 俺が責められるんだよ悪いのは里だろ 丸め込まれているんだよ父さんも母さんも 我が子ながら呆れるよなんて身勝手な言分 なんだ義母はそう言うと大きくため息を ついた さとさんがどれだけ私たち夫婦によくして きてくれたかお前本当に分かっていないの かパソコンスクールを畳むしかなく無一文 になった私たち夫婦に優しい声をかけて くれたのはさとさんだ自分たち夫婦の生活 が窮屈になるのは目に見えていたのに何の 躊躇もなく私たちを家に呼んでくれたその ことではお前にも迷惑をかけたあの日から 毎日申し訳なくっているし感謝を忘れた ことはないだがな信吾お前が家の居心地が 悪くなり追い出されたと感じているなら それはさとさんのせいじゃない私たち親の せいだ家が窮屈で寄りつかなくなったのは 私たちが悪いその間に別の女性の元へ走っ たのはお前だそのせいでさとさんとの間に ふわが生じるようになったんだろなぜさと さんを責めるさとさんは何1つ悪いことは していない だろう家のことを何もしないいいとりで 自分ばかりが楽にしてるじゃない か私たちの生活費の分まで働かなくては ならなくなったんだ食べさせてもらう分 私たちが家のできることをやるのは 当たり前のことだろう3年経ってようやく 自分たちのことは自分たちでできるまでに 持ち直したがそれは3年間里さんが私たち を支えれたからださとさんは私たち夫婦の 恩人だ政府などと感じたことはないお前は 一体何を言ってるんだ家にいないから わからないかさとさんを悪く言うならたえ 息子であろうと私たちは絶対にお前を許さ ないぞピシャリと義父が言い切った時突然 ひろみさんのスマホが鳴った私たちは全員 が体をビクッとさせてひろみさんを見 たすいませんなんてタイミングちょっと 失礼します慌てて席を立って電話に応答し たひろみさんは5分ほどして戻ってきた そして申し訳なさそうに口を開い たあの新山者の私から一言よろしい でしょうか え先ほど柿崎が捕まったそう です突然忘れもしない名前を告げられた義 両親と私はガンと口を開けてひろみさんを 見上げたひろみさんが何を言っているのか 全く理解できず信吾の王兵な態度のこと など一瞬にして吹き飛ぶくらい私たちは わけが分からなくなりほぼ3人同時に あと口を開いたあすいません私実は警察の 人間でして長年追っている窃盗団がいるの ですがその死亡者が柿崎なんです驚かせて すみませんじさんとの結婚が決まり何度か ご両親とお話をするうちに会話の中でおじ さんのパソコンスクールが窃盗団に狙われ て大変だったという話を聞きまして確認し てみたところ私が追っている窃盗弾から 被害に合われた会社の中におじさんの パソコンスクールがあると知ったんです 操作中のことはお伝えすることができませ んでしたが今の電話は柿崎の逮捕を知ら せるものでした私はこれから仕事に戻ら なければなりませんおじさんにも同行して いただき柿崎の顔をご確認いただければと 思い ます急点直下の流れに頭がついていかない が私はなんとか義父の上着と鞄を取ると それを渡してお父さん急いでくださいと 言った義父も咳立てられるままに 立ち上がるとななんかすまんよくわからん がひろみさんと言ってくるよとケーブル カーのの登場口に向かって走り出した途中 遊具のコーナーでひろみさんが年おばさん に声をかけると年おばさんは腰を90°に 折り曲げてひろみさんにお授業していた その様子からおばさんだけはひろみさんが 柿崎の事件を追っていることを知っていた のだろうと思った私たちは慎吾や柿崎の ことでそのまま紅葉狩りをするような気分 でも状況でもなくなり広げた弁当を 片付けると山を下ったケーブルカーが山裾 の駅に到着する となんだか変なことになってしまってお 騒がせして申し訳ないと義母がみんなに頭 を下げたまあとにかく事件の方は良かった じゃないかまた連絡を待っているよじュ ひろみさんによろしくなと義兄が明るく 言った信吾だけがぶちずらのままでホテル に泊まると言い残し1人でスタスタと タクシー乗り場へと歩いていったその後 柿崎の引きいる接頭団はここ数年でかなり 大きな組織になって荒稼ぎをしていたこと が分かり汚いお金を溜め込んでいたことが 分かった被害者の数も相当に多かったので 岐阜のパソコンスクールの被害金額は全額 は戻ってこなかったがそれでも義父は運が いい方でかなりの額を取り返せたらしい そのお金で現在のパソコンスクールも設備 や教室数を充実させることができて生活に 不安はなくなったそうだ信吾はと言うと私 と義両親にこれまでの自分の態度を精神 誠意謝ってくれただ けどどのつら下げて一緒にいたらいいのか わからないと言って義両親とも離れて 暮らすことを宣言し私には離婚届けを 手渡しマンションは慰謝料だと言って名義 を私だけのものに書き換えて出ていった義 両親もマンションからほど遠くないところ に新居を見つけ引っ越しすることになった 家を出る日義両親は私にたくさんの現金の 入った封筒をくれ た3年分の生活費とわずかばかりだが シャレだ遠慮なく受け取ってほしい目に涙 を浮かべて私に深深と頭を下げる義両親に 私ももらい泣きしてしまいありがとう ございます信吾の夫婦の縁は切れてしまい ましたがお父さんとお母さんとはずっと 家族です家も近いしいつでも遊びに来て くださいと言った4人でぎ詰めに暮らして いた2LDKのマンションは今度は1人 ぼっちになりこれまでで1番広く寂しく 感じた庭を拠していた物置きもなくなり 引き出しになった地面を見ると心に ぽっかり穴が開いたような気持ちになった 私はそこに小さな花壇を作ったこれから 少しずつ増やして花いっぱいの庭にして いこうと思う大変なことも多かった結婚 生活だが私は自分の選択に何1つ後悔は ないこれからも自分の心に従い私らしく 生きていこうと思う 私の部屋はどこな の私たち家族がタワマンに引っ越した初日 同居する予定なんかなかったはずの義母が 押しかけてきてそんなことを言い放っ たしかもどういうわけか義母は新しいママ を用意したなどと いうせっかく家が新しくなるんだもの新規 一点孫のためにも ねそういうわけだから無能な嫁は出てって ちょうだい けれど義母のこんなひどい言葉よりも 震える夫の口から出た言葉の方が私を失望 させるものだっ た私の名前は咲年齢は32歳で3つ年上の 夫翔太とは結婚して5年に なる在宅で働きながら娘の世話に開け くれる毎日だそんな私のの最大の悩みは夫 の 浮気癖たった5年の間に翔太は何度か浮気 を繰り返しているのだもちろん私だって その度に起こるけれど最終的には許して しまうそれは娘である柚月がまだ3歳だ から幼い我が子を片親にはしたくないと 考えてしまい離婚だけは思いとまっている そうなると結局太を許して夫婦関係を再 構築するしかないのだついでに義母も私に とってはあまり関わりたくない相手だどう も古い価値観に凝り固まっているらしく 跡取を産むことこそが嫁の役割だと考えて いる子供を産んだっって言ってもまだ娘 だけでしょうそれじゃだめよ後とりになる 子を産んでもらわない と今は1りっこなんて珍しくもないし性別 なんてどちらでもいい跡取だのなんだのと 気にするような時代でもないということを 何度も言っているけど分かってくれないの でもう面倒でしかないそれに機械に弱くて ネットにも疎いせいか私が在宅で働いて いるというのも理解できないようだ基本的 に家にいる私のことを専業主婦だと 思い込んでいるうちは働きだから家事は 翔太と役割分担をしているのだけどそれも 気に入らない様子だ義母に言わせると私は 翔太の稼ぎに頼りっきりのくせに家事も まともにしない無能嫁 らしいけれどそんな義母から離れる チャンスが訪れたきっかけはそろそろ柚月 の子供部屋を用意したいねという話が出た こと私たち家族は結婚と同時に住み始めた マンションにそのまま住み続けて いるだけどそこは夫婦2人用の間取りだ から柚月が生まれてからは手狭になって しまったの だそれでも娘が赤ちゃんのうちは新しい 住まを探したり荷作りしたりと言ったこと をする気になれず引っ越しは先延ばしにし てき ただけど柚月も3歳になったことだしこれ 以上後回ししてあの子に友達ができてから 遠くに引っ越すことになるとかわいそう ださらにこのタイミングで今の住まいから 30分くらい離れた場所に新築タワマンが できたそれを知った翔太は実は前からタワ マンに憧れていたんだとその真新しい マンションの高層会に引っ越したいと言い 出したの だ今までの家なら義母はうから230分 くららのところに住んでいたけれど疑実家 とは反対方向にあるそのマンションに 引っ越せば義母がうちに来るには倍の時間 が かかるだから私としてもこれで義母から 離れられると思いそのタワマンの一室を 買うことに賛成したそれに間取りを確認 すると広々とした部屋が4部屋あって家族 全員が1人部屋を使っても1部屋余る つまり私の仕事部屋が確保 できるそんなわけで新築特有の匂いがする 部屋に私たちは映ったの だところがなぜかその日に義母がやってき たそれも今から長期の海外旅行でも行くの かと思うような大荷物を持っ てお母さんなんですかその 荷物嫌な予感がしつつも尋ねると 義母は大きなボストンバックを私に 押し付けながらふんと笑っ た柚月は新しい自分の部屋に一生懸命 ぬいぐるみを並べている真最中なのでここ にはいないそのことを心から良かったと 思うほど嫌な笑い方だっ た見てわからないの私の引っ越しの荷物よ それで私の部屋はどこなの 当たり前のようにそんなことを言って のける義母に何を言っているのかと驚いて しまっ た引っ越しってどういうことですかそれに お母さんの部屋ってそんなものあるわけ ないじゃないです か思わず声をあげるとそれに気づいた翔太 がまあまあと私をなめよとし たいいじゃないか部屋ならあるんだから 咲だってお袋がいれば家事の負担も減るし いい だろうこの言い草どうやら義母が勝手に 転がり込んできたのではなく翔太が 迎え入れた らしいちょっと待ってよあの部屋は私の 仕事部屋にするって決めたじゃないあなた もそれで納得してたはず でしょ夫に向かって抗議するけれど2たで 私の方が不利だそれで彼は強気になって いるのか文句言うなよとふてぶてしい 態度そもそも私が義母との関係に悩んで いることは翔太って知っているはずなの にまさか何度も相談したはずの話を全く 聞いてなかったのだろう かここは家族3人の家よそれに私は お母さんとす気はない のここまではっきり言っても義母は聞く耳 を持たないそれどころか今までの家はもう 売っちゃったのにと口を尖らせ た咲きさんたら住む場所のない老人を 追い出そううっていうのこの人で なしこちらに何も言わず勝手なことをして おいてそれを受け入れてもらえないとなれ ば私の方を悪にする なんてそんなことを言うくらいなら家を 売るなんて思い切ったことしなければいい のにと思わずため息が 漏れるけれど義母の主張はこれだけに とまらなかったさらにとんでもないことを 言い出したの だこんな冷たい人母親としてもどうかと 思うわやっぱり柚月ちゃんに新しいママを 用意して正解ね ふふんと笑う義母に私は思わずはと 聞き返し たせっかく家が新しくなるんだもの新規 一点柚月ちゃんのためにもねそういうわけ だから無能な嫁は出てってちょうだい 笑いながら差し出されたのは離婚 とけまだ何も書かれていないけれど義母の 中では時に太の名前が許される定なの だろうそこに私の名前を先に記入しろと 言わんばかりにヒラヒラと離婚届けを 見せつけて くるちゃんとこれもね用意してるのよ翔太 これは後であなたが書いて ねそんな言葉と共に夫の手に渡ったのは 婚姻とけだそちらは半分が記入済みで ちらりと見えたのは知らない女性の名前 えまさかおふ彩佳と知り合いだったの か翔太も驚いているのを見るにこれは義母 が勝手にしたことだったよう だだってその子の方が若いし咲きさん なんかよりずっと息子を産んでくれる可能 性があるでしょうだからわざわざ連絡先を 探ってそれ書いてもらったの よ当然のことをしまでだと言態度で ふんぞり返る 義母なるほど後とを産んでくれそうな若い 女性と自分がここに住むため私を追い出し たいよう だそうそう柚月ちゃんは置いていきなさい ね息子も埋めない出来そこないと違って まともに母性本能がある女なら夫の連れ子 だって受け入れてくれるはずだ し義母のめちゃくちゃな言分に私はとっさ に娘と離れるなんて考えられませんと返す だけで精一杯だった私はこの時人はあまり にもありえないことを言われると反論の 言葉も思い浮かばないものなんだと嫌と 言うほど思い知っ たそんな私の隣で翔太は震えながら何を 言ってるんだと強い口調で義母を 責める私はそんな夫を見て彼は怒りに震え ているのだと思ったしさすがにこれは ひどいと分かってくれたかと期待したの だところがその後に続いた言葉で失望させ られることに なる待ってくれもしかしておふ知らないの かそもそもこのタワマンの名義は咲なんだ こいつを追い出したら俺たちまでここに 住めなくなる なんとこの後に及んで彼が気にするところ はタワマンのことだけらしいはあそんな これはあなたが買ったマンションじゃない の呆然とする義母に違うと翔太は大声で 否定 する咲がいないとこんな贅沢できないだ から離婚だけはしたくないのに何余計な ことしてくれてるんだ よなんて自分本意な言い分だろう柚月の ことも妻である私のことも一切考えてい ないこの人は愛情なんてかけらも持って ないんだ わ浮気がバレるたに許してくれ離婚だけは 勘弁してくれと頭を下げるから誠実な愛を 示してくれなくても少しくらいの情はある と思ってい ただけど本当は私の稼ぎがいいから しがみついていただけだったの だこんな家族のことを全然考えない父親と 一緒にいて柚月は幸せでいられる の今まで柚月のためにと思って耐えてきた けれどそれは正しかったんだろうかと疑問 が湧いて しまう娘のためを思うならむしろこんな人 は引き離した方がいいんじゃないか そう思うと義母の持ってきた離婚届けに 視線が むくうけれどと目の前の2人に目をやっ た彼らはこれまでずっと家族を私と柚月を 踏みにってきた人たちだただ別れてそれで おしまいなんて言うんじゃ気持ちが晴れ ないだからこそ私は微笑み頷いてみせ たお母さんもここで一緒に暮らしましょう あの奥の部屋を使って ください表面上はにこやかにさっき 押し付けられたままだったボストンバッグ を持って私の仕事部屋になるはずだった 場所へと案内 するすると義母は分かりやすく機嫌を 直し最初から素直にそう言えばいいの よこう言いながらついてき た義母の荷物を部屋に置いてから私は 改めてこれからよろしくお願いしますねと 笑うただ離婚に関しては正太も納得して ないみたいですし後日また改めて話し合い ましょう全頭な提案だと思うのだけどこれ を言った途端にぎりと鋭い目を向けられ たあの子はお前に騙されてる脳なしのくせ に翔太の優しさにつけ込んでマンションの 名義まで自分のものにして一体どんな手を 使ったんだ かどうやらこの人はまだ私が翔太の稼ぎに 頼っているという思い込みが正されてい ない らしいさっき翔太が咲がいないとこんな 贅沢できないから離婚だけはしたくないと 言ったのが聞こえなかったんだろうかそれ ともその意味を理解しようとして ないもし別れるとなれば財産分与について とか考えることが多いのでどっちにしろ 時間が欲しい ですとりあえず今は離婚の条件も決めない まま離婚届の記入を迫られることがない ようにしたいその一心で言葉を重ねたのだ けど財産分与と聞いて義母はますます不 機嫌そうな顔を する本当に強欲な女だ ことまあから私に分与するものだと思って いたら夫の経済力にしがみつく欲張りな人 に見えても仕方ないかもしれ ない実際はむしろ逆なんだけどその場は何 も言わずに流しておい たそれから数日後改めて離婚についての 話し合いをしようと義母と翔太に持ちかけ た俺は離婚しないって言ったじゃないか なあ咲おふの言ったことなんか気にしなく ていいんだこの家で4人で幸せに暮らせば いいじゃない か翔太はごねて席につこうともしないだ から私はこのタワマンはあなたのものに なるから安心してと先に告げたすると表紙 抜けするほど大人しく着席してくれたので 飽きれて しまう義母はもちろん喜んで話が始まるの を待っている 私はそんな2人の前にとりあえず夫の浮気 の証拠を並べ たこれはややっぱり許してくれないのか 彩かとのことを怒ってるんだなだけど俺は お前と別れたくないんだ咲が望むなら彩佳 とは別れる からこれは今まで何度も聞いてきたセリフ だそのにまあだって父親がだしと考えて 結局いい加減に済ませてきただから翔太は 今回も離婚せずに住むだろうと他をくって いるの だだけどこの夫が柚月のためにならないと 分かった以上今までと同じようにはいか ないこの通り夫婦生活に重大な日々を 入れるようなことを翔太がやらかしてるの は誰の目にも明らかよねつまり翔太が嫌 がっても私は離婚できる の私の言葉に翔太はショックを受けた 表情それから慌てて反省してるとかもう 浮気しないから捨てないでくれとかこれ また何度も聞いたような薄っぺらい言葉を 重ねるそんな正太は置いといて私は次に スマートフォンの録音機能で取りためた 音声を再生した流れるのは義母の声 だ本当使えない嫁ね後とりも産まないで 家事も半分近く正太にさせて何しに嫁いで きたのかしらこの極つ はこんな感じのセリフが永遠と再生さ れる正直この義母と一緒に暮らすなんて ストレスでしかなかったけれどおかげで このわずか数日の間にこういう嫌味は いくらでも録音できた 正太の浮気とこの録音これであなたたちに 問題があっての離婚だということが第3者 にもすぐに分かり ます義母がぎゅっと眉間にシを寄せ たなに私たちの評判を落とそううっていう のそれともそうして欲しくないなら言う ことを聞けとでも脅す つもりとげとげしくそう言うけれど私は そんなことをするつもりはないというか する必要がないのだこれは夫側の有責での 離婚だという話をしてるんですこれだけの 証拠があれば調定になっても私が圧倒的に 有利なんです よつまり離婚するかどうかを決める権利は 翔太にはないそれに加えて彼は慰謝料なり なんなり目に見える形でのつなが必要に なるそしてそれを決めるのは私だそういっ たことを説明したやっぱりあんたは欲張り でろでもない女だよ結局は金金 って義母は納得できないようでギンギンと はめえているそれに対して私は求めてるの はお金ではなくて相応のつなですと勤めて 冷静に 返す別に何百万年も請求するつもりはない のむしろ翔太がいくつかの条件を飲んで くれるなら慰謝料は翔太が無理なく 支払える程度の金額に減らす わなるべくやかな表情を心がけながら話す と義母はひとまず騒ぐのをやめてくれ たあのそれでさの言条件って具体的に何な のか な私の言葉を聞いて口を開いた翔太は 恐る恐ると言った態度だ 大したことじゃないわまずこのタワマンに 関する全ての名義を正太に移す こといきなり彼らにとって都合のいい条件 を出したので2人とも巨とした顔をし たそそれでいいの か喜ぶよりも何か裏でもあるんじゃないか と疑っている様子だまあそれは間違って ない私としてももあなたの希望で買った マンションに住み続けるのも不愉快だし この場所を引き取ってもらえた方がいいの よそうしたら後は自分の好きな家に住む からこの説明になるほどと頷くしたその顔 にはすでにエミすら浮かんでいる単純な ことだと少し呆れながらも私は次の条件を 提示し たそれと離婚した後は柚月の真剣は私が 取るから浮気症の正太とその浮気相手に 大事な子供を任せられないっていうこと ぐらい理解できるわよ ねこれには彼もうと言葉に詰まっていた けれど特に反論はなかっ た義母の方も孫は惜しいけれどどうせ女だ し再婚相手が産んでくれれば問題ないかと 考えているの だろう私に出て行けと言い出した時 柚を置いていくように言っていたけれど あれは単に世間を良くする道具として孫を 利用したいだけだろう大して執着はしてい ない義母は子供のことはそれなりに可愛 がってくれたけどその一方で柚月がいる前 でも平気で女の子だけじゃだめだあとを 埋めなんて言っていたくらいだ から慰謝料はゼってわけにいかないでもこ に関しては形だけのもので最低限の金額に するから安心し てこれには翔太はあらさに笑顔を浮かべて 頷い た代わりに養育費だけはちゃんと払って 最低限の親の義務は果たしてもらわないと 柚月との面会は認めないからもちろん再婚 相手以外との浮気を繰り返すようなら子供 に悪影響だからそれ以降は合わせない これには2人とも面白くなさそうな顔をし たけれど反論はできなかったようで 黙り込むそして私は今伝えた条件を あらかじめ書き出しておいた紙を正太に 差し出し た公成証書のような正式な文書ではない けどまあ一応契約書のような形 だそれじゃこれにサインして後で言った 言わないのトラブルになるのはごめんだ から すると夫も義母も渋い顔をした何もこんな ことまでしなくてもと言いたげな様子 だでも彼らのしてきたことを考えれば翔太 の稼ぎでは支払いが難しいくらいの慰謝料 を請求されてもおかしくないの だこの2人にだってそれは分かっているの だろう結局翔太はこれでタワマンが もらえるならと文句を言わずにサインして くれた これで目的は果たした私は思わず漏れる笑 を我慢することなく晴れやかに 告げるじゃ私はなるべくすぐに柚月を連れ て出ていく から引っ越しが続くことに関しては娘が かわいそうだとは思うけどだからこそ なおさらここで友達ができないうちに行動 した方が いいそうなったらあなたたち2人で暮らす のよ ね念のため確認すると当然とばかりに彼ら は頷いたまあ他に家はないんだしせっかく 手に入れたタワマンを翔太が手放すはずも ないからそうするだろうとは分かってた けどそうそれじゃこのマンションの支払い 頑張って ね思った通りだなと思いながらにこやかに そう言うと案女翔太は慌て出し た支払いってどういうことだよくれるって 言ったのに騙した なその隣では義母も同じく怒りに顔を赤く しているけれど私はさっき3位をかわした 契約書を示して騙してないわと答え た私タワマンに関する全ての名義をあなた に映すって言ったでしょうタワマンの所有 名義じゃなくてねほらここにもそう書いて ある 都合の悪いことは認めたくない義母はだ から何よとわめくだけけれど翔太はまさか と顔を青くし た全ての名義だから当然支払い口座の名義 も含まれるでしょうというかそもそも すでにローンの支払いは正太名義の口座だ し実はローンを申し込む時に正太がこう いうのは夫の名前で申し込むもんだ などと格好つけていたので彼名義の口座 から引き落とされることになっていると 言っても実際それは元々2人の生活費を 管理するための口座で入金するのは ほとんど私だっ た住宅ローンを申し込んでからは 引き落とし日の前に私が全額分を入金する 約束その代わりにマンションの所有名義は 私になっていた要は形だけ太が柱として 自分のお金で家族のためにマンションを 買ったように見せて実際は私が全て支払っ ていたつまり彼が見を張るためにそうなっ てただけだから支払いを正太に移すと言っ ても特別な手続きは必要ないの だ離婚したら私が翔太を養う義務なんて なくなる太に原因があって離婚することに なったのにあなたのからさ をどうして私が支払うと思った の当然のことでしょと私は微笑んだまあ もちろんこの2人に支払えるはずはないの だから彼らはマサを通り越して白くなった 顔で震えている翔太はこれからの生活を 想像したのか頭を抱えてしまっ たそれから私と翔太が離婚した後浮気相手 の彩佳さんにもが既婚者だと隠していた ことがバレて破局した らしいそれにマンションに関しても私の 稼ぎに頼りきって贅沢していた翔太が新築 タワマンの費用なんて出せるはずがない 予想通り彼らはせっかく手に入れた住まを 手放すしかなくなったけれど実家も売却 済みだから住むところはないしかも医料と 養育費の支払いもあるから彼らには金銭的 余裕もない結局親子2人で1dkの激安 アパートに目を寄せて貧乏生活をしている らしい私と柚月はあらかじめ見つけておい た別のマンションに引っ越した新築でも 高級なタワマンでもないけど近くに保育園 も小児科のある病院も揃っていて子供を 抱えて生活するには便利な場所だだからな のか近所には子育て中の家庭が多く柚は 公園で友達もできた以前よりもっと楽し そうに生活している娘の笑顔を見るのが私 にとっての幸せだ

~本日の総集編~
①【スカッとする話】同居の義姉の執拗な嫌がらせで骨と皮だけになり追い出された母。息子「ばぁばと一緒に住みたい」夫「そうしよう」→町中華を営む我が家が引き取ると最高の展開にwww【修羅場】
(2023/7/6公開)

②【スカッとする話】家に帰ると堂々と浮気をしていた夫。地下部屋に隠れた夫と浮気相手に気づかないふりして鍵を閉めてやった→40度の地下部屋に閉じ込められた夫と浮気相手は数時間後w【修羅場】
(2023/8/6公開)

③【スカッとする話】軽トラで運動会に駆けつけた母に、ママ友「軽トラで運動会に来るな、農家ダサ過ぎw」→直後、来賓の地方議員が次々と母に頭を下げママ友は顔面蒼白に…【修羅場】
(2022/12/10公開)

④【スカッとする話】東京で暮らす父が認知症になり介護施設へ…家族みんなで施設見学に行くと、私だけ職員に呼び出され「あなたの家族、おかしいですよ?」私「え?」→話を聞いた私は急いで警察へ駆け込んだ…修羅場
(2023/8/5公開)

⑤【スカッとする話】80歳の認知症の義母がショートステイへ。私が迎えに行き、義母と帰宅すると家の鍵が開かない。夫「鍵は変えたぞ!汚いから帰ってくるなw」私「いいけど…後悔するよ?」夫「はw?」→結果w
(2023/12/24公開)

⑥【スカッとする話】ハワイへの新婚旅行について来た義母。旅行先で買い物に行くと次から次へ勝手に私のカートに高額な商品ばかりを入れてきた→会計時に義母「私、トイレ」→夫「さて、帰るか」義母を残し帰国すると
(2024/1/17公開)

⑦【スカッとする話】無職でギャンブル狂の夫と離婚。義母が私に「息子が買ったこの家から早く出て行けw」私「この後引越業者がきますので」→荷物が運び出された家を見て夫・義母「は?」→結果www【修羅場】
(2024/4/16公開)

⑧【スカッとする話】出産予定日間近の私が倒れて緊急搬送、そのまま出産→出張中で急いで帰ってきた夫に私の父「お前は孫に会わせない!帰りな!」夫「え?」→実は…【修羅場】
(2024/3/19公開)

⑨【スカッとする話】亭主関白夫が親族一同で紅葉狩りしてる中「うちの嫁はご飯もマズいし家事もできないw」義母「それだけ言えれば十分かい?」夫「え?」→その一言で夫には悲惨な末路が待っていた…【修羅場】
(2024/2/28公開)

⑩【スカッとする話】新築タワマンに引越した瞬間に義母「心機一転、孫に新しいママを用意したわw無能な嫁は出てってw」→隣でガクガク震える夫「お袋、知らないのか?」義母と夫は顔面蒼白にw【修羅場】
(2023/7/28公開)

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BGM引用元:YouTube Audio Library
若林タカツグ/カッパエンタテインメント

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